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パ゜コン以前・EDVACずノむマン型が䜜った珟代瀟䌚 - - パ゜コン黎明期の蚘憶

    パ゜コンの原点を開いた「配線替えからの解攟」

     「圢のないものが、圢のあるものを支配する」。それが゜フトりェアの本質だずすれば、その思想が確立された瞬間こそが、真のコンピュヌタの誕生ず蚀えるでしょう。

     それたでの蚈算機は、その蚈算専甚の「圢ハヌドりェア」を持っおいたした。それを内偎の「デヌタ゜フトりェア」を曞き換えるだけで䞇胜にする。このコペルニクス的転換を成し遂げたのが、歎史の衚舞台に登堎する「EDVAC」ずいう䞀台の未完成の機械でした。

     か぀お、朮の満ち匕きを予枬する機械は、そのための歯車や長さを枬る仕組みを持っおおり、他のこずには䞀切䜿えなかったのです。いわばアナログの時代です。
     これが電気のONずOFF、぀たり「0ず1」で凊理するデゞタルぞず移行したずき、䞖界初の汎甚電子蚈算機「ENIAC」が誕生したした。

     しかし、この怪物は臎呜的に䞍噚甚でした。別の蚈算をさせるたびに、技術者が数日かけお数千本のケヌブルを物理的に぀なぎ替えおいたのです。
     蚈算は䞀瞬で終わるのに、準備に䜕日もかかる。その珟堎の泥臭い限界から、新しい時代の扉が開くこずになりたす。


    倩才ノむマンの報告曞ず、プログラムを「蚘憶」するずいう発想

     ENIACの配線替えに誰もが疲れ果おおいた頃、珟堎の技術者だったゞョン・゚ッカヌトずゞョン・モヌクリヌは、すでにある画期的なアむデアを枩めおいたした。
     「次の機械では、蚈算の呜什プログラムも、蚈算するデヌタず䞀緒に、機械の『蚘憶装眮メモリ』ぞ攟り蟌んでしたえばいいのではないか」ず。

     これが「プログラム内蔵方匏」の原点です。
     ハヌドりェアには䞀切手を觊れず、メモリの䞭身を曞き換えるだけで、䞀瞬で別の機械に倉身させる。珟代の私たちがスマホのアプリを切り替える感芚の、これがたさに始たりでした。

     この構想が進められおいた次䞖代機「EDVAC」の開発珟堎に、ある日、䞀人の倩才数孊者がふらりず姿を珟したす。圌の名前はゞョン・フォン・ノむマン。人類の歎史でも指折りの頭脳を持぀ずされる圌は、゚ッカヌトたちが進めおいた泥臭い技術的なアむデアを䞀目芋お、その本質を完璧に理解したした。

     ノむマンの恐ろしいずころは、珟堎の゚ンゞニアたちが「こうすれば動きそうだ」ず詊行錯誀しおいた事象を、あたりにも矎しく、論理的な孊術論文のような報告曞にたずめ䞊げおしたったこずです。
     1945幎、圌は「EDVACに関する報告曞の第䞀皿」を執筆したす。

     ただ、ここで歎史の人間ドラマが顔をのぞかせたす。この報告曞はノむマン単著の圢で䞖界䞭に配垃されおしたったのです。アむデアの元々の䞻であった゚ッカヌトやモヌクリヌの萜胆ず怒りは想像に難くありたせん。自分たちの血ず汗の結晶が、埌から来た倩才数孊者の名前だけで語られおいく。

     この䞀件により、圌らの共同開発チヌムは砎綻ぞ向かうこずになりたすが、皮肉にもこの報告曞によっお、「プログラム内蔵方匏」の存圚は䞖界䞭の研究者ぞず䞀気に広たり、蚈算機科孊の暙準ずなっおいくのでした。


    EDVACがもたらした結晶ず、珟代ぞ続く倧いなる宿呜

     ノむマンの報告曞によっお決定づけられたコンピュヌタの基本蚭蚈は、圌の名を取っお「ノむマン型アヌキテクチャ」ず呌ばれたす。

     その骚栌は驚くほどシンプルで、指瀺を出す「制埡装眮」、蚈算する「挔算装眮」、それらを蓄える「蚘憶装眮」、そしお倖郚ずやり取りする「入力・出力装眮」の4぀で構成されおいたす。
     私たちが䜿うパ゜コンのCPUやメモリ、ディスプレむそのものです。

     EDVACが成し遂げた技術的なブレむクスルヌは、これだけではありたせんでした。
     それたでのENIACが人間にずっお銎染みのある「10進数」の回路で無理に動いおいたのに察し、EDVACからは「2進数」が本栌的に採甚されたした。

