
流れ星空港 毎週ショートショート
「流れ星みたいだよなあ」
クロは夜空を見上げながら、横でぽつりとこぼした。私はクロの横顔をただそっと見つめた。それから視線をクロの言う流れ星に向けた。
「願い、叶うといいね」
そう言ってやるのが精一杯だった。
クロは私の知らない世界へ、彼の願いと共に流れてゆく。
「今回は叶うかな。いつも願う前にどっかに消えてるんだよ」
「そっか、それなら消えないうちに私も願っとこうかな」
また空港から飛行機が飛び立った。クロの手を握り、その飛行機をただ私とクロは見つめた。消えてしまう前にと、私は急いで口を開いた。
「私ね」クロが私の方に首を向ける。「待ってるからね。見えなくなっても消えたりしないで」
クロは何も答えず、夜空に向き直った。クロの手の力が、先ほどより強く伝わる。
クロと別れた数時間後、クロを乗せた飛行機は飛び立った。願い、叶うといいね。流れ星はいつしか見えなくなっていた。
私の願いは叶うだろうか。夜空にそっと手を振った。
最後まで付き合ってもらい
ありがとうございます。
田原にかさんのこちらの企画に
久しぶりに参加させていただきました!