
ギリギリで雨に降られた
「よし!ここまで来たら、もう大丈夫だろう」
っと、これを言ったのは、もしかして、
いぬうた市の、きゅん君ですか?
自宅にはいないみたいですけど、今はどこにいるのでしょうね?
確か、ここまで来たら、って言いましたけど。
「うん。言ったよ。言ったけど今、僕、忙しいからここまでにして」
あら、会話もここまで、ですか。
忙しいって、一体何をしているのでしょうね?
外にいるのは間違いないようですが。
たぶんこの時間だと散歩の途中だと思いますがね。
「そうよ。今はママとお散歩よ。もうすぐおウチに着くけど、何とかご無事に着いて欲しいわあ」
あっ、その声は、ぐーちゃんですね。
なるほど。もうすぐ家に着くのですが。
それが、きゅん君が言う、ここまで、だったのですね。
でも無事にって、どうゆうことです?
何か危ないことでもあるのですか?
誰かに追われているとか?
すると突然、ふたりの叫び声が聞こえました。
「あー!間に合わなかったあ!」っと。
どうしました?
やっぱり誰かに追われていたのですか?
でもってとうとう追いつかれてしまったとか?
「違うよ!雨だよ!雨!雨が降ってきちゃったんだよー!ちくしょう!ここまで来たら大丈夫だと思ったんだけど、甘かったかあ!ギリギリで間に合わなかったー!」
っと、そう答えた、きゅん君です。
ああ、なんだあ、雨でしたか。雨。
そうゆうことだったんですね。
今日の天気予報は一日雨が降ったり止んだりみたいですからね。
何とか雨の止み間で散歩を行っちゃおう。
っとそう思ったママがふたりを連れ出して散歩を決行したのですが、
最後の最後で降られてしまった。っと、そうゆう訳です。
でも今はすでに家に着きましたから、
それほど濡れずに帰って来れたではないですか。
よかった。よかった。
「よくないよ」
「よくないわよ」
そうですかね。おふたりさん。
「そうだよ。よくないよ。散歩に出た時から降られやしないか。降られやしないか。ってドキドキしながら歩いていて、あっ、ここまで来たら大丈夫だ!っと思った途端に降られたんだらかね。とんだぬか喜びだったよ」
って、きゅん君は言いますがね、
でしたら今の外の状態を見てごらんなさいや。
どしゃ降りですよ。どしゃ降り。
ふたりは大して濡れることなく帰って来れたのですから、
万々歳ではないですか。
「確かに」
家に上がった、きゅん君が部屋の窓から外を見て、そう言いました。
「そうか。これでよかったのか」
そうですよ。きゅん君。やっぱりよかった。よかった。
きゅん君、ようやく納得してくれたようです。
では、ぐーちゃんはどうです?
結果、これでよかったですか?よくないですか?
「よかったに決まってるじゃない。ぐーは最初からそう言ってるわ」
あら、ぐーちゃん、そうでしたっけ?
まあ、いいでしょう。
これで何とか散歩を無事に終えられたのですから。
あとはのんびりと家の中で、雨の一日を過ごすとしましょうか。
ねえ、きゅん君。ぐーちゃん。