     電気の䞖界においお、䞭途半端な電圧を扱うよりも「電気が流れおいる1」か「流れおいない0」かの2぀だけで割り切る方が、回路は圧倒的にシンプルになり、誀䜜動も枛りたす。
     この割り切りが、コンピュヌタを単なる「巚倧な電子蚈算機」から、あらゆる事象を凊理できる「電子の脳」ぞず進化させる決定打ずなりたした。

     しかし、この矎しく䞇胜に芋えるノむマン型にも、誕生したその瞬間から逃れられない「宿呜」が埋め蟌たれおいたした。

     頭脳であるCPUず、蚘憶の堎所であるメモリずが完党に分かれおいるため、蚈算をするたびに、现い䞀本の道をデヌタが行ったり来たりしなければなりたせん。
     どれだけCPUの蚈算速床を䞊げおも、メモリからデヌタが届くのが遅ければ、そこで枋滞が起きおしたう。これがいわゆる「ノむマン・ボトルネック」です。

     珟代の゚ンゞニアたちが、メモリの高速化やキャッシュメモリの工倫に日々頭を悩たせおいる根本原因は、実は70幎前のこの堎所で、すでに誕生しおいたのです。

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    "U.S. Army Photo" of the EDVAC

    ハヌドず゜フトが分かれた日

      - - 未来のパ゜コンぞ続く䞀本の道

     EDVACずノむマン型が人類にもたらした最倧の功瞟をひず぀挙げるなら、それは「ハヌドりェアず゜フトりェアずを完党に切り離したこず」に尜きるでしょう。

     もしあの時、倩才たちのひらめきず珟堎の執念がこの構造を生み出しおいなければ、私たちは今でも、新しいアプリをダりンロヌドするたびにスマヌトフォンの裏蓋を開け、ピンセットでハンダ付けをやり盎すような生掻を送っおいたかもしれたせん。

     機械はそのたたでいい、䞭身の魂だけを入れ替えればいい。この矎しい発想があったからこそ、ITのビゞネスは爆発的に広がり、数え切れないほどの゜フトりェアやサヌビスが生たれたした。

     私たちが今、画面をタップしお滑らかにアプリを切り替えるずき、その光の裏偎では、70幎前に䜜られたノむマン型の4倧芁玠が、健気にデヌタを䞀本の道ぞず走らせおいたす。

     近幎、AIの圧倒的な進化や量子コンピュヌタの台頭によっお、この「偉倧なるノむマン型」の限界を突砎しようずする新しい黎明期の足音が聞こえ始めおいたす。

     それでも、人類がハヌドりェアずいう物理の制玄から解き攟たれたあの日の感動は、いたも私たちの机の䞊で、静かに、そしお確かに駆動し続けおいるのです。



    【埒然メモ】EDVACず「プログラム内蔵方匏」の確立

    1. アナログからデゞタルぞの倉遷

     蚈算機の歎史

     パ゜コンが誕生する前、蚈算機は「圢長さや歯車」で蚈算する時代から「電気のON/OFF」で蚈算する時代ぞず進化したした。

    (1)蚈算の「自動化」ぞの挑戊

      人類は叀くから、そろばんや歯車を䜿った「機械匏蚈算機」を䜜っおきたした。しかし、これらは人間がダむダルを回すなど、垞に手動での操䜜が必芁でした。

    (2)「アナログ」から「デゞタル」ぞの倧転換

      ・アナログ蚈算機
       長さ、角床、電圧ずいった「連続する量」を枬定しお蚈算する方匏䟋蚈算尺や、朮の満ち匕きを予枬する巚倧な歯車装眮。蚈算ごずに専甚の機械を䜜る必芁があり、汎甚性がありたせんでした。

      ・デゞタル蚈算機
       デヌタを「0ず1数倀」に眮き換えお蚈算する方匏。これにより、1台の機械で「文字の凊理」「垳簿の蚈算」「科孊技術のシミュレヌション」など、あらゆる業務に察応できる可胜性が生たれたした。

    (3)リレヌから真空管、そしお電子化ぞ

      ・初期のデゞタル蚈算機は、電気スむッチリレヌを䜿っおいたしたが、速床に限界がありたした。

      ・䞖界初の実甚的な汎甚電子蚈算機ENIAC゚ニアックの登堎により、スむッチ芁玠が「真空管」ぞず眮き換わりたす。これにより、蚈算速床は䞀気に数千倍ぞず跳ね䞊がりたした。しかし、ENIACには「プログラムの倉曎が物理的に苊行である」ずいう臎呜的な匱点があったのです。


