
20年前にはじめての海外旅行で見た景色
初めての海外旅行は、すべてが新鮮で少し不安で、
どこまでも楽しい時間でした。
学生の夏に訪れたドイツとフランスの旅を
思い返しています。
大学4年生の夏休み、友人と一緒に
学生向けのヨーロッパツアーに申し込みました。
行き先はドイツとフランス。
いま思うと、もう20年ほど前の話です。
当時の私は、海外旅行の経験が
まったくありませんでした。
空港の過ごし方も、乗り継ぎの仕組みも、
国際線の「待つ時間」の感覚も分からない。
そんな状態でした。
香港で乗り継ぎ、キャセイパシフィックで
ヨーロッパへ向かう便に乗るはずが
機材トラブルで出発が遅れてしまい
「遅延したら、この後どうなるんだろう…」
という不安がありました。
当時は、到着後の行程が
どれくらい影響を受けるのかなんて全くわからず
ただ添乗員さんの説明を聞きながら
なりゆきを見守るばかり。
今思えば、あの時の添乗員さんは
かなり焦っていたはずです。
というのも、ドイツ到着後はその日のうちに
ライン川のクルーズ が予定されていたから。
遅れれば丸ごとキャンセルになってしまう
そんな可能性もあり、現地との調整に
追われていたのだと思います。
ツアーに参加していた私たち学生は、
海外旅行が初めての人も多くて、
事態の深刻さは理解できていませんでした。
ただ「無事に着けばいいな」くらいの気持ちでいましたが、
初海外はツアーにして本当によかったと、
今ふりかえっても思います。
ドイツでは、ノイシュバンシュタイン城に
心を奪われました。
まるで絵本の世界に迷い込んだようで、
写真で何度も見た景色が
本当に目の前にあることが
信じられなかったほどです。
白ワインの美味しさにごきげんになって、
「ああ、旅ってこういう感じなんだ」
と嬉しくなったのを覚えています。
すべてが新しくて、見たことのない景色ばかりで、
ただそれだけで心が満たされました。
続いて向かったのはパリ。
初めてのパリは、観光地をぎゅっと詰め込んだ
「幸せな時間」でした。
オルセー美術館、ルーブル美術館、
凱旋門、ギャラリー・ラファイエット
どこを歩いても印象的で、
「本で読んだ場所が本当に存在していた」
という喜びを何度も味わいました。
美術館をめぐって街を歩き、
カフェで休むだけでも十分に楽しくて、
旅先での時間がこんなにも豊かだということを
初めて知った気がします。
あれから約20年。
訪れた国の数は30まで増えました。
「旅が特別なもの」から、
気がつけば「生活の一部」へと変わりましたが、
ノイシュバンシュタイン城を初めて見た日の感動や、
パリの街角の空気は、いまでも懐かしくなります。
初めての海外旅行は、
人生の中でも忘れられない瞬間のひとつです。
あの頃の私が、今の私の旅の数を聞いたら、
きっと驚くと思います。
あなたの「初めての海外旅行」は、
どこでしたか。
どんな景色が心に残っていますか。
よかったら、教えてください。