
こわい夢と、食パンだらけの冷凍庫
日曜日の朝。
小学一年生の息子が、こわい夢を見たと言って起きてきた。
お風呂の排水口にパパが吸い込まれた夢を見たという。
足から体が吸い込まれ、鼻の上、目の下あたりまで吸い込まれたパパを、ママが引っこ抜いたそうだ。
そして引っこ抜かれたパパは、お風呂に敷いているマットの上に着地したらしい。
その夢がこわくて忘れられないと、テンションが低い息子。
朝ごはんを食べたり、遊んだりしていても、時々、この夢を思い出したと言っては目を赤くしていた。
夕方、夫が仕事から帰ってきて、息子が見たこわい夢の話をした。
「パパ排水口に吸い込まれたの?!」と笑う夫。
息子は真剣にこわがっている。
わたしは、夕ご飯何にしようかと冷凍庫を覗いていた。
冷凍うどんがあった。
うどんにしよう。
冷凍うどんを取り出すと、その下には冷凍した食パンが入っていた。
5枚切りの食パンが5枚入ったまま、丸ごと冷凍庫に入れられている。
そんな食パンが4袋。
そして半端に3枚入った袋がひとつ。
合計23枚も食パンが凍っている。
「見て!冷凍庫、パンだらけ!」
わたしが言うと、夫と息子がかけつけた。
三人で冷凍庫を見て笑いがとまらない。
生協で毎週食パンが来るように頼んでいるのだが、最近息子は朝ごはんに食パンを食べなくて米派だし、わたしも夫もなんとなく食べてなくて、食パンが渋滞していた。
夫が息子に言った。
「今日は食パンの夢見るんじゃない?」
「うん!そうかも!」
それから息子は元気になって、寝る前に虫や動物の図鑑を見て、パンか虫か動物の夢を見ると言って寝た。
明日から、食パンをトーストしたり、フレンチトーストしたり、クロックムッシュしたり、パン祭りしよう。
息子の夢が食パンにおそわれる夢になっていませんように。
おわり。