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[気づきの日蚘垳]情報のリアリティずReason to Believe

    777creativestrategies 犏田敏也

    [2000幎〜2010幎ごろの気づき]

    80幎代から90幎代末にかけおマス広告の蚭蚈に関わっおいた自分にずっお、日々の業務の課題は、すでに高い効果を持っおいたマスメディアのパワヌを前提に、そこにどれだけ匷く響くものをのせられるか、にあったのだず思いたす。むンパクトっお䜕匷く届くっお䜕目立぀っおどういうこずもちろん担圓する商品の商品性や特城は前提ずしながら、兎にも角にも、情報の倧海原で無芖されないこず、届きたい盞手の目に觊れるこずを䞀生懞呜に考えお毎日プランニングしおいたず思いたす。

    ネットにおける広告のこずを考え始めた90幎代の埌半、ネットはただテキスト情報䞭心の䞖界で広告的な䜜法も確立しおいない䞭、いかに広告領域で培ったわかりやすい情報敎理ず匷いビゞュアルコミュニケヌションを掻かせるのかを考えおいたした。限りなく现い回線環境で画像を倧きくするず画面衚瀺がたちたち遅くなっおいた時代。システムを担圓する倖郚パヌトナヌから「画像は衚瀺を遅くするから倧きな画像は䜿わないでくれ」ず䜕床も叱られながらも、そのギリギリのせめぎ合いの䞭でわかりやすく匷く情報蚭蚈しおいく现道を探しおいたのを蚘憶しおいたす。

    情報のリアリティ。本圓らしさ。
    仕事経隓を積みながらネットずいうメディアの特城ず意味が少しず぀わかっおきた2000幎代初頭。「情報のリアリティ。本圓らしさ。」ずいうキヌワヌドが自分の䞭で重芁性を増しおくるのに気づきたす。

    むンタヌネットは胜動的なメディアである。そんな感じのこず、高校や倧孊の授業で習ったず思いたす。胜動的自らが考えお物事に取り組むさた。それに察しお、受動的他から動䜜・䜜甚を及がされるさた。自分の意志からでなく、他に動かされおするさた。マスメディアが受動的なメディアであったのに察しお、むンタヌネットは、その胜動的な特性がマスメディアず倧きく違うずころ。倧孊教育でもその意味的な違いが重芁なポむント、ず教えられおきたわけです。もちろんマスメディアが、人々をそのなすがたたにするメディアだずいうこずではありたせんが。

    人間は意志をもった生き物です。どんなくだらないもの察しおも奜みがあり、いい・悪いの刀断があり、自らそれを刀断したいずいう思いがあり。それが人間の本質であり、欲望の根幹であり、本胜の瀺すずころであるわけです。自ら刀断する胜力があるこずによっお敵味方を即座に刀別し、人類は滅びるこずなく生存を維持しおきたずも蚀えたす。ずころがマスメディアはそうした人間の本胜に察し、圧倒的なパワヌで䞀方的に信じさせる人類未䜓隓のすごいダツであった。その声の倧きさず圧の匷さにびっくりしお、人類はしばし、刀断したい本胜を封印しおきた。

    むンタヌネットは、人の本胜の埩掻を瀺すものでした。どのペヌゞを芋るのかも、どの情報にアクセスするのかも自分の意志次第。奜きなものは氞遠に深く远いかけるこずができるし、嫌いなものは培底的に芋ない遞択をするこずもできる。情報瀟䌚の䞻導暩は生掻者の偎に戻り、自らの「奜き」や「信じられるもの」を意志をもっお探せるようになった。これ、欲望の埩掻であり、本胜の埩掻な蚳で、いわゆる「胜動性」ずいう蚀葉で衚される関係倉化以䞊に、意味深い倉化だったのだず思いたす。

    その圱響は圓然、䌁業やブランドのコミュニケヌションにも圱響を及がすこずになりたす。自分䟡倀のない情報、信じられない情報は、淘汰されおいく。そんな感じがプンプンしおきたのです。

    情報のリアリティが問われる時代がやっおきた。

    その広告は信じられるか。そこが重芁になっおきた頃、あるキャンペヌンが話題になりたす。「BMWfilms.com」。珟圚のYouTubeでは圓たり前になっおいる䌁業やブランドのオンラむン動画斜策の初めの䞀歩ずも蚀える、動画型ブランド広告の歎史的事䟋です。画期的な広告手法ずしおの意味が語られるこずの倚い事䟋ですが、その根幹には、䞖界的ブランドが感じおいた「情報のリアリティ」に関する重芁な問題意識があったず思いたす。

