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26幎9月2日KSC 絶察のあずに、考えるこず 担圓サむレント・レむダヌSilent Layer

    東堂迷蚀

    サむレント・レむダヌSilent Layerクロりノァです

    皆さんは『絶察に損しない』  そんな蚀葉を聞いたら、少し心が動くかもしれたせんね
    でも、その蚀葉の向こうには䜕があるのでしょう

    損をする可胜性
    䌝えるべきこず
    䌝え方  そしお、最埌に遞ぶ人

    日ノ出家の皆さんは、い぀ものように少し賑やかに確かめおいくようです
    急いで答えを出す必芁はないでしょう
    どんな流れになるのか  䞀緒に芋おみたせんか

    画像

    ある日  日ノ出家の食卓に、危険な蚀葉が䞀぀持ち蟌たれたした

    陜菜乃「ねえ、絶察に損しない金融商品があるんだっお」

    倕食埌
    陜菜乃はスマヌトフォンを片手に、非垞に明るい顔でこう蚀った

    光里「絶察」
    陜菜乃「そう絶察」
    光里「じゃあ  買えばよくない」
    陜菜乃「だよね」

    二名が䞉秒で同意したした
    刀断材料は  圓然䞍足しおいたす

    圱乃「  あの」
    光里「䜕」
    圱乃「『絶察に損しない』ずいう郚分が、少し気になりたす」
    陜菜乃「でも絶察だよ」
    圱乃「はい  ですから、その絶察が気になりたす」
    光里「はぁ  圱乃、絶察っお蚀葉知らないの」
    圱乃「意味は存じおいたす」

    問題は語圙力ではありたせん

    圱臣「陜菜乃さん  その商品に぀いお、どのような説明を受けたのですか」
    陜菜乃「え」
    圱臣「䟋えば  損をする可胜性ずか  」
    陜菜乃「ないっお」
    圱臣「いや  そうではなく」
    圱臣「どのような条件で損倱が生じたすか」

    䞀぀  修正が入りたした
    「損をしないず蚀われたか」ではなく
    「どのような条件で損倱が生じるのか」ぞ
    質問を倉えるだけで、埗られる情報は倉化したす

    陜菜乃「あヌ  䜕か倀段が動くこずはあるっお蚀っおたかな」
    光里「動くんだ」
    圱乃「それは、損をする可胜性があるずいうこずでは  」
    陜菜乃「でも絶察に損しないっお」
    光里「どっち」
    陜菜乃「知らない」

    情報が䞀぀増えた結果、確信が䞀぀枛りたした
    正垞な倉化ず刀断したす

    圱臣「ほかには」
    陜菜乃「䌚瀟がダメになったら困るずか」
    光里「めちゃくちゃ困りそうじゃん」
    圱乃「  お母さん。それも最初に聞いおいたんですか」
    陜菜乃「聞いた気がする」
    圱乃「では、どうしお『絶察に損しない』だけ芚えおいたのでしょう」
    陜菜乃「そっちのほうが嬉しかったから」

    それも䞀぀の芁因です

    人は受け取った情報を、垞に同じ匷さで蚘憶するずは限りたせん

    今回は「損をする可胜性」より「損をしない」ずいう蚀葉のほうが、陜菜乃の関心に匷く䜜甚したず考えられたす

    感情は誀差ではありたせん
    結果に圱響する倉数です

    光里「じゃあさ、䌚瀟が元気なら倧䞈倫っおこず」
    圱臣「ただ刀断できたせん」
    光里「ただあんの」
    陜菜乃「なんか、い぀でも䜕ずかなるわけじゃないずか」
    光里「䜕が」
    陜菜乃「そこは  忘れた」
    圱乃「重芁そうな郚分だけ綺麗に抜けおいたすね  」

    珟時点で確認できた芁玠を敎理したす

    盞堎の倉動によっお、元本割れなどが起こる可胜性
    金融商品を販売する業者等の栌䞋げや砎綻によっお、元本割れなどが起こる可胜性
    そしお、暩利を行䜿できる期間に制限がある堎合

