
ネオ監査道外伝「モリヤマ・イントルージョン」(Twitter即興リレー小説アーカイブ)
作:森山一行@TAC会計士講座
:闘魂ちゃん
絵:GPT師匠
序
ドーモ。モーリー=サン。オヂです。電子の海を漂って、オヂのアイサツが届く。しかし、今日も古代デンタク=カラテを戦い抜いたオヂは、既にマッポーめいたアトモスフィアに包まれていた。実際、オハヨーの時間は終わった。
電子の海の暗黒面から俺にだけ理解るメッセージが届き、俺という有機交流電燈の青い炎がシュラバー!の絶叫だけを残して消えた。
本編
とある場末、モリヤマはさびれた監査道場を営んでいた。
若者の「未来」を拓くを理念とし、監査道の精神を伝える数少ない道場である。その名も「Moriyama Auditing Center」略してMAC。
もっとも、この時代では、抗監査プログラムによる相次ぐ監査人ハッキング事件の発生を契機とした超高度監査AIの解禁以降、人手による監査は行われなくなり、我々の知る監査制度は過去のものとなっている。
そんな時代における監査道というのは、Audit cowboyを目指すような"はみ出し者"以外にとっては、要するに書道のような習い事なのである。MACも例外ではない。
結局のところMACは、道場主の声がやさしくてなんか安心できるから、という理由で、近隣住民から一風変わった託児所のようなものと認識されていたに過ぎなかった。
とはいえ、そんなことでモリヤマの熱意は揺るがない。若者の未来を信じ、監査道から伝統芸術の楽しみかたまで、それはもう幅広く熱心に指導を行なうのだ。
そんなアツい男モリヤマのハートに触れ、感化されやすい門下生たちは彼をいつしかモーリー、いや「センセイ」と呼んで慕うようになり、ドージョーは貧乏ながら細々と続いていた。
気のいい子どもたちに囲まれた穏やかな日々……
しかし、そんな道場主のモリヤマには、裏の顔がある。
——彼は監査人にして、ニンジャ。
夜になると、モリヤマは監査道場を閉め、街の闇に身を投じる。
ターゲットは「闇企業」——合法の仮面をかぶり、不正会計と情報操作で人々を食い物にする巨悪たち。
「契約に書かれぬ数字は、刃より鋭い……」
モリヤマは低く呟くと、背中のケースを開いた。
そこには刀ではなく、監査道の秘具が並んでいる。
量子計算を用いた監査アルゴリズムを仕込んだ携帯端末、電脳ネットワークの防御を切り裂く“勘定科目シューリケン”、そして敵を幻惑する「試算表の巻物」…etc。
その技は、古きクラマ・マウンテンで鍛えたニンジャ技術。
監査と暗殺を融合させた禁断の道だった。
Ch.01 モリヤマ・アウェイクニング

ウカツ!モーリーがアイサツしたとき、時は既にウシミツ。オハヨーどころではなかった。
「オタッシャデー」
「シュラバー!」
ワン・インチ距離でカレースープの飛沫をかわし。モーリーは霞と消えた。ウツセミ!
目指すは、閉店後のアンコク・タワー。宝石を探せ、モーリー!
セイブッガッ!
閉店後のアンコク・タワー。
モリヤマはオーデイットグローブをはめ、タワーの外壁を登り始めた。
眼下の街が、今日もデータストリームに輝く…
ウシミツッ!
ナゾの予感に導かれ、モリヤマはアンコクタワーに潜入した。

Ch.02 ドローン・テンプテーション
廊下…Buuum…回転翼が接近。
自律内部監査ドローンが侵入者を捕捉!
「ミョ👀…ジンテキシサンエラー…ハイジョシマス❤️」
モリヤマが即座に勘定科目シューリケンを放つ!!
「オシズカニッ!」

ドローンはミョミョミョ…と警報音を止めず襲い来る。
がモリヤマは引き下がれない。
今日こそは最深部で"Indication of impairment "~減損の兆候~の有無を確かめねばならない。
「ランコム・ファンデ」を与えるとドローンは静かになった。
モリヤマは”General Ledger”の階段を上ってゆく…
カン…カン…カン…金属的な足音が廊下に響く。
一人の男がやってきた。
心なしかつやつやと満足げに見えるドローンたちを見て、ため息をつく。
「Surfaceだけ整えても本質は変わらない…AIはいつから合理的でなくなった…」
男は”General Ledger”の階段を見上げる。
「ライジンダ…?フッ…まさかな」

Ch.03 ホール・オブ・インディケーション
無限に明細が分かれてゆくGeneral Ledgerを上がり続けオーディットニンジャが「其処」に辿り着く。
兆候の卵が無限に分裂し続け、強度が無限に犇めく「其処」に。
どれが重要な兆候なのか判らない…。
オーディットニンジャは雷神の如き師より賜ったオーディット苦無を懐の中で握りしめる。

「Audit-cowboy…ではないようだ」
声に振り返る。冷たい殺気の男。
「となると…例のニンジャ=サンか」
「…セイブツガ…」
「私のLogic回路を流れるDigital-waveがbeatする…ニンジャ倒すべしと…Q.E.D.」
男の手から紫の光が伸びる。オーディット・ブレードの刃ッ!
「アイサツをしようか…」
ニンジャ「師は言った。真理に直面できない臆病者が逃げ込む先がLogicであると。」
苦無を取り出す。光を帯びる。
アンドレ「滝に落ちても彼は変わらんね。…無論私もだッ!」
ぶつかり合う光の刃!カラヴァッジオォォン!
二人「おはよーございます!」

Ch.04 マッド・エヴィデンス/フォービドゥン・ウェイ
「フフ…夜中にコソコソ減損するのがキミのauditかい?」
カークランドの苛烈な斬撃。無情、正確無比。
「私はカンサドーなど信じん。だが!ライジンダの監査道はそんなものではなかった!」
「シュ…ヨユー!」
「ほう、ならばこれはどうだ?」
脅威!!カークランドの腕と刃が4本に!
Slaaaassh////

「監査道を分かった気にならんでいただきたい!」
オーディット苦無が突如金色に輝く。
「オーディット苦無は苦無にあらず金剛杵なり」
九字を切るニンジャ
「臨兵闘者皆陣烈在前」
あらゆる勘定科目が竜に変じてカークランドを襲う。

「竜のジツ…”見える”のか?”流”が」
カークランドは猛攻を合理的に捌き…
「手加減無用!」
気合っ!機器が共鳴!空気の燐光!
「Audit Data geyser!」
マズイッ!
壁面を破り脱出…瞬間ッ、噴き上がるすごいデータ流!タワーまるごと!
カンイッパツ!
が……足元は…
コク--!!
——Freee Faaall!!

Ch.05 ニンジャ・ウィル・ライズ・アゲイン
西から来た紫の流れ星と東から来た金の流れ星が虚空を走り、消え去ってゆく。
シュラバー…ァァァ…と音を立てて。🌠✨✨✨
目を覚ますと、ドージョーの居室だった。
「ウッ」
体が痛む。昨晩の記憶がない。
——なにが…
まもなく門下生たちがやってくる。起きて仕度を始めなければ。
ふと目をやると、ちゃぶ台の上にたまごが立っていた。それは、モリヤマを讃えているように見えた。

(モリヤマ・イントルージョン ー完ー)
監査道&ネオ監査道作品集
世界観をより知りたい方へ。
元ツイ集
体裁をちょっと変えて、ルビをふり。余計な(これまでのあらすじ)をカットした程度です。
https://x.com/sohmato_vision/status/1928028924652482737?s=20
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