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文孊にずっお勝利ずは䜕か、勝利にずっお文孊ずは䜕か

    写真はCAPCOM CUP 12で優勝し、玄1.5億円を手にしたさはら遞手

    熱狂が蚀葉を呌び寄せる

    これたで小説を曞いたりゞャンル小説SFの新人賞に投皿したりなどしおきたした。拙䜜のいく぀かは媒䜓に茉せおいただいたこず、のみならず奜意的な意芋を頂戎したこずもあり、ありがたく感じおいたす。「曞き続けおください」ず蚀われたこずも、わたしにずっおはもちろん忘れがたい経隓ずなりたした。

    しかしい぀からか、賞ぞの投皿を続けようずいう気にはなれなくなっおしたいたした。なぜなら、䞀般的に文孊や小説ずしお受容されおいるものよりも、個人的にもっず惹かれるタむプの文章が出おきたためです。

    括っおみるなら、䜕かに没頭した人間が、その没頭を蚀葉にした文章です。あるいは、熱狂が蚀葉を呌び寄せたもの。そちらのほうに、段々ず関心が移っおいきたした。

    具䜓的にはどういったものでしょうか

    倧䌚レポヌト

    わたしにずっおそのひず぀は、『マゞック・ザ・ギャザリング』有名なカヌドゲヌムのひず぀ですの倧䌚レポヌトコミュニティ内では「むベント・カバレヌゞ」ず呌ばれたすでした。プレむダヌたちが倧䌚に出お勝ったり負けたりする。たったそれだけのこずが曞き手によっお極めお生き生きずした経隓の蚘述になる。

    あるいはそれらの蚘事は、「勝利ずは䜕か」ずいう、明確だが曖昧さも拭いがたく぀きたずう厄介な呜題に察する深い掞察にも、なりえたす。

    件の呜題の厄介さに぀いお少々の補足をしおみたしょう。ゲヌムの倧䌚に出お優勝は逃したものの、そこで出䌚った人ず友達や恋人になった者がいたずする。誰かがその者のこずを「詊合に負けお勝負に勝った」ず蚀い衚すこずは、おそらく可胜でしょう。

      いや冗談含みではありたす。だけど、『マゞック』で有名な䞭村修平氏が旅をしながらカヌドゲヌムを぀づけおいた頃の連茉を読んでいるずき、ふず考えおしたいたす。

    ゲヌム内で勝぀こずを目指すべきなのか。──もちろんそれはそうでしょう。
    しかし、この読み物を曞ける経隓を埗るこず自䜓の尊さたるや──ここではもうゲヌムの勝敗がどうずか、そういうこずではなくなっおるような気がしたす。

    トりキョりヘッド

    熱狂が先に立぀文章に぀いお、別の䟋を出したしょう。こちらはもっず小説に䌌おいるが、明らかにそうではない芁玠も含んでいたす。

    『バヌチャファむタヌ』ずいう栌闘ゲヌムに熱狂する、䞻に東京近郊のプレむダヌたちに取材し぀぀、ルポルタヌゞュ的に掻写した『トりキョりヘッド』倧塚ギチずいう䜜品です。そしおこれに぀づく次䜜ずしお、倭逝の倧塚のそのプロゞェクトを曞き継いだ、『トりキョりヘッド-NONFIX-1993-2021』ナカガワヒロナキ海猫沢めろん。

    これらの曞籍には、ルポ的なノンフィクションおよびむンタビュヌの章ず、自由間接話法で描き出される登堎人物たちのフィクショナルな散文の章ずが互い違いに収茉されおいたす。ちなむず、いたではスト6プレむダヌずしお有名なふど氏にフィヌチャヌした章も埌者には入っおいたすね。

    フィクションだがリアルであるこず。過蚀であり぀぀も決しお嘘ではないこず。真実や勝利の曖昧な郚分を、蚀い淀みのうちに埋葬しおしたうこずなく、臆さず蚀い切っおみせるこず。

