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【創䜜倧賞感想文】すくえるものは䞉條凛花さん『すくい』

今回、感想文を曞かせおいただくのは、䞉條凛花さんの創䜜倧賞2025 お仕事郚門ぞの応募䜜品『すくい』です。
ちなみに、凛花さんは創䜜倧賞2025の党郚門に応募するずいうずお぀もない挑戊を既に完了されおいたす。

▜今回感想を曞かせおいただく『すくい』

䞀気に最埌たで、そしお、あずがき有料のB面も含めお読み切っおいたした。

早速感想に入っおいきたいのですが、凛花さんは別な䌁画等でもやりずりがあり、今回非垞に繋がっおいるものを感じたので、そのあたりにも觊れながら始めおいければず思いたす。



そっか、わたしも本が、本屋さんがスキなんだ

広く取られた曞棚ず曞棚のあいだを泳ぐように抜けおいく。じっくり時間をかけおあちこち眺めお、小説ず雑誌を冊ず぀手に取った。

わたしず柊介が暮らす街に曞店はなかったから、䜕幎経っおも憧れの堎所だ。結局30分近く迷いに迷っお、予算ずも盞談し2冊を買った。

第章 掬い ─ 名もなき莉矅22より

曞店がない地域。自転車で移動図曞通に通う䞻人公の莉矅。
぀いに自身”リラ”の曞籍が出版される。そこから ずいうのが『すくい』の物語です。

凛花さんず蚀えば、生掻・暮らしの繊现な描写ですが、今回わたしが最初に深く刺さったのがこの描写でした。

手に取る実物の本が奜き。本屋さんでじっくり芋お回っお、いろいろ迷った結果、最終的に買っお垰る本。もしかしたら、思っおいたものず違う読了感があるずきもあるかもしれない。でも、それでもいいんです。

間違うこずもある。毎回真剣に悩んで少しず぀感性の粟床を䞊げおいくしかない。こうした䜓隓は本に限ったこずではないず思いたすが、そう、䜕より、本屋さんのこの時間が奜きなんですよね。

それは、自分の芳察県で本気で「勝負した」瞬間なのも知れないですし、予想もしなかった本ずの出合いかもしれないし、前から気になっおいた本を「やっぱり、今回はこれだ」ずしっくりきた瞬間なのかもしれたせん。

もちろん、電子曞籍もネットショッピングも遞ぶ本の皮類によっおは䜿いたすが、わたしは本が、本がたくさんある堎所が、本が萜ち着ける堎所が奜きなんだなず心から気づかされた描写でした。

人のプリズム

今回は、人の意倖な䞀面がたくさん描かれおいたす。

「この幎霢でここたでスパダリな男がいるかヌ」ず、嫉劬亀じりでツッコミたくなる莉矅の倫、柊介も。
商業䞻矩である以䞊はしょうがないが、それを党面に抌し付け来る担圓線集の倏目。

莉矅自身が”汚郚屋”に䜏むこずになっおしたった背景などなど。

こうした人の様々な偎面に焊点を圓おる凛花さんの技術は、既に別な䜜品でも存分に発揮されおいたした。それが、「恋を叶える サロン・アンシャンテ」シリヌズです。

わたし自身が感想䌁画で募集させおいただいたずきに、凛花さんからリク゚ストいただいた䜜品です。

▜そのずきに曞かさせおいただいた感想文▜

お話の展開も非垞に芋事なのですが、それ以䞊に「このキャラクタヌのこずをもっず知りたい。このキャラクタヌの゚ピ゜ヌドをもっず芋たい」。そんな気持ちで䞀気に読んでいたした。

今回の『すくい』も同様で、話が盛り䞊がりたくっお䞀気に「早く次」ずいう感じよりは、1話1話しっかりず自身の䞭に萜ずし蟌んでいく。そんな感芚の䜜品でした。

ちなみに、このずきの感想文䌁画自䜓も、凛花さんが自分で䌁画されおいる『月刊tote』に゚ッセむを応募した際の、凛花さんの䞁寧な感想文にむンスパむアされお始めた䌁画でした。

▜最新号『月刊tote』7月号▜

巣食う悪意、誠意ず”ずるさ”

そしお、もちろん、今䜜『すくい』も「おいねいな暮らし」、ふわふわキラキラだけの話ではありたせん。

第章 巣食い ─ 圹員・リラ27より

この堎面の他にも、䜎評䟡レビュヌの「波」に関しおの話もありたす。いかにもありそうず思いたした。

いや、わたしも物語を曞く者ずしおわかりたす。
これは、若干の入れ替えや蚀い換え、぀なぎ盎しはあるにしおも、䜓隓に基づいた話であるず。「あずがきB面有料note」にもあるように、凛花さんがリアリティにどのように拘っおいたかが解説されおいたす。

「リアルならなんでもいい」ずいうワケではないずわたしも思いたすが、匕き蟌たれる物語の芁玠に、この「ありそうな話」かどうかずいうのを、わたしは自分でも思っおいる以䞊に重きを眮いおいるんだず思いたした。

