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独身日垞断片蚘 Log.1:繁忙期明け、家事をこなす

     けたたたしいアラヌムの音で目が芚めお、意識半分でスマホに腕を䌞ばす。䜕床か空振りし぀぀もようやく掎みアラヌムを止めるず、時蚈は時を少し回ったずころを指しおおり、その蟺にスマホを転がし寝た状態のたた䌞びをする。

    起きないず  

     ただがヌっずする頭を䜕ずか持ち䞊げようずするも、普段の䜕倍も重く感じお起き䞊がらない。いったん起き䞊がるのを諊めお目を閉じるず、楜な姿勢になったせいか今日が䌑みなこずを思い出す。せっかくゆっくり寝おいられたのに無駄に起きおしたった。抗議の目をスマホに向けるも、自分のせいじゃないず蚀いたげに画面が芋えないように䌏せおいる。

     倧きく深呌吞をしおから再床垃団に朜り蟌み、寝返りを打ちながら䜓を瞮こたせお二床寝の䜓制をずる。

     久々のちゃんずした䌑みなのに  

     先週たでで繁忙期が萜ち着き、昚日は䌚瀟の打ち䞊げで家に着いたのは時を回っおいた。そこからなんずかシャワヌだけは济びおベッドに倒れこんで以降蚘憶が飛んでいた。ここ暫くは土曜日も䌚瀟に出おいたため、その癖でアラヌムをセットしっぱなしになっおしたっおいたようだ。頭の䞭で愚痎を吐き぀぀も、䜓にかかる重力に身を任せるように、意識を手攟しおいった。閉め切ったたたのカヌテンの隙間からはがんやりずした明かりが芗いおいた。


     少し寝苊しく感じお目を芚たすず䜓党䜓にじんわりず汗をかいおいた。毛垃を払いのけお䜓を起こすず、カヌテンの隙間からは陜気な光が芗いおおり、既に昌を回っおいるこずを告げおいた。

     今日は3月末にしおは気枩が高く日䞭は20床近くたで䞊がるずか。がんやりずした頭で倩気予報を芋ながら、䜜り眮きを電子レンゞで枩めおご飯をかき蟌む。食噚も片付けずに1Lペットボトルの珈琲をラッパ飲みしお、がヌっずしながらSNSのタむムラむンをスラむドしおいく。

     はぁ  

     䜕か面癜いものがあるわけでもなく、䜕凊かに出かける䜓力があるわけでもない。ただひたすらに情報を䞋から䞊ぞず流しおいく。その間もテレビからは午埌のニュヌスが耳を通り抜けおいく。元々頭の回転は速い方で、䜙蚈な思考が絶えず頭の䞭を巡り続けおしたうため、䜕かしら情報を凊理させおいないず萜ち着かないのだ。

     䞀時期はゲヌムをしながらスマホずパ゜コン䞡方で動画を流しおいる、なんお状態で、そうでもしお脳を疲れさせないず倜寝れない時もあるほどだった。

     スマホの画面を指でなぞるのにも飜きお、倧きく息を吐いおから立ち䞊がり、食噚を掗面台に持っおいく。昚日掗い物が出来なかった分が溜たっおおり、再床倧きく息を吐く。

     さお  動きたすか  

     少しくたびれたスポンゞに掗剀をかけ、泡立お぀぀掗面台の食噚類に氎を圓おおいく。もう䞀人暮らしもずいぶん長くなっおしたった。ある皋床の家事は子䟛の頃から実家でもやっおいたが、倧孊以降も自分䞀人で䜕でもできおしたうが故に人を頌るこずが出来ず、今の今たで䞀人身である。

     もう28なんだもんなぁ  

     手慣れた手぀きで食噚を掗っおいきながら、幎末に参加した同窓䌚ぞず思いを銳せおいた。


     幎末頃に高校の友達から同窓䌚の連絡が来お、あたりそういったものに参加しおこなかったが、気が向いお参加しおみる事にしたのだ。かなりの進孊校だったため、圓時は自分も勉匷が出来る方だず思っおはいたが、そこで明らかな差を感じおしたい倧いに挫折を味わった。しかもその進孊校は倉人が倚く、話を聞けば倉な拘りが芋え隠れしお、その亀友関係だけが圓時の救いだったのだ。そこから圌らぞの畏敬の念のようなものをずっず持っおいたのだが、同窓䌚でその印象もすっかり倉わっおしたった。

     同窓䌚に参加する人自䜓が瀟亀性のある人ばかり、ずいう事もあるが既に結婚しおいる人が倚く、話しおいる内容もどこか普通の人で、圓時の倉わり者だらけだったあの空間はそこにはなく、どこか自分だけ眮いお行かれおしたった感芚に襲われた。

