
「見えている」と思っていたプロゲーマー、でも本当は見えていなかった
最初にDMをもらったのは、2020年だった。
文章がとても丁寧だったのを覚えている。
当時の私たちは、
eスポーツ業界に足を踏み入れたばかりだった。
今みたいに、
「ゲーミングメガネ」という言葉が
今よりもっと知られていない時代。
当時の私たちは
何が正解なのか
まだわかっていなかった。
そんな時に、
一人のプロゲーマーからDMが届いた。
GENKIモリタさん。
eFootball (当時はウイニングイレブン) の現役プロゲーマーであり、
配信者であり、
大会解説やMC、
セミナー講師としても活動している人だ。
自己紹介やってみます✨
— プロゲーマーの日常 / GENKIモリタ🎮 (@pes_progamer) August 21, 2020
プロゲーマー
GENKIモリタってどんな人?
・GENKIすぎる
・世界が活動範囲
・明るいプロゲーマー
・2年で100イベント出演
・2000人の前で司会を経験
・元はお笑い芸人目指してた
・ウイイレで日本2位の実績あり
ぜひ拡散してください🎮!
もっと認知されたい(º﹃º )♡笑 pic.twitter.com/XStoHY9CDn
とにかくサッカーが好きな人。
リアルでもサッカーをするし、
ゲームの中でもサッカーをする。
話していると、
「サッカー好き」が先に来るタイプの人だとわかる。
それもあって、
初対面からとても話しやすかった。
ただ、
当時の彼は、
“目に困っている人”ではなかった。
むしろ逆だった。
「自分は目がいいと思っていました」
後から聞いた時、
彼はそう話していた。
理由も独特だった。
以前、
あるメガネ屋さんの人に、
「見えない部分をイメージで補える能力がある」
と言われたことがあったらしい。
だから、
視力が良いというより、
“補える”
という感覚だった。
実際、
プレーもできていた。
競技シーンで結果も出していた。
だから、
自分が軽い近視だと言われても、
そこまで驚かなかったらしい。
「そうなんですね、って感じでした」
本人はそう言っていた。
困ってはいなかった。
でも、
違和感はあった。
フィールド全体を広く見られる瞬間と、
一点だけに集中してしまう瞬間がある。
その差が、
ずっと気になっていたらしい。
今思えば、
あの違和感こそ、
スタート地点だったのかもしれない。
最初の頃、
私たちはまだ
“測定の重要性”
に辿り着いていなかった。
だから最初は、
度数を入れない状態で
ゲーミングメガネを使ってもらっていた。
今ならわかる。
あれでは足りなかった。
でも、
当時はまだ、
こちらも手探りだった。
ただ、
彼の存在が大きかった。
実際に使ってもらい、
話を聞き、
変化を追い続けたことで、
「モニターを見る人には、
適切な測定と度数が必要なんじゃないか」
という考えに、
少しずつ辿り着いていった。
だから、
GENKIモリタさんは、
私たちにとって
かなり特別な存在だ。
最初に「度なしのゲーミングメガネ」をかけた時、
本人の感想は意外だった。
「正直、最初は50%くらいの変化でした」
劇的な変化ではなかったらしい。
当時は、
フレームの存在感にも慣れていなかった。
それもそのはず
メガネをかけないと見えない
といった視力ではないため
日常使用としてメガネを使うことがなかったから。
かけても、
かけなくても、
そこまで大きくは変わらない。
そんな感覚だったという。
でも、
そこから変わった。
測定を行い、
度数を入れた。
すると、
ピッチの見え方が変わった。
ボールの動きの見え方が変わった。
そして、
視野が適度に絞られることで、
集中しやすくなった。
本人の中で、
“違い”がはっきり出始めた。
その後、
忘れられない連絡が来た。
勝率が、
83%から96%に上がったという話だった。
あれは本当に嬉しかった。
もちろん、
メガネだけの力ではない。
練習もある。
経験もある。
年齢を重ねたことで得た
読みや駆け引きもある。
でも、
少なくとも本人は、
「eSASをかけているかどうかで、
プレーの質が変わる」
とはっきり感じていた。
eSASとは
私たちが販売するゲーミングメガネの製品名
eSports Athlete Specsの略名としてお客様に呼んでいただいています。
今では、
eSASをかけること自体が、
“競技モードへ入るスイッチ”
になっているらしい。
これ、
かなり重要なことだと思っている。
プロって、
気合いだけで戦っていない。
環境を整えている。
椅子、
デバイス、
姿勢、
ルーティン、
睡眠、
食事。
そして、
“目”。
でも、
目だけは、
意外と後回しにされる。
不思議なくらい。
イベントに出ると、
よく言われる。
「ゲーマーって、
目悪い人多そうですよね」
でも、
本当にそうだろうか。
長時間モニターを見るのは、
ゲーマーだけじゃない。
プログラマーも、
デザイナーも、
動画編集者も、
イラストレーターも、
漫画家も、
みんな長時間モニターを見ている。
なのに、
“見る環境”
については、
驚くほど無頓着だったりする。
困ってないから。
見えているから。
でも、
今回の話で一番大きかったのは、
そこかもしれない。
GENKIモリタさんは、
最初から困っていたわけじゃない。
むしろ、
戦えていた側の人間だった。
結果も出していた。
でも、
5年追い続けてわかった。
“見えていた”のではなく、
“補っていた”部分があった。
そして、
適切な度数でモニターを見て、
適切に目を使うことで、
30代を超えても、
まだ戦えている。
これは、
eスポーツ業界において
かなり大きな発見だと思っている。
昔は、
プロゲーマーは20代で終わる、
そんな空気が今より強かった。
でも今、
30代を超えても戦い続ける選手が増えている。
経験値だけじゃない。
身体との向き合い方も、
少しずつ変わってきている。
私は、
その変化を、
この5年間ずっと横で見てきた。
だから思う。
目のケアって、
視力の話だけじゃない。
競技寿命の話なんだと思う。
そしてこれは、
ゲーマーだけの話でもない。
今の時代、
多くの人が、
毎日モニターを見て働いている。
見えている。
だから、
問題ないと思っている。
でも、
本当にそうなんだろうか。
そう考えるきっかけに、
この話がなれたらいいなと思っている。