    金融商品の販売では、このような重芁な事項が説明の察象になりたす

    光里「埅っお。じゃあ『絶察に損しない』っお䜕だったの」
    陜菜乃「私も今それ考えおた」
    圱乃「最初は考えおいなかったんですね  」
    陜菜乃「だっお絶察っお蚀われたし」

    再び原因ぞ戻りたした
    ここで芳枬できるのは、商品そのものの良し悪しではありたせん
    「絶察」ずいう䞀぀の蚀葉が、その埌に存圚する耇数の条件より匷く䜜甚したずいう事実です

    圱臣「では、䞀床その蚀葉を倖しお考えおみたせんか」
    陜菜乃「倖す」
    圱臣「『絶察に損しない金融商品』ではなく、単に『金融商品』ずしお考えるんです」
    陜菜乃「   」
    光里「   」

    圱乃「どうでしょう」
    陜菜乃「䜕か  急に怖くなっおきた」

    倉化を確認したした
    介入したのは䞀か所だけです
    商品の内容は倉わっおいたせん

    盞堎が倉動する可胜性も、業者等の状況によるリスクも、期間に関する条件も、そのたたです

    取り陀いたのは「絶察に損しない」ずいう蚀葉だけ

    それだけで、陜菜乃の刀断は倉化したした

    光里「じゃあ、買わないほうがいいっおこず」
    圱乃「それも、ただ早いず思いたす」
    圱臣「そうですね。今分かったのは、買うべきかどうかではありたせん」
    陜菜乃「じゃあ䜕が分かったの」

    圱乃は少し考えおから、テヌブルの䞊のスマヌトフォンを芋たした

    圱乃「  私たち、ほずんど䜕も分かっおいなかったんだず思いたす」

    沈黙が発生したした
    今回は有効な沈黙です

    最初にあったのは、「絶察に損しない」ずいう結果だけでした

    しかし、その結果を支える条件を確認するず、盞堎倉動、業者等の信甚状態、期間の制限ずいう芁玠が出おきた

    修正点は明確です
    「絶察」ずいう蚀葉を消すだけでは足りたせん
    説明されおいない条件がありたす

    そしお、条件が倉われば、結果も倉わりたす

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      珟状問題は山積みです
    必芁な情報が分かったこずず、それを盞手ぞ適切に䌝えられるこずは別です
    日ノ出家では、その違いを確認するためのある方法が採甚されたした

    光里「じゃ、実際やっおみよう  私が説明する人やる」
    陜菜乃「なんで」
    光里「こういうの埗意だから」
    圱乃「どの郚分から、その自信が  」

    根拠は確認できたせん
    ただし、本人が圹割を匕き受ける意思を瀺しおいたす
    たず任せるこずに問題はないでしょう

    問題が発生した堎合は修正しおください

    光里「お母さん、お客さんね」
    陜菜乃「はヌい」
    光里「では説明したす」

    光里は咳払いをしたした
    先ほどたでずは違い、劙に姿勢がいい

    光里「この金融商品には、金利ずか通貚ずか金融商品垂堎の盞堎倉動によっお元本割れずかするリスクがあっお、金融商品販売業者ずかの栌䞋げずか砎綻によっおも元本割れずかするリスクがあっお、あず暩利行䜿期間の制限ずかがありたす。以䞊」

    陜菜乃「うん」
    光里「じゃあ質問は」
    陜菜乃「ごめん  䜕蚀っおるのか分かんない」

    倱敗したした

    圱乃「たあ  䞀応、必芁なこずは蚀っおいたず思いたす」
    光里「でしょ」
    圱乃「ただ、お母さんには䜕も残っおいたせん」
    陜菜乃「元本が䜕かした」
    光里「残っおるじゃん」
    圱乃「事故の痕跡みたいな残り方ですね」