    そういう皮類の熱狂を、わたしは倧塚ずナカガワの文章から感じたす。蛇足ながら、それはスパむ小説の曞き手のゞョン・ル・カレが自䌝に曞き぀けた぀ぎの䞀文を思い起こさせもしたす。

    本曞に蚘すのは蚘憶にもずづく真実だ。むろん読者には尋ねる資栌がある──真実ずは䜕か、  蚘憶ずはいったい䜕なのか。法埋家にずっお真実ずは食らぬ事実のこずであり、そうした事実を発芋できるかどうかは別の話だ。䞀方、䜜家にずっお事実ずは原材料であり、芪方ではなく、圌の䜿う道具を指す。䜜家の仕事はそれを歌わせるこずだ。もし本物の真実ずいうものがあるずすれば、それは事実のなかではなく、物事の機埮ニュアンスのなかにある。

    ゞョン・ル・カレ『地䞋道の鳩』加賀山卓朗蚳、15頁

    珟圚の政治状況でこの箇所を読もうずするず、いささか危険な匕甚かもしれたせんポストトゥルヌス的な問題など。しかしそのようなむずかしさを前にしおでも、わたしはここに曞かれたこずの䟡倀をお䌝えしたいのです。

    熱狂の感染

    振り返り぀぀、ふた぀の䟋を䞊べおみたしょう。

    むベント・カバレヌゞの読み手は「文孊にずっお勝利ずは䜕か」「勝利にずっお文孊ずは䜕か」を自分なりに問い盎すこずを匷いられたす。そこにはたぶん、答えがありたせん。曖昧な呜題に察しお、䜓隓の蚘述で答えを出す──その賭けに、読み手たるわたし自身が熱狂したす。

    もしくはトりキョりヘッドの散文を読むずき、曞き手はフィクションでありながら嘘ではない䜕かを蚀い切ろうずしおいるかのようです。ル・カレが蚀うように、事実のなかではなく機埮のなかに真実があるずするならば、散文はその機埮を捉えるための手段でしょう。真実を捉えたず信じるこずの、あの賭けに、たたもわたしは熱狂したす。

    感染は読み手ず曞き手を混濁させもするでしょう。぀たり、わたし自身が散文を曞くずきの熱狂も、これたで蚀っおきたのず同じ皮類のものだ、ずいうこずです。

    散文の熱狂

    • 小説的な散文を曞いおいるずきの、気持ちの昂り。

    • 「我が意を埗たり」な䞀文が自分のなかから出力されたずきの、蚀いようのない気分の良さ。

    • 文章を通じお「魂の亀歓がたしかに果たされたのではないか」ずいう、思い過ごしにも䌌た䞍安。そしお「いや、そうに違いない」ずいう、賭けにも䌌た論理の跳躍。

    曖昧なものを、曖昧のたた、それでも蚀い切ろうずする賭け。その賭けの皮類がたずえ読み手ず曞き手ずで異なるずしおも、わたしのなかでは同じ火が぀いおいるのです。

    だからひずたずはゲヌムプレむダヌのコミュニティに浞りながら、そこで生じた熱狂を蚀葉にしおいくこずを目指しおみようず思いたす。じ぀は前文の文頭に眮いた「だから」ずいう接続詞には、たさに䞀皮の「嘘」が玛れ蟌んでもいるわけですが。

    さおおき、倧䌚レポヌトなのか、むンタビュヌなのか、旅行蚘なのか、盀面解説なのか。その皮の問題はただ棚䞊げにしたたたで、わたしはこの掻動を続けおみようず思っおいたす。


    #カヌドゲヌム #栌闘ゲヌム #MTG #マゞック・ザ・ギャザリング #創䜜倧賞2026 #゚ッセむ郚門


     
     
    関心はTCG、esports、AI掻甚によるゲヌム䞊達法など。 | ワンピヌスカヌド (2026.5-) | SF6 (2025.12-) | MTG Arena (2021.4-) | Flesh and Blood CC (2023.8-2025.7)

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