メインコンテンツへスキップ
見出し画像
Photo byatsukamakun01

補聴器装着をカミングアウトして気づいたこと|特別じゃない特別な配慮

    「わたし、補聴器つけ始めたんだ。」
    「えっ、そうなんだ。最近つけてる人時々見るよ。」

    ・・・そう言って、親友は何事もなかったように
    生ビールをぐびぐび飲んで自分の話しを続けた。

    ーどうして付けようと思ったの?
    ーどんな感じなの?

    ーそういうの聞かないんだ?

    華麗にスルーだった。

    しかしその、”スルー”にほっとした。
    なぜなら、わたしは躊躇していたからだ。

    補聴器をつけることで
    「ヘン」に思われないか?


    ふと、昔のことを思い出した。

    保育園の同級生に小児麻痺のお子さんがいた。
    子どもたちは彼を特別に扱わない。
    話しかけたりも特にしないけど、
    普通に隣りに座って絵本を読む。
    その子が物を落とした時は、
    「はい、落ちたよ。」とその子に渡す。

    卒園の時、お母さんがおっしゃった。

    「フツーに接してくれてありがたかった。」


    ああ、そういうことだったのか。

    ーーわたし、余計な気遣いされることが怖かったのかもしれない。

    親友は何も特別なことをしなかった。
    でもかえってそれがありがたかったんだ。

    わたしの不安を彼女はひょいっと越えてきた。

    ーーそれも、彼女らしい。
    特別に何も聞かないことで、わたしの心地よい距離にいてくれた。


    だけどさ、
    ちょっとぐらいはイジってよ!

    人というものは実にワガママな生き物。
    放置されたら放置されたで、それはちょっと寂しい。

    だから、わたしは自分から話した。
    10年以上違和感があったこと。
    最近は会話の聞き取りも難しいこと。

    そして最後にちゃんと感謝した。

    ありがとうって。

    特別じゃない顔をして差し出される配慮は、
    ときどき、特別な優しさになる。

     
     
    境界線を引く練習中|思考のクセの気づきログ|離婚と育児と仕事とお金でやらかした内省メモ|補聴器デビューしました 趣味 : 極真空手 #わたしの更新ログ #思考のクセ #内省メモ #補聴器デビュー #難聴 #境界線 X:https://x.com/work_and_think

    あなたへのおすすめ