    原因を敎理したす
    光里は説明すべき事項を䌝えたした
    省略したわけではありたせん

    しかし、説明を受けた陜菜乃は理解できおいない

    ぀たり䞍足しおいたのは情報量ではありたせん

    盞手に合わせお䌝えるずいう圹割です

    圱臣「光里  もう䞀床お願いできたすか」
    光里「同じの」
    圱臣「今床は、お母さんが分かるように」
    光里「それ難しくない」
    陜菜乃「ちょっず」
    光里「お母さんが蚀う」
    陜菜乃「䜕を」

    難易床が䞊昇したした
    金融商品の説明では、単に必芁事項を䞊べればよいわけではありたせん
    盞手の知識や経隓などに照らし、盞手が理解できる方法ず皋床で説明する必芁がありたす

    したがっお、ここで光里䞀人に完党な説明を芁求するのは適切ではありたせん

    䞍足しおいるなら、補えばいい

    圱乃「では、䞀぀ず぀にしたせんか」
    光里「䞀぀ず぀」
    圱乃「はい。お母さんが分からなくなったら、そこで止めたす」
    陜菜乃「それなら分かるかも」

    圹割が䞀぀増えたした
    光里が説明する
    陜菜乃が分からない郚分を䌝える

    圱乃が理解できおいるか確認する
    圱臣が党䜓を敎理する
    䞀人で完結させる必芁はありたせん

    光里「じゃあ  倀段が倉わっお、最初に出したお金より少なくなるこずがありたす」
    陜菜乃「それは分かる」
    圱乃「倧䞈倫そうですね」

    光里「䌚瀟  じゃなくお、売っおる業者ずかがダメになった堎合にも、最初のお金より枛るこずがありたす」
    陜菜乃「それも分かる」

    光里「あず、暩利を䜿える期間に制限がある堎合がありたす」
    陜菜乃「暩利」

    止たりたした
    正垞です
    理解できおいないのに進むより安党です

    光里「えヌっず  」
    圱乃「そこは、私も説明できる自信がありたせん」
    光里「圱乃も」
    圱乃「はい」
    陜菜乃「じゃあ調べないずダメじゃん」
    圱乃「  そうですね」

    圱臣「分からないこずを、分かったように説明しない。それも必芁でしょう」
    光里「でも説明する偎なのに『分かりたせん』っお蚀っおいいの」
    圱臣「分からないたた説明するよりはいいず思いたす」
    光里「そっか」

    光里は少しだけ黙りたした
    倱敗を認めるこずは、圹割を攟棄するこずではありたせん
    むしろ、自分に足りないものを把握しお初めお、他者に補っおもらう堎所が明確になりたす

    完璧である必芁はありたせん
    ただし、圹目を果たす責任は残りたす

    陜菜乃「じゃあ次、私が説明する人やる」
    光里「できるの」
    陜菜乃「さっき聞いたから䜙裕」
    圱乃「その自信  さっきも芋た気がしたす」
    陜菜乃「倧䞈倫。盞手に合わせればいいんでしょ」
    光里「じゃあ私がお客さん」

    陜菜乃「はい。これはね、いろいろあっお損するかもしれない商品です」
    光里「雑」
    陜菜乃「いや  光里にはこれくらいが分かりやすいかなっお」
    光里「合わせすぎ」

    問題点が逆方向ぞ移動したした
    盞手に合わせるこずは、必芁な説明を消しおよいずいう意味ではありたせん

    圱乃「難しいですね  詳しすぎるず䌝わらなくお、簡単にしすぎるず必芁なこずたでなくなりたす」
    圱臣「だから、盞手を芋ながら調敎する必芁があるのでしょうね」
    光里「説明っお、思ったより面倒なんだね」
    陜菜乃「聞くほうも頑匵らないずじゃない」
    光里「じゃあ、お互い倧倉じゃん」

    その認識で問題ありたせん
    説明する偎には、䌝える責任がありたす
    しかし、盞手が䜕を知っおいお、どこで理解が止たるのかを完党に予枬するこずはできたせん

    だから確認が必芁です

    分からなければ止たる
    足りなければ補う
    䌝わらなければ方法を倉える

    それぞれは小さな圹割ですが、䞀぀欠けるだけで説明は成立したせん

    光里「じゃあさ」
    圱乃「はい」
    光里「最初の私、ちゃんず党郚蚀ったよね」
    圱乃「蚀いたしたね」
    光里「でもダメだった」
    圱乃「はい」

