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「眠れない夜」を手放す|脳のRAMを空にする睡眠と朝の習慣

    前回の記事で、最高のアンガーマネジメントは「さっさと帰って寝ること」だとお話ししました。しかし、頭ではわかっていても、いざベッドに入ると眠れない。寝ても疲れがとれない。そんな経験を持つ方も多いのではないでしょうか。

    実は、日本の成人の約「3人に1人」が、不眠などの睡眠トラブルを抱えていると言われています。その最大の原因は、人間関係のストレスやデジタル社会の情報過多です。私自身も、過去に膨大な業務や複雑な人間関係に疲弊し、眠れない日々を過ごした経験があります。

    今回は、そんな「眠れない夜」を手放し、心と体の均衡を取り戻すための具体的なアプローチをお話しします。

    私たちは「生物」である〜闘争・逃走反応〜

    まず大前提として、私たち人間もれっきとした生物です。 真面目な人ほど、布団に入ってから「今日のあの対応はどうだったか」「明日の段取りは…」と深く考えすぎてしまいます。ストレスや不安を感じると、脳は危険を察知してストレスホルモンである「コルチゾール」や「アドレナリン」を分泌させ、交感神経を優位にして「闘争・逃走反応(戦うか逃げるか)」のスイッチを入れます。

    過去の反省や明日のトラブルを布団の中で想像している時、体はまさにこの戦闘モードに入っています。これでは眠れるはずがありません。

    デジタルデバイスの罠と、逆転の発想

    寝る前のスマートフォンは睡眠の最大の敵です。画面から発せられるブルーライトは、脳に「今は昼間だ、起きていろ!」と錯覚させ、睡眠ホルモンである「メラトニン」を破壊してしまいます。さらに、SNSの「いいね」のチェックや無限スクロールによる情報過多は、脳内に快楽物質である「ドーパミン」を分泌させ、脳を強制的に興奮させてしまうのです。

    しかし、私は逆にスマホの機能を賢く利用していました。 再生停止機能(スリープタイマー)をセットし、ヨガや瞑想の音声、シンギングボウルの響き、あるいは波音やせせらぎといったネイチャーサウンド(ヒーリングミュージック)を静かに流すのです。眠りにつく頃には自動で切れるようにしておけば、心地よく副交感神経が刺激されます。

    脳の「RAM」を空にし、夜の余白と夢をデザインする

    PCのメモリ(RAM)がいっぱいになるとフリーズするように、脳も考え事が多いと休まりません。寝る前に「不安なこと」や「明日やること」をすべてノートに書き出し、脳のワークスペースを空っぽにする(ブレインダンプ)という方法も非常に効果的です。

    他にも、いい香りの入浴剤を入れたお風呂にゆっくり浸かったり、枕にアロマスプレーをかけたり、お香を焚いたりして香りでリラックスするのも良いでしょう。光を遮断し、目元に心地よい圧力と重みを与えてくれる「アイマスク」も、安心感をもたらしてくれる優秀なアイテムです。

    また、夜に激しい運動をするのは逆効果です。心身を落ち着かせるためには、筋肉の緊張を緩める「陰ヨガ」や「リストラティブヨガ」、そして「マインドフルネス瞑想」などを取り入れるのがおすすめです。

    ちなみに、睡眠が深まると、夢の中で「これは夢だ」と自覚できる「明晰夢(めいせきむ)」を見ることがあります。これをコントロールできるようになると、悪夢を回避したり、夢の中でストレス発散ができたりするというメリットもあるので、睡眠の奥深さは計り知れません。

    睡眠をサポートする成分との上手な付き合い方

    睡眠の質をサポートするものとして、深部体温を下げる「グリシン」、リラックスをもたらす「GABA」、睡眠ホルモンの材料となる「トリプトファン」などが有名です。最近では、麻の茎などから抽出される天然のリラックス成分である「CBD(カンナビジオール)」なども注目されています。

    効果には個人差があり、私自身はあまり劇的な効果を感じないものもありました。用法用量を正しく把握し、自分の体質に合わせて上手に利用することが大切です。

    すべては「朝の光」と「昼間の自然」から

    そして何より重要なのが、健康的な睡眠習慣は「朝と昼」から作られるということです。

    まず朝は、決まった時間に起きて陽の光を浴びる。これにより脳内で幸せホルモンである「セロトニン」が分泌され、それが14〜16時間後に睡眠ホルモンである「メラトニン」に変わるのです。最高のスタートダッシュを切るための朝活は、その日の夜の最高の睡眠を約束してくれます。

    そして日中は、公園や森など、自然の中で過ごす時間(外に出ること)を持つだけで、ストレスホルモンである「コルチゾール」が減少し、心と体がリラックスすることが科学的にも証明されています。

    眠れない夜は、過去への後悔や未来への不安という「執着」から生まれます。それを手放し、「今この瞬間」に集中するための究極のメソッドが、ヨガやマインドフルネスです。

    次回は、私が生活の中に取り入れている「瞑想や座禅」の世界についてお話ししようと思います。

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    TORA

     
     
    海外生活やデザイナー、教育現場の経験を経て、視点を変えて自分を大切にする生き方を提案🌿 充実した毎日を求める方へ【環境と心を整え、人生に豊かさを生み出すメソッド】を発信 「手放す」ことで暮らしに心地よい余白をデザインし、軽やかに生きるアイデアやありのままのつぶやきもシェア

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