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究極のレコヌドハンティング2008幎〜2010幎 䞉重県䌊勢垂の思い出屋根裏ずトレヌラヌ倉庫に残された䞭叀レコヌドの山

前回は、倧阪にあったレコヌド店「゜レむナ」の思い出を曞きたした。

いく぀かのレコヌド店を思い返すなかで、ずりわけ忘れがたい䜓隓がありたす。

䞭叀レコヌドを远い求める人なら䞀床は倢芋る情景がありたす。
“地䞋倉庫のレコヌドの山”。
”旧家の蔵に眠る貎重盀”。
”閉店した店の圚庫がそのたた残った棚”  。

僕もそんな倢を抱いおいたしたが、ふずしたきっかけで、本圓に“レコヌドの山”を掘り尜くす機䌚が蚪れたした。

それが、か぀お䞉重県䌊勢垂にあった、ずある叀曞店のこずです。

ここたでの note では90幎代半ばたで話を進めおきたしたが、
少し時蚈を飛ばしお、2008幎の事を語らせおください。



■ 劻の「そういえば、昔 」から始たった

結婚した圓初、僕らは䌊勢方面に遊びに行きたした。
車の䞭で劻がふず思い出したように蚀いたした。

「そういえば、このぞんに昔、すっごい汚くお倧きい叀本屋があった気がする レコヌドもいっぱいあったような  なかったような。」

半信半疑のたた案内されお着いたのが、䌊勢垂の叀曞店でした。

劻は別の甚事があったので、僕を店の前で降ろしお去っおしたい──
そこで僕は、思いもよらない光景ず出䌚うこずになりたす。


■ 壁䞀面のレコヌド。LPは100円、EPは3枚100円

店に入っおすぐ、右の壁を芋た瞬間、息をのみたした。
壁䞀面がレコヌド。その奥もレコヌド。

店内でレコヌドをあさる劻

䟡栌はLPが1枚100円、EPは3枚で100円だった蚘憶がありたす。

倧きさで分けられおいたので、12inchシングルは100円でした。

ほどなく劻から電話がありたした。
「レコヌドあった」
「すごい壁䞀面レコヌド。垰れない」
そう蚀っお電話を切り、ひたすら掘り始めたした。

圚庫はほどんど邊楜・歌謡曲が倧半。
街の䞭叀レコヌド店の“邊楜棚党郚”を、そのたた100円均䞀にした感じです。

60幎代のタむトルも倚く、気が぀けば腕が痛くなるほど山積みに。
最初は1䞇円分ほど遞びたしたが、重すぎお持ち垰れず、泣く泣く50枚ほどに絞り蟌みを電車で持ち垰りたした。

宝の山を目の前にしたずき、人は逆に冷静に遞べなくなる──
それを身をもっお知った日でした。


■ 二週目、レンタカヌで再戊。店䞻の蚀葉「倉庫も芋おいいよ」

翌週も䌊勢ぞ。

早朝からレンタカヌを借り、開店ず同時に再戊したした。
スヌツケヌスずレコヌドバッグも 3 ぀甚意し、
お昌は䌊勢の「キッチンクック」でドラむカツカレヌ。

キッチンクック
ドラむカツ倧盛り

腹ごしらえをした埌も、倕方たで延々ず掘り続けたした。

䞍思議なこずに、この叀曞店に、䜕床通っおも最埌たでほかの“レコヌド目圓おの客”には遭遇したせんでした。
毎週朝からレコヌドを買い続ける倫婊は、店の人にはさぞ奇劙に映ったこずでしょう。

ある日、メガネの店䞻が蚀いたした。

「そんなにレコヌド奜きなら、倉庫も芋おいいよ」

そこから、店の二階倉庫、倖のコンテナトレヌラヌ倉庫たで、自由に芋させおもらえるこずになりたした。


■ 劻はドヌナツEP盀担圓

劻はレコヌド探玢の経隓がなかったので、僕が圓時よく探しおいた60幎代や70幎代初頭の“ゞャケットやレヌベルの雰囲気”を䌝え、「こんな感じのは党郚、暪に陀けおおいお」ずお願いしたした。

慣れない䜜業だったはずなのに、劻はいやな顔ひず぀せず──

「朮干狩りみたいでたのしい」

ず笑いながら付き合っおくれたした。


■ 屋根裏倉庫・トレヌラヌ倉庫

倉庫の鍵を開けおもらい扉を開いた瞬間、思わず息をのみたした。
映画に出おくる財宝の山のような光景。

店員以倖立ち入ったこずがないのは芋おわかりたした。
買取ったたた手぀かずの段ボヌルに入ったレコヌドが山積み。
閉店した業者からたずめお匕き取ったらしい新品の 12inch も倧量に。

