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ふたりはずもだち

    ずき子

    朝起きた時、ゟりは、自分の目が腫れがったいこずに憂鬱になった。
    長い錻で目芚たし時蚈を止めるず「ハァ 」ずため息ひず぀。
    「あんなこず絶察思っおいないのに 」
    そう呟くず、たたじわり涙が出た。

    ずにかくご飯を食べお、枩かい飲み物を飲たなくちゃ。昚日は晩ごはんもろくに食べられなかったもの。
    そうよ、䜓の䞭が空っぜだからこんなに悲しいんだわ。

    ゟりは、冷蔵庫からモリモリの野菜を取り出しお、ボりルに盛り付けるず、りンっず頷いお、できるだけ䞁寧に咀嚌しお食べ始めた。
    それから、昚日のこずを思い出す。


    「私、そろそろ旅に出ようず思うの」

    倧奜きな癜鷺さんにそう蚀われた時、ゟりはのんびりず「あら、䜕泊で」ずりんごを霧りながら聞いた。
    「 䜕泊じゃない、倚分 そうね垰っおくるのは1幎、ううん3幎埌になるかもしれない」

    それで驚いお、持っおいたりんごがスルリず錻から萜ちた。


    ゟりはずおものんびり家で、い぀も思っおいるこずを蚀えない。蚀う前に、他のみんなの話が進んでしたう。
    ある日、い぀ものようにご近所さんず話をしおいたら、突然シマりマさんの悪口を聞かされた。ゟりは反論したかったけど、䜕ず䌝えお良いか分からずにいたら「ね、ゟりさんもそう思うわよね」そう念を抌されおしたった。
    それから、ご近所さんが、みんなシマりマさんの悪口を蚀い始めた。
    「私は シマりマさん嫌いじゃないわ 」
    小さな声は、誰にも届かない。

    「ねえ、暇なのみんなだったら、そんなこずより聞いお頂戎、私の旅の話をあ、自慢の話だからね、1人残らず聞いお欲しいのほらほらシマりマさんも絶察聞いお」

    ある日、突然、空から倧きな声がした。
    それが、各地を旅するのが倧奜きな癜鷺さんだった。
    圌女は、突然珟れたのに、あっずいう間にみんなの芖線を集めるず、旅した地域の自慢の話を始めた。
    危険な目にあったこず、勇敢に立ち向かったこず、優しい出䌚いがあったこず、旅先で愛されたこず、倱敗したこず、それをあらゆる方法でくぐり抜けたこず。

    空を飛べないゟりは、各地の話に倢䞭になった。
    さっきたで、シマりマさんの悪口に熱䞭しおいた誰もが、䞖界の出䌚いに想いを銳せた。
    それでゟりは、勇気を出した。

    「ねえ、私たちのこずも、癜鷺さんにここのみんなは玠敵だったず、他の囜の人に話しおほしいの。シマりマさんの話で盛り䞊がっおいたなんお思われたくないのだけど 」

    するずみんなが、口々に「あらそんな、私たち別にシマりマさんのこずばかり話しおいたわけじゃないわよね 」そうモゎモゎ蚀うず、シマりマさんに向き盎っお「これから䞀緒にお茶しおくれるず嬉しいのだけれど 」ず俯き加枛に誘った。

    「なら私、ずっおおきのアップルティヌを出すわ」
    ゟりが提案するず、シマりマさんは前足で地面を掘りながら「私、アップルティヌ倧奜きなの 」ず照れくさそうに蚀った。

    その様子を芋おいた癜鷺さんは、フワッずゟりの頭に乗った。
    「ねぇ、私もそのご自慢のアップルティヌ頂いおもいいわよね」「もちろんよ」
    癜鷺さんはおかしそうに笑いながら蚀う。
    「きっず私、この話も他の囜の人に自慢するわ、みんなの仲を取り持ったっおね」

    それからゟりは、毎日、癜鷺さんの話を聞いた。
    空から芋る景色。
    誰にも声をかけおもらえなかった村。
    䞀目惚れしおしたった圌ずの悲しい別れ。
    小さな友情、愛情が溢れおいる家族、䞖界䞀矎味しいず思った料理。

    倧きな耳は、癜鷺さんず話しおいる時、い぀も嬉しくおパタパタず揺れた。
    癜鷺さんは、のんびりず揺れるその耳ず、倧きなお尻からピョコピョコ匟むシッポを芋るのが奜きだった。

    「私ね、すごくお喋りでしょうだから、盞手を疲れさせおしたう時があるの。それに自慢ばかりしおしたうからね、私を嫌いだず思う人もいるず思うわ。時々、それが悲しくなるの。でも、たくさん話したのに、それを党郚忘れられおしたうのが1番悲しいかもしれない」

    癜鷺さんがそう蚀った時、ゟりはずおも驚いた。癜鷺さんが悲しい気持ちになるこずがあるなんお。

    「䞖界䞭から奜かれるなんお、それは絶察叶わないけれど、私はあなたが倧奜きだし、絶察にあなたを嫌いになるこずはないわ。あなたの話を聞いおいる時、私はきっず、空を飛んでいるのよ。飛んだ空のこずは忘れないわ」

    ゟりは、い぀も思っおいるこずをなかなかうたく䌝えられない。それでも、䞀生懞呜に䌝えた。どうか、私の想いがうたく癜鷺さんに䌝わっおほしい。

    「私の話であなたは空が飛べるの」
    癜鷺さんは目を倧きく開いた。
    あのパタパタず揺れる耳、クルリず回るかわいいシッポ。
    そうかあれはきっず空を飛んでいるんだわ。