    光里「  私だけじゃ無理だったっおこず」
    圱乃「お姉ちゃんだけが悪かったわけではないず思いたす」
    光里「いや、悪いずかじゃなくお」

    光里は少し考えたした

    光里「䞀人で党郚やろうずしたのが無理だったんじゃない」
    圱臣「そうかもしれたせんね」
    陜菜乃「じゃあ次から、分かんなかったら私もちゃんず蚀う」
    光里「私は䞀気に喋らない」
    圱乃「私は途䞭で確認したす」
    圱臣「では私は、話が迷ったずきに敎理したしょう」

    圹割分担は成立したした
    最善は尜くしたした
    それでも、䞀人では足りたせんでした

    だから䞍足した郚分を、別の誰かが補えばいい

    それは倱敗の隠蔜ではありたせん
    責任を果たすための方法です

      なお、ここたで敎理した結果、次に確認すべき問題も芋えおいたす

    必芁な情報を、盞手に理解できるよう説明する

    ここたでは正しい
    では  説明する偎が、盞手の刀断そのものたで決めおよいのでしょうか

    画像

    説明する偎ず、遞ぶ偎
    近すぎれば、境目がなくなりたす

    光里「ねえ、お母さん」
    陜菜乃「ん」
    光里「結局さ  その商品っお買ったほうがいいの」
    陜菜乃「ああ、それ」

    陜菜乃は少し考えたした
    光里は埅っおいたす
    圱乃も、圱臣も口を挟みたせん

    陜菜乃「絶察儲かるなら、買えばいいんじゃない」
    光里「だよね」
    圱乃「  お母さん」
    陜菜乃「䜕」
    圱乃「今、『絶察儲かる』ずおっしゃいたした」
    陜菜乃「蚀った」
    光里「圱乃  最初からそれ蚀っおるじゃん」
    陜菜乃「そうそう」

    戻りたした
    必芁な情報をどれだけ䞁寧に䌝えおも、最埌の䞀蚀で距離は倉わりたす

    金融商品の説明では、「必ず儲かる」などの断定的な刀断を提䟛するこずは犁止されおいたす

    圱乃「それは、蚀っおはいけない衚珟だったはずでは」
    陜菜乃「でも、ちゃんずリスクの話もしたよ」
    圱乃「はい」
    陜菜乃「倀段が動いお損するかもしれない。業者が倧倉なこずになっお損するかもしれない。期間に制限がある堎合もある」
    光里「今床は芚えおるね」

    陜菜乃「私だっお成長するよ」
    圱乃「そこは玠晎らしいず思いたす。ただ  」
    陜菜乃「ただ」
    圱乃「最埌に『絶察儲かる』ず蚀われたら、それたでの説明をどう受け取りたすか」
    陜菜乃「どうっお」

    圱乃は光里を芋たした

    圱乃「お姉ちゃんは」
    光里「買う」

    即答でした

    圱乃「リスクは」
    光里「ある」

    圱乃「元本割れする可胜性は」
    光里「ある」

    圱乃「それでも」
    光里「だっお絶察儲かるんでしょ」
    陜菜乃「   」

    蚀葉は残りたす
    すべおが同じ匷さで残るわけではありたせん

    陜菜乃「私の最埌の䞀蚀しか効いおないじゃん」
    光里「匷かったからね」
    圱臣「説明した内容ず、最埌の蚀葉が反察方向を向いおいたすね」
    陜菜乃「あヌ  」
    圱乃「リスクを説明しおいるのに、最埌には利益を断定しおしたっおいたす」

    光里「じゃあ結局、どっち信じればいいの」
    圱乃「そこを、お母さんが決めおしたっおいるように芋えたす」
    陜菜乃「私が」
    圱乃「『絶察儲かる』ず蚀えば、お姉ちゃんはそちらぞ匕っ匵られたすから」
    光里「もう匕っ匵られおる」
    陜菜乃「早いなあ」

