【Geständnis委員会】第2章 「予定は、外れる為にある」
第2章テーマは、感情予測誤差増幅(Affective Forecasting Error Amplification)
感情予測誤差増幅は【人は未来の感情を予測するのが非常に苦手で「こうなったら嬉しい」「こうなったら傷つくはず」という予測は、実際の感情とズレやすい
この予測と現実の差が大きいほど、感情は強く印象づけられる】というものです
しかし、心理学に沿いながらも「冷静に考えるとおかしい行動」になる場合もあります
それでは、第2章 「予定は、外れる為にある」をイメージ楽曲と共にお楽しみ下さい
↓第2章のイメージ楽曲↓
前回のあらすじ
霧見ミュージアム・クロノラリウムの入口
そこで、すずは待っていた
改札でも、通路でもなく、ちょうど案内板の前で…
「今日は、中で一時間って決めてます」
それだけ言って、淡々と条件を並べた
時間
順路
終了時刻
私はうなずくだけだった
聞いていないわけではないが、覚えようともしていない
中は静かだった
足音が吸われるような床
展示は時系列に沿って配置され、迷う要素はない
すずは時々、説明する
「次、あっち」
「これは、そんなに時間かからない」
声は低く、短い
予定表を読み上げているようにも聞こえた
私は、それに合わせて歩いているつもりだった
合わせている、という意識もない
ただ、後ろをついていく
展示を一つ、二つ、流す
その途中で、私は一つの展示の前で立ち止まった
透明なケースの中で、歯車がゆっくり回っている
「これ、ちょっと面白いですね」
言ってから、自分で気づく
予定外だった
長居するほどでもなく、写真を撮るほどでもない展示物だった
すずは一瞬だけ、腕時計を見る
「……あ、そっか」
そのまま、隣に立ち、展示の説明文を読む
「この機構、昔の実験用らしいで、精度、あんまり良くはないみたいです」
声が、少しだけ弾んでいる
本人は気づいていない
本来なら、通り過ぎる場所だった
歯車の動きを追いながら、すずは話し続ける
私は相槌を打つ
それだけ
気づかないうちに…時間が過ぎる
館内アナウンスが、次の展示の案内を流した
すずは、そこで初めてはっとする
もう一度、時計を見る
「……今日は、ここまでにしよ」
少し早口で言い切った
出口へ向かう
歩幅が、さっきより速い
ガラス扉の前で立ち止まり、すずは振り返る
「時間、押しちゃったね」
謝罪とも、確認ともつかない言い方
視線が定まらない
私は少し考える
(…なんかしたか?)
結局、分からないまま外に出る
終了時刻だけは、きっちり守られていた
振り返えるとすずが、もう一度だけ時計を確認しているのを見てしまう
(そこまで気にするなら、最初から少し余裕を持てばいいのに)
そう思う自分が、なぜか少しだけ、悪くないと思った

夜
スマホが震える
画面を見た瞬間
昼の静けさが、完全に消えた
🎪✨【第2回イベント 総括タイム!】✨🎪
本日もご参加ありがとうございまーす!
無事、終了しました!
予定通り……
とは言えないけど!
でも!
ちゃんと終わりました👏👏
文面がやけに賑やかだった
絵文字も多い
ただ、少しだけ空回っている感じがする
今回のポイントはですね
「だいたいこうなるだろうな」って
自分で決めてたところが
思ったより決まらなかった件です
今日の展示、私の中では「流す場所」でした
見る
通る
終わり
そういう予定
でも……
流れなかった
ここから先、文字の勢いが少し落ちる
正直に言うね
今日の私は、退屈する準備をしてました
なのに、あなたが止まったせいで
私も止まってしまった
あの歯車の前
本当は、3秒で終わるはずだった場所
気づいたら、説明文を最後まで読んでた
「もう少し見たい」って、思ってしまった
それが、完全に予定外!!
でも…嫌じゃなかった
嫌じゃない予定外は
思ってるより…ずっと厄介
📝結果発表!
・イベント達成率:68点
・想定ズレ:大
・気づいたら集中:あり
総評:
「流されない人は、進行表に穴をあける」
点数は下がっている
でも、文章は明らかに長い
スクロールしながら、私は少しだけ指を止める
また、通知?
……追伸
次は、もう少し不確定な場所にしようと思います
一行空いて、最後に告知が続く
📢【次回イベント予告】📢
開催場所:風見ヶ原スカイプロムナード
※天候次第で延期の可能性あり
今度は、予定そのものが揺れます
スマホを伏せ、天井を見る
点数が下がった理由は…よく分からない
でも、わざわざ「追伸」を書いてくる人を、少しだけ信用してもいい気がした
予定は、また組み直されるらしい
それを考えると、なぜか、少し楽しみだった
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