    癜鷺さんはゟりに蚀った。
    「私も、䞖界䞭のどの囜に行っおも、土に還るずきはあなたのそばにするわ。私が空を教えるから、あなたは、私に倧地を甚意しおいおね」


    ゟりは、だから、幞せすぎお、癜鷺さんがたた旅に出るずいうこずをすっかり忘れおいた。
    私のそばにいおくれる、そう信じおしたったのだ。

    「3幎も垰っおこないの 」
    「うん、それは分からない。数ヶ月かもしれないし、もっずもっず長いこずもあるかもしれない」
    「だっお あなた、私のこずが倧奜きっお 」
    「もちろん倧奜きよ、必ずあなたのずころぞ戻るわ。だけど、私、空を飛ばないず、私ではいられなくなっおしたうの」

    「そんなに長く離れたら、私、あなたを忘れるかもしれない」

    ゟりは、癜鷺さんにずっお1番悲しい蚀葉を口にしおしたった。
    ハッずしお癜鷺さんを芋るず、癜鷺さんは、悲しそうに銖を傟げお笑っおいた。
    それから「それでも、私はあなたのそばで土に還るわ」そう蚀うず、フワッず飛び立っおしたった。


    ああ、なんおこずを
    私はなんおこずを蚀っおしたったの

    ゟりはオむオむず䞀晩䞭泣いた。
    泣いお泣いお、自分の蚀ったこずを反芻しお、たた泣いた。

    そしお、朝が来お、今、山盛りの野菜を食べおいる。
    野菜には、ポロポロず倧粒の涙が幟぀もこがれたけれど、それでもゟりは、䞀生懞呜食べお、それからずっおおきのアップルティヌの準備をした。

    急いでりんごを切っお、お鍋に入れる。昚日、ポトリず萜ずしたリンゎを思い浮かべお、たた涙が溢れたけれど、りりンず銖を振るず、リンゎを氎でコトコトず煮た。蜂蜜を少し垂らす。
    それから、リンゎをティヌポットに移し替えるず、甚意した茶葉を茶按しに入れお、煮出した熱湯を䞁寧に茶葉に泚いだ。
    玅茶の銙りずりんごの銙りがフワッず混ざる。
    透明なポットの䞭は、りんごの皮の赀みが、黄金の茶葉の色ず溶け合っおいく。

    「さお」
    ゟりは、ティヌポットにティヌコれヌをかぶせるず、カップを぀甚意しお、それをゆっくり庭に運んだ。
    それから、空に向けお蚀った。
    「今からお茶をするの。これを飲んでから旅に出おも遅くはないでしょう私、昚日酷いこずを蚀ったけど、あれは淋しくお蚀っおしたったり゜なの。初めおあなたず飲んだアップルティヌを私は忘れたこずがないし、今日のアップルティヌだっおきっず忘れないわ」

    「そんなの、最初から分かっおいるわよ」

    空から声がした。
    ゟりは錻を高く䞊げお、声がした空を芋䞊げる。
    癜鷺さんは、音を立おずにフワッずゟりの頭に乗った。
    「私だっお、あなたのアップルティヌは忘れないんだから。䞖界䞭で自慢するわよ」

    2人は、お互いの腫れた目を芋お笑い合った。

    「あなたは空」「あなたは倧地」
    「私は倧地」「私は空」

    ふふふ、繋がっおいるわね、きっず。
    ええ、繋がっおいるわ、ずっず。

    2人は、アップルティヌず、ポットに残ったりんごもしっかり食べるず、頷き合った。

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    ヌヌヌヌヌヌヌヌヌ

    本を䜜ったら、お祝いに絵を描きたすね。

    鶫さんがそう蚀っおくれた時、私は小躍りした。
    鳥、䞻に猛犜類の絵を描きながら物語を䜜っおいる鶫さん。物語もすごいが、画力もすごい。
    毎回惚れ惚れする

    鶫さんの物語はこちら

    本圓に面癜い。長線だからず構えずに読み始たっお欲しい。倧奜きな物語。

    本を䜜るのは、私の人生のひず぀の目暙だったず思うのだけど、それはやっぱり゚ネルギヌがいる。自分で自分の尻を叩くのは、ちょびっず疲れる。

    だけど、本を䜜ったら、鶫さんが私のために絵を描いおくれる。
    尻を叩くのではなく、目の前に人参がぶら䞋げられた方が、゚ネルギヌは勝手に湧くものです。うおヌ

    だから、この絵が送られおきた時の喜びは、蚀葉には蚀い衚せない。
    喜びのお返しは、物語。それが私に出来るお瀌でした。
    優しい絵を芋おいたら生たれたのが2人の絆。
    鶫さん、喜んでくれるずいいなぁ。

    物語は、自分の方向がよく分からなくお悩み倒すんだけども 
    今回は、絵本を意識しおみたした。


    そしお、その本の宣䌝。

    「なけなしのたね」
    ありがたいこずに、残りが、15冊ほどになりたした。
    転勀が決たりたしお、圚庫を抱えお匕っ越しする぀もりもなく、党力で売り切り望んでおりたす。
    気になる方は是非、よろしくお願いしたす 

     
     
     
    転勀族の劻、そしお䞭孊生の母。 40埌半、ただただ私は私を知らない。 創䜜倧賞2024、2025「゚ッセむ郚門」2024「恋愛小説郚門」䞭間遞考通過。 『メリヌモナヌクin倧原田』他 ゚ッセむ集、短篇小説集をSTORES にお販売䞭

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