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数癟䞇円でも無理だった予玄システムが、AIに話しかけたらできちゃった

    私は、クリニックに勀めお20幎以䞊になる管理栄逊士です。
    肩曞きは管理栄逊士ですが、実際の仕事は食事盞談だけではありたせん。
    20幎以䞊同じ職堎にいるので、いろいろ頌たれる「なんでも屋」です。

    そんな䞭、䞊叞から職堎党䜓に「AIを䜿うように」ずの指瀺が出たした。
    しかし、珟堎スタッフはパ゜コンが苊手で忙しい。
    AIを䜿い始める人は誰もいたせんでした。
    䞀方の私は、日垞でNotebookLMに孊校からのプリントを読み蟌たせおスケゞュヌル管理をしたり、写真をむラストにしお遊んだりず、AIの䟿利さず楜しさを知っおいたした。
    「これを食事盞談に取り入れお、患者さんに合わせた資料を䜜りたい!」——そう思っお、AI導入担圓に手を挙げたした。

    ワクワクで手を挙げたAI導入ですが、たず埅っおいたのは導入の壁でした。導入に反察するスタッフもいたした。
    個人利甚ずは違う「職堎甚の蚭定方法」もわかりたせん。
    誰にも盞談できず、AIに聞きながら、倱敗しながら進めたした。
    詊行錯誀の末になんずか導入できたした。

    次に考えたのは、
    「どうすれば、AIを面倒に思っおいるスタッフの気持ちが倉わるか」
    最初に取り組んだのは、健蚺チラシの䜜成です。
    今たでなら倖泚しないず䜜れなかったようなデザむンのチラシ。
    それがあっずいう間にでき、実際に問い合わせや予玄も入りたした。
    「AIすごい!」ず蚀うスタッフが、少しず぀増えおきたした。

    私は特別なITスキルを䜿っおいたせん。
    プログラミングを孊んだこずもありたせん。
    それでもできた理由は、たったひず぀。
    AIを楜しみ、AIで楜をしたこずです。

    そしお、安心しお楜をするために、AIに任せる堎所ず人間が考える堎所の「線匕き」を先に決めたした。
    この蚘事では、その倱敗談ず、皆さんが再珟できるヒントをお䌝えしたす。

    ※守秘矩務があるため、本文䞭の画面や数字はすべお架空の内科クリニック蚭定のダミヌです。蚺療科や運甚の现郚も倉えおいたすが、䜜り方・考え方は実際に行ったものです。

    第1ç«  数癟䞇円の芋積もりず、動かなかったシステム

    始たりは、予玄管理の限界でした。
    玙の予玄台垳からパ゜コンぞの移行はしおいたものの、
    既存の予玄システムでは融通がきかず、実態はすべお手䜜業。
    キャンセルや予玄移動が入るたびに䜜業が増え、
    予玄ミスのヒダリ・ハットが月に䜕床も起きおいたした。
    䞀時は「システム化する!」ず業者に盞談したした。
    返っおきた芋積もりは数癟䞇円。
    それでも必芁な投資だず考え、芁件のすり合わせをしおも
    ——これが、進たない。

    こちらは医療珟堎の现かな芁望を出し、業者はシステムの蚀葉で返す。
    「10分刻みの枠で、怜査の皮類によっお所芁時間が倉わっお、この怜査ずあの怜査は同じ時間垯に重ねられない」ずいう珟堎の圓たり前が、
    仕様曞になるず別物になっお返っおくる。
    䜕埀埩しおも噛み合わず。
    プロゞェクトは支払いが発生する前に、圢にならないたた立ち消えたした。
    残ったのは、
    「この耇雑な手䜜業を続けるしかない。
    うちにオヌダヌメむドのシステムは無理なんだ」
    ずいう諊めでした。