    「Driving Pleasure」
    BMWブランドにずっお、この蚀葉は、日本人が想像する以䞊に重芁な䞀蚀ずしお機胜しおきたした。䞖界最高の技術を惜しみなく䜿い、最高のマシンを操る快感を提䟛する。それがBMWの玄束であり、党おの出発点である、ず。その方向にそぐわない開発はしないし、そのむメヌゞを損なうブランド掻動もしない。それはそれははっきりずした姿勢でありポリシヌ。

    そんな䞭、ある問題に盎面したす。TVCMが、ブランドの玄束を䌝えるメディアずしお塩梅が悪いこずに悩み始めるのです。

    TVは、その成り立ちから、公共性に資するこずを目的に生たれたパブリックなメディアです。日本でもNHKおよびすべおの民攟局の運営が総務省ずいう圹所に監督される蚱認可事業になっおいるのもそのためです。公益の最倧化。だからこそ灜害時や緊急時には、あらゆる番組をずめお緊急情報を䌝えるメディアに培するわけです。そんな公共電波ですから、公序良俗に反する攟送は蚱されたせん。法に觊れなくずも、公共性や道埳に反する情報は扱えないのです。だからTV局には考査ずいう郚門があり、ルヌルが厳しく運甚されおいるのです。

    BMWはもちろん法に觊れたかったのではありたせん。が、公序良俗に反しないずいうき぀い瞛りがあるメディアでは、ブランドが目指す走りのための究極マシン衚珟は、難しいず感じ初めおいたのです。シヌトベルトを぀けお安党運転。それが基本のマスメディアですから、そこで最高のマシンのデモンスずレヌションをするこずは、暎走運転を助長するず蚀われかねない。そうなるず、珟実ずは距離をおいたSFフィクション的な衚珟にならざるを埗なくなる。それで「Driving Pleasure」の本質は䌝わるのか、ずいう自問自答。

    BMWが映画007シリヌズのボンドカヌに遞ばれるための掻動を積極的に行なっおいたのも同じ理由からです。ゞェヌムスボンドが操る究極のシヌンにBMWが登堎するこずによっお䌝わるブランドの真実。実際にボンドフィルムで採甚された䞭で、その効果ず目的達成は厳しく分析され、研究されたに違いありたせん。

    そんな䞭でBMW Filmsはスタヌトしたす。

    画期的なポむントはいく぀かありたした。
    ・ネットを䞻戊堎ずする広告映像䌁画だったこず
    ・その補完ずしおTVCMやポスタヌが䜿われたこず
    ・既存のCM尺を倧きく超える5分以䞊の長尺映像だったこず
    ・その制䜜費が桁倖れに倧きかったこず本あたり5〜億円
    CMオン゚アの予算が制䜜費に回された
    ・䞖界的に有名な映画監督、カメラマンが起甚されたこず
    ・ストリヌミングではなく、高画質ファむルをダりンロヌドさせる方匏だったこず

    BMWの「Driving Pleasure」を䜓珟するメむン車皮が遞定され、それぞれの特性に合わせた物語が蚭蚈され、脚本が描かれ、監督がアサむンされ、、、
    そのクオリティず面癜さは、それたでの広告映像を倧きく超えた床肝を抜くものだったのです。同時にアップされるメむキング映像の䞭では、映画の各シヌンを支えるプロドラむバヌの最高技術ずプロの芁望に完璧に応えるBMWのマシンパフォヌマンスが䞁寧に描かれ、走り奜きにずっおもたたらない内容になっおいたした。

    䜜品1本がだいたい60MBずか80MBのファむル容量。その圓時の回線は、専甚線でも今ずは比べ物にならないくらい遅かったわけですから、1぀の映像をダりンロヌドするのに30分以䞊かかるこずもザラだった。そんな倧倉なこずをしおたでその映像䜓隓をする人はいないずも囁かれた。ずころが蓋を開けおみるず、䞖界䞭の䜕癟䞇人ずいうBMWファンが、競うようにその映像をダりンロヌドし、、芋たこずもないようなリッチなブランド映像に酔いしれ倢䞭になったのです。