    「今小孊校教員をやっおいたす」
    「倧手メヌカヌに勀めおいお今は東京に転勀䞭だけど来幎名叀屋に戻っおくる」
    「駅近くの病院で看護垫やっおる」

     そんな䌚話が続く䞭自分に話が振られる。

    「今䜕やっおるの」
    「名叀屋の皎理士事務所で働いおるよ」

     䞀瞬空気が止たった。どうやら皎理士ずいうものに銎染みがないようで、その埌もどんな仕事なのか聞かれた。皎理士事務所ず皎務眲は別なのだ。簡単に蚀うず、皎理士が玍皎者の味方、皎務眲が敵。たあ実際はそんな剣呑なこずは無く、別の芖点での同じ分野の専門家ずいう違いでしかないわけだが。

    「じゃあ資栌取ったんだ」
    「いや、ただ勉匷䞭。元々この業界目指しおた蚳じゃないからね」

     軜く説明するも䜕だか品定めをされおいるように感じおしたい、少し芖線を倖し手蚱のコップに口を぀ける。人付き合いは昔から苊手なのだ。䞋手に容姿が敎っおいたせいで女の子から蚀い寄られるこずが倚く、䞀床ネットストヌカヌをされお以来無意識のうちに人を避けるようになっおしたった。

     圌女だっお䞭孊生の時以来䞀床もいない。遊ぶこずもせず、付き合うこずもせずにいたせいで異性ずの関係の進め方がさっぱりわからなくなっおしたった。

     皆倉わっちゃったな  

     圓時仲の良かった男友達の1人は、高校の頃からフィヌルドワヌクに出かけおおり、いただに研究䞀筋のようで4月からは囜立の研究斜蚭に入るらしい。圌くらいだった、圓時のやりたいこずを続けおいるのは。

     自分はず蚀うず、喫茶店を開くこずに憧れお䞀床喫茶店に就職したものの、激務で腰怎ヘルニアを患い退職、そこから軌道修正しお倧孊の専門でもあった䌚蚈の道に戻り、今皎理士事務所にいるわけだ。残ったのは激務で壊した䜓ず、子䟛の頃から続けおいるお菓子䜜りの趣味だけだ。

     ただただ30代手前。やりたいこずを諊める幎霢でも無いが、そろそろ取り返しが぀かなくなる前に䞀旊はある皋床のキャリアを組み立おる必芁がある。

     その日は結局それだけで解散。垰った埌に研究者の圌から連絡が来お他愛も無いやり取りをしたのが、唯䞀の圓時の名残りだった。もうそこに未緎は無かった。スマホが圌以倖で震えるこずも無かった。


     熱っ

     溜たった泡を流そうずしお枩氎になっおいるこずに驚き意識が戻る。冷氎に切り替えお順番に流しおいく。立おかけた食噚や籠に入れた箞から氎滎が名残惜しそうにポタポタず萜ちおいる。

     䞀通り掗い物を終えおキッチン呚りを垃巟で拭いたずころで、冷蔵庫を空けお䞭身を確認する。暫く攟ったらかしにしおいた為、悪くなっおいる野菜もあり、それらをゎミ箱に攟り蟌んでいく。するず、ふず袋に入ったものが目に留たる。

     䜕で冷蔵庫に入れおるんだこれ

     それを掎んで持ち䞊げるず、䞭には塩の結晶を纏った萎びた梅干しが入っおいた。これは祖母お手補のもので、以前倧量に貰っおから少しず぀消費しおいたのだがもう倧分少なくなっおいた。

     そのたた食べるには塩分濃床が高過ぎお高血圧必至だが、身を匧削いで叩いお調味料にするにはちょうどいいのだ。繁忙期もこれのおかげで颚邪を匕かずに乗り切れたず蚀っおも過蚀ではない。

     ありゃ、氎分に付いちゃっおる  

     基本は垞枩で腐らないのだが冷蔵庫に入れたせいで結露しお氎分に觊れおしたい、少し圢が厩れおいる。流石に止めおおこう、残りも少ないし。そのたたゎミ箱行きにし、スマホを手に取り芪に連絡を入れる。

     ばあちゃん家行ったら梅干し貰っお来ずいお、ず

     これでよし。今幎はせっかくなら梅ごず貰っお自分で挬けおみようか。いや梅シロップずかもいいかもしれん。そういや母ちゃんが梅酒を挬けおた事があったな。聞いおみるか。

     そんな思考を巡らせ぀぀も、手際よく薄力粉匷力粉ベヌキングパりダヌず甚意しおいく。冷蔵庫にバタヌがいるのを確認しお、他の噚具の準備も進める。キッチンの棚を開けるず数皮類のボりルが䜕個も重なっおおり、男䞀人身のキッチンずは思えない皋噚具が揃っおいた。

     よし、始めたすか

     倕方過ぎには郚屋は銙ばしいスコヌンの銙りで満たされおいた。

     


     
     
    私小説を曞いおいたす。 28歳の男䞀人暮らしの断片集。 皎理士事務所で働いおおりお菓子䜜りが趣味。

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