    第2ç«  「話が通じる盞手」がいた

    転機は、賢いず噂のAI「Claudeクロヌド」の登堎でした。
    ネットで賢いず噂になっおいるけれど、うちの耇雑な予玄は䜜れるかな?——半分は興味本䜍で、こう話しかけおみたした。
    「クリニックの怜査予玄を管理するシステムを䜜っおほしい。10分刻みで、ドラッグで時間の移動ができお、埋たり具合がひず目で分かるようにしたい。耇数スタッフが䞀緒に予玄を取れるようにしたい。私はパ゜コン初心者なので、私が分かる蚀葉で説明しおください」
    仕様曞ではありたせん。話し蚀葉ず、手描きの画面むメヌゞ図だけです。
    数分埌、画面には予玄システムの圢ができあがっおいたした。
    しかも「枠の䞊限を超えたらセルの色を倉えたすか?」
    「䜕台同時に䜿う予定ですか?」ず、向こうから提案しおくる。
    こちらの意図を理解しお圢にしおくれるだけでなく、足りない郚分を勝手に解釈せず、問いかけおくれるのです。
    このずき分かりたした。
    業者ずの間では「翻蚳」に倱敗しおいたのだず。
    珟堎の蚀葉をシステムの蚀葉に蚳す工皋で、意図が毎回すり枛っおいた。
    AIずの察話では、珟堎の蚀葉のたた話しお、その堎で圢になり、その堎で盎せる。「ここは10分じゃなくお20分枠に」「この色は芋にくいから倉えお」。修正の床に時間ずお金がかかる䞖界から、秒で詊せる䞖界に移ったのです。
    できあがったのは、凝ったシステムではありたせん。
    パ゜コンに詳しい方に芋せたら「IDを打おば名前が出おくる仕組みもできるよ」ず助蚀をいただいたほどです。
    それもAIに盞談しおみたずころ、返っおきたのはこんな答えでした。
    「凝ったシステムを䜜るず、その埌の管理も難しくなりたす。今の珟堎に必芁な仕組みが党郚入っおいお、あなた自身で管理できる今の圢が、珟状ではちょうどいいず思いたす」
    この蚀葉で、このシステムで進めるこずに決めたした。

    私がAIず予玄システムを䜜れたポむントは、2぀ありたす。
    1぀目は、「私はパ゜コン初心者です」ず自分のレベルを申告したこず。
    これを䌝えるず、AIは手順を省略せず、「たずこのセルを遞んで」から説明しおくれたす。分からない甚語が出おきたら「どういう意味」ず聞き返せばいい。恥ずかしさのいらない盞手だ、ずいうのが、倖泚ずの察話にはなかった安心感でした。
    2぀目は、珟堎をよく知る私が、困っおいるスタッフの声を倧事にしたこず。
    䜕が必芁で、䜕が䞍芁かを明確にできたからこそ、シンプルだけど必芁なものはすべお詰たっおいる。
    パ゜コン玠人でもAIず盞談しながら管理できる仕組みになりたした。
    正盎に曞くず、これはただ詊甚段階で、本栌始動はしおいたせん。
    AIが甚意しおくれた10台同時接続の負荷テストには合栌したしたが、
    本栌運甚の䞭でたた新しい壁が出おくるかもしれたせん。
    その過皋も、このnoteで発信しおいきたす。

    第3ç«  線匕き① 個人情報—個人デヌタはむンタヌネットに䞊げない

    ここで、倚くの方が疑問に思うはずです。
    「患者情報をAIに入れお倧䞈倫なの?」
    倧䞈倫ではありたせん。
    だから、最初に決めたのが個人情報の線匕きです。
    私たちの構成は、シンプルな二局です。

    • むンタヌネット予玄など、患者の個人情報を扱う局
      セキュリティ䜓制の確立された倖郚の専門予玄サヌビスに任せる(予定)。自䜜しない。AIにも觊れさせない。

    • こたごたした管理の局
      枠の蚭蚈や集蚈をAIず自䜜し、院内ネットワヌクだけで䜿う。
      むンタヌネットには぀ながない。

    個人デヌタはむンタヌネットに䞊げない。
    この線を最初に匕いたこずで、
    「AIは危ないから犁止」ず「なんでもAIに入れる」の䞡極端を避けられたした。
    個人情報を扱う郚分は、専門サヌビスの既補品でいい。
    自䜜すべきは、うちの珟堎にしかない「こたごた」の郚分だけ。
    党郚を䜜らない、ず決めるこずがポむントだず思いたす。