春倏秋冬問わず頻繁に行っおいたしたが、
特に倏の倉庫は息が詰たるほど暑く、埃も凄たじい。
毎回、防塵マスク、軍手、タオル、ミネラルりォヌタヌ、ドリンク剀、そしお着替えたで持参。

屋根裏の埃たみれの䞭でレコヌドを掘る劻の姿は、今思い返しおも心匷く、どこか矎しくさえありたした。

屋根裏倉庫でレコヌドをあさる劻
映っおいない郚分もレコヌドの山。そしお、手぀かずの段ボヌルの山。

倏朚マリ『絹の靎䞋』が特兞の「パンティストッキング」付き未開封で出おきお倧笑いしたり、段ボヌル箱の奥から鳩のミむラ化した死骞が出おきお、さすがに背筋が凍ったり──

あの頃の気候で、倕方にはゞヌンズが汗でビシャビシャになり、絞れるほどでした。今の酷暑だったら倒れおいたかもしれたせん。
過酷な環境ではありたしたが、倫婊で䞊んで黙々ず掘るあの時間は、䞍思議ず楜しく、静かな冒険のようでもありたした。


■ 今思えば“信じがたい”ほどのレコヌドの山

2025幎のいた、䞭叀レコヌドの高隰を目にするたびに思いたす。

「これ、あそこに䜕枚もあったな  」

圓時買い蟌んだ䞭には、思い返すだけでも様々なアヌティストの䜜品がありたした。テレビの歌番組でヒットしたレコヌドは圓然ですが、他にもいわゆるシティポップや謎のレコヌドなども倚数ありたした。

僕自身は60〜70幎代初頭あたりの盀に胞が高鳎りたしたが、80幎代の䜜品もかなりの数を手にしおいたす。コンディションは本圓にさたざたでしたが、垯やシュリンクが付いたたたのものや、未開封も意倖ず倚く、そしお芋本盀も目立ちたした。
閉店したレコヌド店の圚庫が混ざっおいた──そんな気配が濃厚でした。

そしお、新品12inchの箱からは、日本人アヌティストの䜜品の、同じタむトルが耇数枚たずたっお出おきたした。
2000幎代前半のタむトルが䞭心でしたが、その方面に詳しくなかった僕は、聞き芚えのある名前だけを買っお垰りたした。

倉庫の䞭にはただ芋知らぬ魅力的な盀がたくさんあったはず、すこし惜しい気持ちもありたす。

ずにかく──
家に眮き堎さえあれば、党郚持ち垰りたかった。
心から、そう思いたす。


■ 䞍思議ず“掋楜”は異様に少なかった

ただし、䜕䞇枚ずいう圚庫の䞭で、掋楜は党䜓の 2 割ほど。

地域的なものなのか、あるいは誰かが先にごっそり抜いおいたのか  。
今ずなっおは知るすべはありたせん。


■ いたも䞖界のどこかで、倉庫の奥に眠っおいる

叀曞店倉庫通いは、嚘が生たれるころたで続きたした。䞀床だけ関西にある支店にも足を運びたしたが、そこでは収穫れロ。
あのような䜓隓には、そう䜕床も出䌚えたせん。

いたも䞖界のどこかの倉庫では、ただ誰にも掘られおいないレコヌドの山が、ひっそり眠っおいるのかもしれたせん。

䞭叀レコヌド探しを始めるず、぀い「もっず安く、もっず倧量に  」ずいう倢を芋おしたうものです。

きっず他のハンタヌたちも、誰にも蚀わない“秘密の珟堎”や忘れられない収穫䜓隓を心に抱えおいるのでしょう。

僕にずっお印象に残っおいる䜓隓ずいえば──

  • 関西の山奥、畳の間に積たれたリサむクル店のレコヌド

  • 平日日間しか開かない倧阪のリサむクル店で、「兄ちゃん飲みな」ず瓶牛乳を枡されながら収穫した倧量の日本人ゞャズ

  • 掋服メむンのリサむクル店で、衣装ケヌスいっぱいに詰たっおいた垯付き P-Funk のCD

どれも10幎以䞊前の忘れがたい光景ですが、芏暡ず衝撃で蚀えば、このお店の物量はたさに別栌でした。

2025幎珟圚、すでこの叀曞店は閉業しおいたす。
ただ山のように残っおいたレコヌドたちは、いったいどうなったのでしょう。

いずれにしおも、僕ず劻にずっお忘れがたい倧切なワンシヌンです。

真倏の倉庫で埃にたみれ、汗をぬぐいながら、
指先たで黒くなるほど倢䞭で掘った、
あの  â€œå€§è±Šäœœâ€ の季節。

あれは指先を真っ黒にした、我が家の “ブラック・ルネッサンス”であり、
新婚の日々を照らした “ワンダフル・ドリヌム” でした。

いいなず思ったら応揎しよう

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