種族で言うとゴーケツだよねって言われた人は絶対に体の大きさからそう思われているだけ。
当方、大学生である。
どんな世代かというと
卒園式を目前に東日本大震災が発生。被害こそ少ない地域だったが、計画停電の影響で真っ暗な中の卒園式実行。
中学卒業直前に新型コロナウイルスが来航。休校を挟み、卒業証書授与はベルトコンベアのように行われた。
高校生活はもちろんコロナ禍真っ只中。
とまぁ、なかなか波瀾万丈な学年である。
が、そんな暗い話がしたいのではない。
僕たちの世代といえば全員が夢中になったものがある。
妖怪ウォッチだ。
誰しもが3DSを開き新しい妖怪に驚き、ストーリークリアにワクワクしていた。
当時はバクロ婆によって友人の秘密を聞き出し、ジミーの力で友人の私生活をバレずに覗き見したいと思ったものだ。
そんな卑劣な使い方ばかりじゃないが。もちろん。
コマさんかわいい、とかも思ってたよ。もちろん。
さて、妖怪ウォッチは一世を風靡したため、基本事項はほとんどの人がご承知であろうと思うが、改めて確認すると、妖怪には種族というものがある。
ポケモンのタイプとは違って、相性があるものではなく、それぞれの見た目や能力の特徴によって分けられた種族。
アイコン的存在のジバニャンはプリチー。
怪しいじんめん犬はブキミー。
足の速いばくそくはプリチー。
など、見た目から感覚的にわかる。
失礼、わかるものが多い。
新作こそ発売されていないが、まだまだ身の回りには妖怪がいるはずである。
最近この家は妙だ。
不可解なことが起こりすぎている、と思う。
家に帰ると机の上に参考書が開かれている。
昨日の続きのページ。
さらに言うと床の上に置きっぱなしにしていた雑誌が本棚の上に雑に置かれているし、
「何食べたい」と聞かれる数が圧倒的に多くなった。
妙だ、と思いながら参考書の該当部分を流し見る。
授業で扱った内容を用いれば考えられそうだ、と思いながらまんまと机に座りノートを開いてしまう。
妙だ、したくないはずなのに気づけば勉強をしてしまっている。
それに床の埃がなくなっているし、答える料理名のレパートリーが確実になくなってきている。
どれもこれも妖怪の仕業に違いない。
参考書を持ち出す「参考少女」とか
床掃除の時に物を全部上にあげる「ノンデリス」とか
何食べたい、が口癖の「コンダテング」とか
そういうのが棲み着いているに違いない。
もちろんこれら全てウスラカゲ族。
いやらしい奴らめ。
あ、また聞かれた。
鬱陶しく思いつつも大きな声で台所に向かって返す。
ただいま、今日は肉じゃが!!
愚痴だ。
妖怪ってただの愚痴だったんだ。
世界はこういう親という妖怪によって支配されているのかもしれない。
ちなみにプリチー族の説明は
『可愛らしい見た目が特徴の人気者たち!』
なのに対してウスラカゲ族の説明は
『いつもよからぬことを企んでいる邪悪な種族!
人間や妖怪に取り憑いて、悪影響を与えるのが生き甲斐なのだ!!』
だった。
ひどい、ひどすぎる。
というかそもそも妖怪って大体それだろ。
そう思うとやっぱりばくそくはプリチーだね。
ただ走ってるだけだし。