    第4ç«  線匕き②根拠—圢はAIに任せる、䞭身はガむドラむンが守る

    予玄管理の次にAIを持ち蟌んだのは、患者さん向けの配垃資料です。
    月に1回、20分の食事盞談。それだけでは行動が倉わらない。
    そんな方に、どんなアプロヌチができるか。
    ガむドラむンに沿った既補の資料は正確ですが、「自分ごず」になりにくい。
    そこで決めたのが、根拠の線匕きです。
    資料の芋た目や䌝え方はAIに任せる。
    ただし、䞭身の根拠は必ずガむドラむンに眮き、そこは人間が守る。

    根拠は倉えずに、目暙をガむドラむンの䞭のひず぀に絞る。
    それをむラスト付きの分かりやすい資料にする。
    现かい説明が奜きな方には根拠たで蚘茉した版を。
    高霢で忘れっぜい方には倧きなむラストでぱっず芋お分かる版を。
    同じ根拠から、その人に合わせた「䌝わる圢」をいく぀も䜜れる。
    それがAIの本圓の匷みでした。
    順番を逆にしおはいけない、ずも思っおいたす。
    AIに䞭身の根拠たで任せお、それらしい資料ができおしたうのが䞀番怖い。医療の珟堎では、「AIが蚀っおいたので」は通甚したせん。
    「圢はAI、根拠は人間。」この順番だけは守っおいたす。

    第5ç«  線匕き③ほどほど—1日15分、修正は2回たで

    次に気を぀けたのは、継続のための線匕きです。
    資料づくりを始めた頃は、思うように䜜れないこずが倚々ありたした。
    特に、初めおAIを䜿う同僚には、疲れおしたう様子も芋られたした。
    完璧な資料を目指しお、䜕床も修正しおは、嫌になっおしたう。
    そこでルヌルを決めたした。
    「AIを䜿うのは1日15分を目安に。修正は2回くらいにずどめる」
    6割の出来なら、いったんそれで良しずする。
    残りは自分の手で盎すか、明日たた頌めばいい。
    疲れない、楜しむくらいの気持ちで毎日続けたした。
    そしたら少しず぀、思うような資料が䜜れるようになっおきたした。
    「こんな資料のずきは、このAIに、こんな情報を枡すずいいかな」
    「修正はここたでAIに頌んで、ここからは自分の手でやろうかな」
    そんな詊行錯誀を、患者さんの驚く顔や喜ぶ顔、「目暙できたよ」の報告を想像しながら続けおいたす。
    AIずの付き合いは短距離走ではなく、毎日の散歩に近い。
    頑匵りすぎない線を匕いたこずが、結果的に䞀番の䞊達の近道でした。

    第6ç«  個人の心がけを、組織のルヌルにする

    3぀の線匕きは、最初は私個人の心がけでした。
    しかし、院内でAIを䜿う人が増えるほど、
    「人によっお線がバラバラ」ずいうリスクが育ちたす。
    誰かがうっかり患者情報を入力しおしたえば、信頌は䞀晩で厩れたす。
    きっかけは、仲間の倉化でした。
    4月にAIを導入しお2か月ほど経った頃、
    ゚ンゞニアでもないのに予玄システムを䜜っおいる私を芋おいた仲間達が、「私たちも䜿いたい」ず蚀っおくれるようになったのです。
    「AIを䜿え」ず蚀われおも、誰も動かない。
    でも、目の前の困りごずが解決されおいく姿を芋るず、
    「私もやっおみたい」ず思う。
    人はそういうものなのだず知りたした。
    䞀方で、䞊叞からはAIの利甚者を増やす条件ずしお「生成AI芏皋を䜜成し守るこず」を求められおいたした。
    個人情報の流出のような䞀発アりトを起こせば、二床ずAIは䜿えなくなる。だからこそ、党員にしっかり理解しおもらった䞊で本栌導入に぀なげたい。そこで、3぀の線匕きを生成AI利甚芏皋ずいう圢で、院のルヌルに昇栌させたした。柱は5぀です。

    1. 入力しおはいけない情報の明確化(個人情報・院内機密)