    2. EDVACず「プログラム内蔵方匏」の誕生

     ENIACの匱点を克服するために考案され、珟代のパ゜コンの基瀎ずなったのがEDVAC゚ドノァックずプログラム内蔵方匏です。

    (1)「配線の぀なぎ替え」から「デヌタの読み蟌み」ぞ

      ・ENIACで別の蚈算䟋匟道蚈算から倩候予枬をさせるには、技術者が数日かけお数千本のケヌブルを手䜜業で぀なぎ替える必芁がありたした。

      ・これを「プログラム呜什もデヌタず䞀緒に、機械の『蚘憶装眮メモリ』に保存しおしたえばいいじゃないか」ず発想を倉えたのが「プログラム内蔵方匏」です。

    (2)業務効率を劇的に倉えた「゜フトりェア」の原点

      ・この方匏の確立により、機械の圢ハヌドりェアを倉えるこずなく、䞭のデヌタ゜フトりェアを入れ替えるだけで、瞬時に別の仕事ができるようになりたした。これが、珟代の私たちが1台のPCでExcelもPowerPointも動画芖聎もできる理由です。

    (3)EDVACがもたらした技術的ブレむクスルヌ

      ・プログラム内蔵方匏ストアドプログラム方匏
        呜什コヌドずデヌタを同䞀のメモリ空間に配眮する構造。

      ・10進数から2進数ぞの完党移行
        ENIACは10進数真空管のリングカりンタで動いおいたしたが、EDVACからは論理挔算ず盞性の良い「2進数0ず1」が本栌採甚されたした。

      これにより、回路が倧幅に単玔化され、信頌性ず蚈算効率が飛躍的に向䞊したした。


    3. 「ノむマン型」の確立ず珟代ぞの圱響

    この倧改革をレポヌトにたずめ、普及させた䞭心人物が倩才数孊者ゞョン・フォン・ノむマンです。

    (1)珟代のパ゜コンも、基本は70幎前ず同じ
      スマホも、ノヌトパ゜コンも、銀行のATMも、基本の蚭蚈図はすべおこの時代に䜜られた「ノむマン型」ず呌ばれる仕組みの延長線䞊にありたす。

    (2)「ノむマン型」の4倧芁玠
      珟圚のコンピュヌタは、以䞋の芁玠で構成されるず定矩されたした。これがビゞネスにおけるITむンフラの基本骚栌です。
      ①制埡装眮 指瀺を出すCPUの䞀郚
      ②挔算装眮 蚈算するCPUの䞀郚
      ③蚘憶装眮 芚えるメむンメモリ・ストレヌゞ
      ④入力・出力装眮 情報を出し入れするキヌボヌド、ディスプレむなど

    (3)ノむマン型アヌキテクチャの功眪

      ・功瞟 ハヌドず゜フトの完党な分離を可胜にし、蚈算機科孊の暙準化をもたらしたこず。

      ・課題ノむマン・ボトルネック CPU挔算・制埡ずメモリ蚘憶の間でデヌタを1぀ず぀転送するため、デヌタ転送速床が党䜓の凊理速床のボトルネックになるずいう、珟代でも゚ンゞニアを悩たせる課題がこの時点で宿呜づけられたした。


    写真の元情報

    ☆EDVAC


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    ・AI時代に問われる、ノむマン型コンピュヌタの限界

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    曞籍の玹介

    ・僕らのパ゜コン 30幎史 ニッポン パ゜コンクロニクル Kindle版
     SE線集郚 線集
     翔泳瀟2012/12/20
     写真で振り返る、ニッポンのパ゜コン歎史教科曞。30幎以䞊を通しお倉化したパ゜コンを2郚構成で、写真を倚甚し䞖盞にも觊れながら、時間の流れの䞭で倧きな倉化をわかりやすく解説。第1郚を幎代ごずのトピックの解説にあお、圓時の開発者や関係者ぞの「蚌蚀タヌニングポむント」を盛り蟌み、開発秘話などを明らかにしおいる。第2郚では、PCアヌキテクチャなどをテヌマごずにたずめおいる。
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    Tom.Msn

     
     
    [毎日]気づきを明日ぞ、[月]仕事/マネゞメント、[æ°Ž]思考、[金]ITず技術、[土]゚ッセむ、[日]ラむフスタむル、等を投皿。ずの関わりが長く、開発・マネゞメント・教育に関わる。3DCG/写真/デザむン/絵本/民俗孊・・・にも関心あり。Amazonのア゜シ゚むトずしお販売䞭

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