詩|曇りガラスの冬
重い自転車漕ぎながら
おいてきた何かを見に行くように
曇った記憶に触れに行く。
湿ったガラスを擦るように
燻んだあの日の音を聴く。
本が読めないと嘆く私に、
優しい笑顔で看護師が言った。
「それなら、絵本は読めますか?」
何もかも、もう、どうでも良い。
全てが
手から滑り落ち、
足は、泥濘に沈んでいった。
曇った空から日が差して、
ガチャン、と音立て
自転車を降りた。
扉を開けるとシチューの匂い。
猫と娘が出迎える。
「おかえりなさい、お母さん」
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ほわほわ温かいご飯をどうぞ
▶︎写真に残したのは、甘い卵焼きの匂い
哀しい記憶がある方は
▶︎ウェインは、私の家族だった
もっと、この世界を漂いたい方は
▶︎ようこそ!つはるの世界へ
