
(短記事)まな板からころがるきゅうり
きゅうりを輪切りにするとき
何個か、まな板から転がることがあります。
転がって、ぱたっと倒れたきゅうりを見て、
あ、床やシンクには落ちなかったな
まだ食べられるかな
どうかな
自分が食べるなら平気かな
と
数秒考える時間に、
私は少し幸福を感じます。
結婚する前
一人暮らしをしていたころは、
まな板から転がった食べ物は
「捨てる」一択でした。
理由は、掃除が全く行き届いていなかったからです。
今は家族が増えて、
料理に割ける時間は少なくなりました。
家事も、なるべく仕組み化して
考えなくても生活が回るように過ごしています。
ですが、
転がったきゅうりが食べられるかどうか という
非生産的な、ほんの数秒は、
「あ、ちゃんと生活できているな」
と実感できる、
無くしたくない時間です。