
夕食レコード_20251006(Smerz)
夕食は、奄美鶏飯、じゃがいも青海苔マヨ炒めでした。右上の出汁を鶏飯にかけて食べます。
妻の料理中のBGMリクエストは「夜」。

選んだレコードは、Smerzの『Big City Life』(2025年)。

この日は十五夜ということで、「夜」がテーマです。月はうちの近所からは綺麗に見えませんでしたが……。
Smerzの今年出たこのアルバム、よく聴いています。今年のベストアルバムのリストを作るなら、TOP10に入れるでしょう。
ノルウェーの女性デュオによる2作目です。音楽を聴いて、“これは新しい音楽!”と思うことはなかなかありませんが、このアルバムは完全に未来の音楽という感じがします。ドラムマシンの使い方、ストリングスやベース・ラインのセンス、ミニマムな音の配置、ミックス、声を生かすためのアイデア、どれも天才的です。
世の中に、音楽は2種類しかありません。それは、デヴィッド・リンチ的な音楽と、そうでない音楽です。このアルバムは明らかに前者で、全曲リンチの映画やドラマで聴こえてきそうですし、何ならジャケットのセンスから、もうリンチっぽい。ツイン・ピークスの赤い部屋や、マルホランド・ドライブ冒頭シーンのジルバを思い出しました。それもこの作品に惹かれる理由です。
僕もいろんな音楽が好きですが、“デヴィッド・リンチ的”というのはひとつの“好き”の基準であります。そしてこれは僕だけの感覚ではないと思います。デヴィッド・リンチという映画監督は、そうやって後世のバンドやミュージシャンに“美学”の面で与えている影響が計り知れない人だと思っています。デヴィッド・リンチの映画を見たことない人たちも、無意識に影響を受けていたりもすると思います。
この、つやちゃんさんが今年書いていた「ジャンルから美学へ」という話とも近い感覚もしれません。“リンチ的”な美学を感じるバンドやミュージシャンに、僕はどうしても惹かれてしまうのです。
柳澤田実さんが書いたリンチについての文章もすごく面白いのでおすすめです。
リンチはもうこの世にいませんが、リンチ的な美学は生き続けており、これからもそれらを通してリンチを感じていくのだろう、と思います。