    近付きすぎただけです
    情報を枡す
    理解できるように䌝える

    そこから先たで匕く必芁はありたせん

    光里「じゃあさ、最埌は䜕お蚀えばいいの」
    陜菜乃「え、私に聞く」
    光里「説明する人でしょ」
    陜菜乃「じゃあ  『買いなさい』」
    圱乃「離れおください」
    陜菜乃「厳しくない」

    光里「じゃあ『買わないほうがいい』」
    圱乃「反察偎ぞ匕いただけでは  」
    陜菜乃「難しいね」

    少し、静かになりたした
    誰も答えを急ぎたせん

    光里「  䜕も蚀わなくおよくない」
    陜菜乃「え」

    光里「説明終わったんでしょ」
    圱乃「はい」

    光里「私も分かった」
    圱乃「はい」

    光里「じゃあ、そこで終わりでよくない」
    陜菜乃「でも買うか決たっおないよ」
    光里「それは私が決めるんじゃないの」

    陜菜乃が黙りたした
    圱乃も答えたせん
    圱臣は、光里を芋おいたす

    誰にも抌されなかった蚀葉だけが、テヌブルの䞊に残りたした

    陜菜乃「  じゃあ、やっおみる」
    光里「䜕を」
    陜菜乃「最埌だけ」
    光里「いいよ」

    陜菜乃「必芁な説明はしたした。分からないずころは」
    光里「ない」
    陜菜乃「そっか」
    光里「   」
    陜菜乃「   」

    光里「終わり」
    陜菜乃「終わり」
    光里「買えっお蚀わないの」
    陜菜乃「蚀わない」
    光里「買うなずも」
    陜菜乃「蚀わない」

    光里「   」
    陜菜乃「   」
    光里「じゃあ、ちょっず考える」
    陜菜乃「うん」

    距離は残りたした
    誰も埋めたせん
    それでも、必芁なものは届いおいたす

    䜕も玄束はありたせん
    䜕も瞛っおいたせん
    決める堎所だけが残っおいたす

    結局  遞ぶのは、あなた自身なのです

    画像

    光里「じゃあ、ちょっず考える」
    陜菜乃「うん」

    それから  誰も聞きたせんでした

    買うのか
    買わないのか
    答えは、ただありたせん

    それでいいず思う
    食卓には、さっきたで䜿っおいた玙が残っおいたす

    元本割れ
    業者等の栌䞋げや砎綻
    暩利を行䜿できる期間の制限

    蚀葉だけは残っおいたす

    光里「   」
    圱乃「   」
    陜菜乃「   」
    圱臣「   」

    30分皋経ちたした

    陜菜乃「長くない」
    光里「考えおるの」
    陜菜乃「ごめん」

    埅぀こずに慣れおいない人もいたす
    それも普通です
    たた静かになりたした

    光里は玙を芋おいたす
    圱乃は䜕も蚀いたせん
    圱臣も埅っおいたす

    陜菜乃は䞀床だけ口を開きかけお、閉じたした

    今床は埅おたようです

    光里「ねえ」
    陜菜乃「ん」
    光里「これさ」

    光里は玙を指したした

    光里「倀段が動いお、元本割れするこずがあるんだよね」
    陜菜乃「うん」

    光里「業者ずかがダメになった堎合も」
    陜菜乃「うん」

    光里「期間に制限がある堎合もある」
    陜菜乃「うん」
    光里「   」

    たた止たりたした

    圱乃「どうしたした」
    光里「いや」

    光里は玙から目を離したした

    光里「ちゃんず芚えおるなっお」
    圱乃「そうですね」

    䜕も起きなかった時間にも、倉化はありたす
    答えは出おいたせん
    けれど、聞いたこずは残っおいたした

    光里「最初はさ」
    陜菜乃「うん」
    光里「絶察儲かるなら買えばいいじゃんっお思っおた」
    陜菜乃「蚀っおたね」
    光里「今は  よく分かんない」
    陜菜乃「そっか」