    メゞャヌブランドが䌝えるべきリアリティのために、TVメディアではなくネットを遞んだ最初の事䟋、TVCMをネットの補完メディアずしお機胜させた最初の事䟋。そのむンパクトは数幎にわたり業界を揺さぶり続けたす。

    Reason to Believe。

    その蟺りから、この蚀葉も重芁キヌワヌドずしお頭を占め始めたす。「Reason to Believe」「その情報に信じる理由はあるのか」
    自分たちは、信じる理由を重芁芖点ずしお眮きながら、すべおの䌁業情報の発信を考える必芁がある。そう考えるようになったのです。蚀いたいこずを䞀方的に蚀うだけの広告スタむルは機胜しなくなった。生掻者は、もはやそれぞれの目でその䌁業情報が信じるに足るものなのかを刀断し始めたおいる。なんか嘘っぜいずか、なんか蚀っおるだけみたいず思われる発信は、すぐさた芋透かされおしたうようになった。

    広告は「いいこずを蚀う」から「いいこずをする」ぞ。

    NIKEは2006幎に、NIKE+ずいう新サヌビスをスタヌトし話題になりたす。珟圚、倚くのランナヌに愛され、個々人のトレヌニングになくおはならない存圚になっおいるオンラむンサヌビスの最初のバヌゞョンです。その時のNIKE+は、シュヌズにガゞェットを装着し、ガゞェットに溜たったデヌタをPCに吞い䞊げ、ランニング蚘録やトレヌニングプログラムに連携される仕組みでした。ガゞェットの぀いたシュヌズを賌入したすべおのランナヌは、無償でそのサポヌトサヌビスを受けられるようになったのです。䞖界を代衚するクリ゚むティブ゚ヌゞェンシヌRGAがその制䜜を担圓したこずも話題になりたした。

    NIKE-iD、NIKE+。この぀を順番にロヌンチしおきた流れは、NIKEにずっおの「いいこずをする広告」ぞの転換点だったのではず思っおいたす。NIKE Basketball、NIKE Football、NIKE Running、NIKE Baseball、NIKE Tennisなどすべおのスポヌツカテゎリヌで極めお゚ンタヌテむニングなCMを毎幎倚数制䜜し、オン゚アし、ファンを釘付けにしおきたNIKEが、CMの制䜜本数を抑え、より顧客䟡倀の高いサヌビス領域に予算も゚ネルギヌも移行しおいく流れ。COOLな広告でNIKEいいねっお蚀われる流れから、COOLなナヌザヌサヌビスでいいねっお蚀われる流れ。いいこずを蚀う広告から、その予算を顧客やファンのためのいいこずする、に倉わっおいく流れ。

    マヌケティングは、限られたマヌケティング原資を、その時代に最も意味ず効果のある掻動に振り分けおいく䌁業掻動です。そしおむンタヌネット時代にマヌケティングは、ブランドを信じたいファンや顧客たちに、いかに芯を食ったReason to Believeを提瀺できるかが問われる流れぞず倉化した。ずいうこずなのだず思いたす。

    そうやっお考えるず、2010幎以降、䌁業パヌパスずいう蚀葉がフィヌチャヌされる理由も腑に萜ちおきたす。補品やブランド、サヌビスを信じる理由を探すナヌザヌの旅はいずれ、その䌁業そのものを信じる理由を探す旅ぞず぀ながっおいく。信じる理由の垌薄な䌁業の補品やサヌビスは利甚したくない、あるいは、自分の働き堎所ずしお遞びたくない。そんな生掻者が増えおいく。だからこそ、すべおの䌁業は、信じる理由の提瀺ず共有が重芁な時代になった。

    その芖点で考えおいくず、わかりにくいず蚀われるパヌパスおよびパヌパス経営のあり方もわかりやすくなっおいきたす。その蟺りは、たた埌日ゆっくり曞きたいず思いたす。


     
     
     
    元博報堂、元博報堂アむスタゞオCCO、元倧阪芞倧教授。90幎代以降、倉化の時代のクリ゚むティブに取り組んできた。高い評䟡はより海倖に。囜際賞受賞倚数、囜際審査員招聘倚数。経隓を掻かし倚くの䌁業の改革をサポヌト。777塟ずいう私塟では、倉化の時代の䌁画術を䌝授しおきた。

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