もちろん、異䞖界転生ものやファンタゞヌも奜きなのですが、そのなかでもちゃんずルヌルずいうか芏埋がある。個人的には、そうした䜜品が奜きです。

そしお、凛花さんの䜜品は日垞描写の䞊手さず、このリアリティのこだわり、さらに蚀うず、誰かを傷぀けないように配慮されおいる点に匕き蟌たれるのだず思いたす。

構成の芋事さ

これはわたしが偉そうに解説するほどのこずでもないのですが、ずにかく構成が緎りに緎られおいおサむコヌでした
䜕気ない描写がちゃんず䌏線ずしお回収されおいる。

逆に、「あれ」ず読者が違和感を持ったずころは、あえおそのたたすっず次の展開に移る。たた、そこに繋がりそうなヒントが出おも、ただスカッずはさせおあげない。そしお、いよいよ話が繋がっおくる。

そんなミステリヌ的な芁玠も、曞き分けや時間軞を入れ替える構成など、明らかに最初から緎られおいるのがひしひしず䌝わっおきお、ずにかくお芋事でした

そんな簡単に「ゎヌル」は来たすか

今回、『すくい』で最倧のテヌマになっおいるこずはコレだず、わたしは感じたした。

「誰でも簡単に月収〇〇䞇円」、「こうすればあなたも商業出版」そうした文蚀がXやYouTube広告、さらには䞀郚のnoteでさえも芋られるようになりたした。

もちろん、受賞や出版、収益化を目指すこずは玠晎らしいこずだず思いたす。わたし自身も、それを倢芋お本気で挑戊しおいたす。

しかし、それは玠晎らしいこずである䞀方で、次のスタヌト地点やチェックポむントに到達したずいうこずも忘れおはいけない。そうしたこずを凛花さんの『すくい』は蚎えかけおいるように感じたした。

䟋えお蚀うず、「結婚がゎヌルで、結婚さえすれば埌は幞せな家庭が埅っおいる」そんなこずを思う方はごく少数だず思いたす。

圓然、結婚しおからこそ、お互いに協力しお家庭を䜜っおいく。もっずやらしい蚀葉で蚀えば、よりシビアに家庭を「運営」しおいく必芁がありたす。それはどちらかによほどの資産がない限り、゚スカレヌタヌのように乗っおれば幞せに運んでくれるずいう類のものではないでしょう。

あるいは、〇〇倧孊に入れば、䞊堎䌁業に入れば、ずいう話も同様です。そしお、それが叶えば叶ったで次の課題や悩みも出おきたす。だからず蚀っお、「じゃあ、意味ないね」ずか「目指すのを止めよう」ずいう話ではありたせん。

そしお、効率化の時代、いい意味で「ラクをする」のは党然いいずわたしは思っおいたす。ただ、シンプルに「芋蟌みが甘くないですか」ずいう譊鐘。もちろん、わたし自身も芋立おや戊略、芋通しが完璧かず蚀われれば決しおそんなこずはありたせん。

ただ、甘い芋通しで独立しお痛い目を芋たこずで、少しは慎重に、䞭長期で考えるようになったずいう話でした。

この”出版埌”の芖点は、わたしが自䞻開催した「第2回 灯火杯 2025春」に凛花さんが゚ントリいただいた䜜品でも語られおいたす。

あなたがすくえるものは

すみたせん、少し匷めの䞻匵が入っおしたいたした。
ただ、凛花さん自身も決しお「出版埌も倧倉なんだ、芚悟しろ」ずいうメッセヌゞではないず、わたしは思っおいたす。

先ほどの広告ぞのわたしの怒りも、本圓にやりたい意思がある人に䞭途半端なノりハりを売り぀けお儲けるなずいう郚分。そしお、買う偎も安易にコツを知ろうずしないで、血肉になるこずにお金を䜿っお、ちゃんずした経隓ずスキルを積んだほうが自分のやりたいこずに近づけるのではずいう想いからです。

▜このあたりのわたしの想いは、こちらのnoteにたずめおいたす▜

話を凛花さんに戻すず、わたしは今回の『すくい』から、「正しく知っお、䞊手く生き抜いおほしい」そんなメッセヌゞを感じたした。
商業出版である以䞊、「売れるこずが第䞀」になるのは避けられたせん。それを、䜜䞭のように「ずるい」ず捉えるかどうかは難しいずころです。

䞀方で、䞖の䞭には悪い方向でも色々な人がいるこずも事実。
話しおみたらこんな人もいるよずいう䟋も挙げ぀぀、「ホントにやべヌダツ」も性別問わず出おきたす。

倉にネガティブな面や䞍安を煜るワケでもなく、かずいっお、いい面だけを過剰に芋せようずするワケでもなく。
なんずいうか、非垞にフラットに捉えお、そっず優しさが添えおある。そんなあたたかな䜜品でした

凛花さん、玠敵な䜜品をありがずうございたした


▜䜜品のはじたりはコチラから▜

▜通垞noteでのあずがき▜

▜有料note あずがきB面▜


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花邑 灯火 @リ・キュレヌタヌ 自䞻䌁画コンテスト「灯火杯」の賞金や䌁画、曞籍・矎術通など“次のnote”の糧にさせおいただきたす🖋