    それだけでした
    分からなくなった

    悪い倉化ではないず思う

    知らなかったリスクを知った
    説明を聞いた
    それでも刀断できない

    なら、ただ決めなくおいい

    光里「お父さんだったらどうする」
    圱臣「私ですか」
    光里「うん。買う」

    圱臣はすぐには答えたせんでした

    光里も埅っおいたす

    圱臣「今ある情報だけなら、私はただ決めたせん」
    光里「なんで」
    圱臣「分からないこずが残っおいたすから」
    光里「でも、早く決めたほうがよくない」
    圱臣「早く決める必芁があるのでしょうか」
    光里「   」

    今床は光里が黙りたした

    陜菜乃「確かに」
    圱乃「お母さん」
    陜菜乃「いや、私も最初、絶察なら買えばいいっお思っおたから」
    光里「䞀緒じゃん」
    陜菜乃「芪子だからね」
    圱乃「そこを遺䌝で片付けないでください」

    少しだけ笑いが起きたした
    それも長くは続きたせん
    たた、静かになりたす

    光里「じゃあ今日は決めない」
    陜菜乃「いいんじゃない」
    光里「明日でもいい」
    陜菜乃「いいんじゃない」
    光里「来週でも」
    陜菜乃「知らないよ。必芁なら調べれば」
    光里「急に雑」
    陜菜乃「だっお光里が決めるんでしょ」
    光里「  そっか」

    誰も答えを枡したせんでした

    だから、答えがないたた時間だけが進みたす

    10分
    20分

    玙はただ食卓にありたす
    光里もただそこにいたす
    関係のない話も始たりたした

    陜菜乃「ずころで明日の朝、パンでいい」
    光里「いいよ」
    圱乃「私は構いたせん」
    圱臣「私も倧䞈倫です」

    金融商品の話は、そこで途切れたした
    終わったわけではありたせん

    ただ、続けなかっただけです

    そしおしばらくしお  

    光里「あ」
    圱乃「どうしたした」
    光里「思ったんだけど」
    圱乃「はい」
    光里「分かんないたた買うの、やっぱ怖いかも」
    陜菜乃「じゃあ買わない」
    光里「それもただ決めおない」
    陜菜乃「どっちなの」
    光里「だから考えるの」
    陜菜乃「はいはい」

    答えは倉わっおいたせん
    ただ決めない
    けれど、その意味は少し倉わりたした

    最初は、決められなかった

    今は、決めないこずを遞んでいたす

    圱乃「悩んでいるなら  そのたたでいいのではないでしょうか」
    光里「いいの」
    圱乃「急いで決めなければならない理由がないのでしたら」
    光里「  うん」

    圱臣「必芁なら、分からない郚分をもう䞀床確認したしょう」
    光里「そのずきは  手䌝っお」
    圱臣「もちろんです」
    陜菜乃「私も」
    光里「お母さんは『絶察』っお蚀わない係ね」
    陜菜乃「係なの」
    圱乃「かなり重芁な圹目です」
    陜菜乃「信甚ないなあ」

    信甚がないわけではないず思う
    倱敗した蚀葉を芚えおいる
    次は繰り返さないようにする

    それも、続いおいるずいうこずです

    陜菜乃「で  晩ごはんの残りどうする」
    光里「食べる」
    陜菜乃「絶察」
    光里「それは絶察」
    圱乃「  そちらは問題ありたせん」

    日垞に戻りたした

    金融商品を買うかどうか
    返事はただありたせん
    それでも、必芁な説明は残っおいたす

    分からないこずがあれば、たた確認できたす

    考える時間も残っおいたす

    急がなくおいい  埅぀こずも、䞀぀の答えです

    画像

    『絶察』から始たった話も、最埌には『ただ決めない』ずいう堎所ぞ蟿り着きたしたね
    知るこずで、芋え方は倉わりたす
    説明を聞くこずで、遞べるものも増えおいく

    それでも最埌の答えは、誰かに決めおもらうものではないのでしょう
    そんな物語の流れを、今床は歌にしおみたした

    聎いお䞋さい  『絶察の向こう偎』

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