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Photo bytimefree

40歳。もう一度ゼロになろう。

    このままじゃいけないな、という予感は頭の中でどんどん膨らんで行った。見たような景色。繰り返される毎日。楽しくて幸せで、不満なんて特にないのに、同じ景色を繰り返すことが苦しくなる。

    それは、味のない完全食だけを食べつづけて得る健康のようなものだった。

    ぼくの中で、「自負」「実力」「立場」のバランスが崩れたのが恐らく2年ほど前。
    この3つがちょうど良く並ばず、立場はなぜか上がり、自負は高止まり。それを実力が追いかけるようになった。でも、そのバランスを修正しようとはしなかった。


    その頃ぼくは、全くの新しい教育の分野へ挑戦をし始めた。インターンに行ったスクールでは、自分の自負も実力も立場も全部がゼロだった。

    右も左も分からない。
    子どもと話をするのだって緊張する。
    自分の知識の足りなさにがく然として、心から周りのナビ(先生)を尊敬できた。

    このタイミングでゼロになれたことは、バランスを崩しかけていたぼくにとって健全な人生のシフトチェンジとなっていた。

    それから色々あって、今は違う道を模索している。

    そして、どこをどう歩けばいいのかが分からなくなってしまった。


    40歳というのは、人生のひとつの頂点なのだろうと思う。それは成功の度合いのことではなく、ひと通りを経験してきたという意味において。
    これまで続けてきた仕事では、ある程度の立場になっているだろう。子育てだって、少しずつ親が付きっきりな時間は減ってきている。

    40歳になると、遠くまで見渡せるのだ。

    この先、この道はあそこら辺まで続いているんだろうな、ということが。

    だから、悩む。

    そこに向けて歩いて行くのか。
    それとも、全く違う道を模索するのか。

    ぼくはもう一度、ゼロになろうと思う。
    それが仕事なのか、プライベートなのかはわからないけれど。

    40歳になったから、ぼくはゼロになれるのだ。
    30代は定めた道を登ることに精一杯だった。20代は望まなくてもゼロだったし、あえてゼロになるような余裕もなかった。

    40代は自由だ。
    時間だって、お金だって、ある程度は自由になる。
    身体だって思い立った今が一番若い。

    ミッドライフクライシスは、突如目の前に現れた自由への戸惑いなのかもしれない。

    行く先はまだ決まっていない。
    けど、自分の人生をここからもっと面白くするための踊り場へとたどり着いたのなら。
    あとは、やってみるだけのことなのだろう。

    人生は40代から、ますます面白くなる。
    50歳、60歳になったとき。そう言って笑っていたい。


    では、また明日。

    ーー✂ーー
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