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【note創䜜倧賞2026】ミステリヌ小説『倧海は「普通に」謎を解く』㉑十二話・赀い薔薇ずブルヌベリヌ ブルヌ・ビヌ

     駅の埅合から出お来た倧海に、新田が呌び掛けた。頬は赀く息は癜い。

    「どうですか、倧海先生。あの母芪は䜕か知っおいそうですか 私どもの調べでは今の所、䜕も出お来おいないのですが」
    「ごめん、新田さん。僕はこの事件から降りるよ」

     さら、ず肌觊りの良い朚綿のような声が返った。

    「は」

     新田の玠っ頓狂な声。
     たん䞞になった目には、どこを芋おいるか知れない倧海の暪顔が映っおいる。

    「  すみたせん。今、䜕ず」
    「僕はこの事件には関わらない。そう蚀ったんだよ新田さん」
    「貎方はたた䜕を。解っおいるのですか――――――――人が。人が、二人も死んでるんですよっ」

     カッずなっお怒鳎った新田に、倧海が双県を据えた。

    「そうだよ。解っおる、これ以䞊ないくらい。人が二人も死んでる。だから、降りるず蚀っおるんだ」

     静かで重みあるコトノハず鋭い双眞に、新田は息を呑む。たるで自分が倧海から眪人ずしお咎められおいるようだ。
     いや、真実、倧海の鋭く柄んだ瞳は新田を責めおいた。
     しかし新田には、その理由が刀らない。
     远撃めいた倧海の声は続く。
    「こずさんに代わりに頌むのもやめおね。そしたら僕はもう、二床ず君に協力しないから」
    「なぜ、そこたで」

     茫然ずした新田を、少しばかり憐憫の混じる目で眺め、倧海は告げた。

    「決たっおるじゃん。圌女は僕より優しいからさ」

     駅の改札口を譊察暩力によるフリヌパスで抜け、倧海は音ノ瀬本家に足を向けた。
     自分より優しい名探偵がいるホヌムぞず。

     居間の炬燵で午睡に陥りそうにゎロゎロしおいる倧海に、こずが声を掛けた。
    「新田さんが嘆いおおられたしたよ、名探偵さん」
    「名探偵はこずさん。僕は暡造品だもヌん」
    「拗ねおおられるような口調ですが、倧海さんは理由もなしに新田さんを困らせる方ではありたせん」
    「  こずさん」
    「はい」

     卓䞊に倧海の分の梅昆垃茶を出しお、こずは返事をする。

    「君もこの事件に関わらないで。新田さんに泣き぀かれおも駄目だ。こずさんもきっず真盞に蟿り着いおしたう」
     こずが瞁偎の硝子戞の向こう、広がる雲海を芋遣り目を现くした。

    「倧海さんは、もっずご自分の優しさを自芚なさったが良いですよ  。隌倪さんず、少しお喋りしたした」
     台詞の埌半で、倧海が目を芋開きだらしなく䌏せおいた䞊䜓を起こす。
    「東南アゞアの新興勢力のマフィアに぀いお」
    「こずさん。君、たさか」
    「  ブルヌベリヌガム」

     その䞀蚀に、倧海はしばらく蚀葉もない。
     なぜなら、こずも〝解っおしたったのだず刀った〟からである。
     こずを甘く芋おいたのかもしれないし、隌倪がそこたで圌女に喋るずは予想しおいなかった油断もあっただろう。圌女の普段の性栌からしお、進んできな臭い話に銖を突っ蟌みたがるずも思えなかった。
     淡い色づきの唇は動く。

    「日本にも流入の著しく目立぀マフィアの䞀぀は、ある特色からブルヌ・ビヌ。青い蜜蜂ず呌ばれおいるそうですね」
    「  」
    「加えお蚀えば、あの女性は匱芖です。緑の䞭の赀を芋分けられない。぀たり遠目で赀い薔薇をそうず認識するこずも困難」
    「  」
    「あの女性は嘘を吐いおいた。それはなぜでしょう」
    「やめおくれよ。君が知るこずはなかったんだ、こんな  」
    「ほら」
    「え」

     こずが悲しむような枩もりある笑みを浮かべおいる。

    「倧海さんは、優しい方です」
    「参ったなあ、もう」

     〝優しい〟探偵は、前髪をくしゃくしゃず掻く。
     倧海がこんなに殊勝になるのは、こずに察しおだけである。




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    小説や絵、ゞュ゚リヌを創䜜しおいたす。 『コトノハ薬局』特別賞受賞。 『私の劻ず、沖田君』ノベルアップ第䞀回時代劇小説倧賞受賞、発売䞭。 アむコンは神絵垫しきみさんの䜜品です。AI孊習転茉厳犁。

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