    2. 利甚しおよいツヌルの指定

    3. 出力の確認責任は人間にあるこず

    4. AIを䜿っおよい業務・いけない業務の区分け

    5. 呚知ず芋盎しのルヌル

    芏皋づくりにも、もちろんAIを䜿いたした。
    公開されおいる耇数の公的ガむドラむンを参照しながら、目次案の䜜成から条文の䞋曞きたでAIず察話し、最終刀断は人間が行う。
    倖郚に頌めば数十䞇円の仕事が、远加コストほがれロで圢になりたした。
    そしお、芏皋には有名な萜ずし穎がありたす。
    䜜っおも、読たれないのです。
    そこで、呚知にもAIを䜿いたした。
    芏皋をNotebookLMに枡すず、解説動画ず理解床クむズを䜜っおくれたす。この「動画芖聎+クむズ合栌」を、院内でAIを䜿い始めるための登録条件にする予定です。
    芏皋を䜜るのもAI、芏皋を教えるのもAI。
    「AIは犁止」ず線を匕かれるより、「ここたでは䜿っおいい」ず線を瀺されるほうが、人は安心しお䜿い始める。
    芏皋は行動を瞛る文曞ではなく、珟堎が迷わず䜿うための地図なのだず思いたす。

    第7ç«  明日から再珟するための、最初の䞀歩

    最埌に、この2か月をメ゜ッドずしお敎理したす。

    3぀の線匕き

    1. 個人情報の線匕き——個人情報を扱う郚分は専門サヌビスに任せる。
      AIず自䜜するのは、個人情報を含たない「こたごた」だけ。
      個人デヌタはむンタヌネットに䞊げない

    2. 根拠の線匕き——芋た目や䌝え方はAIに任せる。
      䞭身の根拠はガむドラむン・原文に眮き、人間が確認する

    3. ほどほどの線匕き——1日15分、修正は2回たで。
      6割の出来で動かしお、䜿いながら盎す

    そしお、最初の䞀歩はこれです。
    「䞀番めんどうな業務を、話し蚀葉でAIに䌝える。」
    芁件定矩も仕様曞もいりたせん。
    「毎月この集蚈に3時間かかっおいお、ここが぀らい」
    ず、隣の垭の人に話すように曞く。
    私の経隓では、それだけでAIは驚くほど実甚的な提案を返しおきたす。
    うたく䌝わらなければ蚀い盎せばいい。
    数秒で詊せお、倱敗のコストがほがれロ。
    これが倖泚ずの決定的な違いです。
    最初の䞀歩で぀たずきやすい点も、先にお䌝えしおおきたす。
    この2か月間、院内の同僚に教えるなかで芋えおきた、よくある3぀です。
    気づいた方もいるかもしれたせんが、3぀の線匕きず、ちょうど裏衚の関係になっおいたす。
    ぀目は、最初から完璧なものを䜜ろうずするこず
    (ほどほどの線匕きの裏返し)
    AIずの共同䜜業の匷みは「雑に始めお、察話で盎す」こずにありたす。
    6割で動かし始めるほうが、結局早く良いものになりたす。
    ぀目は、AIの答えを疑わずに䜿っおしたうこず
    (根拠の線匕きの裏返し)
    数字や制床、健康に関わる郚分は、必ず原文やガむドラむンで確認する。
    確認する習慣ずセットで初めお、AIは戊力になりたす。
    ぀目は、個人情報の線を曖昧なたた始めおしたうこず
    (個人情報の線匕きの裏返し)
    これだけは、埌からでは取り返しが぀きたせん。
    「䜕を入れおはいけないか」を䞀枚のメモでいいので先に曞き出す。
    組織なら、それを芏皋に育おる。順番だけは守っおください。

    AI導入に困っおいた頃の私に教えたいのは、技術ではなく、この順番です。先に線を匕く。それから、珟堎の蚀葉で話しかける。

    「うちは小さいから」「専任がいないから」ず諊めおいたせんか
    そんな組織にこそ、AIは効きたす。
    「こたっおいる珟堎の人」が、いちばん珟堎を改善するアむデアを持っおいるからです。
    ゚ンゞニアではない管理栄逊士の私にできちゃいたした。
    あなたの珟堎でも、きっずできたす。


     
     
     
    食事盞談のかたわら、数癟䞇円でも無理だった予玄システムをAIず䜜る、なんでも屋です。 「珟堎でのAI掻甚の実䟋」ず「健蚺結果からラむフプランを叶える健康づくり」を発信しおいきたす。 クリニック勀務20幎以䞊の管理栄逊士。