【ドクター半笑い事件】
何でもない平穏な休日の朝
なみなみと注いだマグカップを片手に、優雅な朝を気取ってテーブルへ向かって歩いていた私を待ち受けていたのは、
闇より忍び寄る「我が家の絶対神ムサシ(愛猫)」であった。
視界の端に映る、無防備なもふもふ。
私の右足は、まさにその小さき命を踏み潰さんとする絶体絶命の軌道を描いていた。
(まずい、踏む―――!!!!)
私の脳内スーパーコンピューターが高速処理開始。
右手のコーヒを守りつつ右足の下のもふもふを守るには!!?…
己の肉体の構造を歪めてでも全衝撃を私が引き受けるしか…
空中において全身の関節をありえない角度へ連動させるという、アクロバティック回避を敢行。
次の瞬間
「バキッ……(鈍い重低音)」
足首には激痛、左手の小指はテーブルの角で天使の全体重を支えていた。
しかし
……猫、無傷。
……コーヒー、こぼれず奇跡の無傷。
……私、右足首の捻挫、および小指骨折。
勝利であった。我が身の肉体を代償に、尊きもふもふとカフェインの平和は保たれた。
なお、激痛に涙を流しながら駆け込んだ整形外科にて、名前を呼ばれ診察室に足を引きずりながら入った。
Dr「今日はどうされましたか?」
天使「コーヒを持って猫を踏みそうになりアクロバティックな体勢で…」
Dr明らかに笑いをかみ殺している。
半笑いで電子カルテに向かい、
『猫( ムサシ)を踏みそうになり、回避行動にて負傷』
淡々とキーボードで刻み込んでいた。
ムサシあなたの名前永遠に電子カルテに刻まれたわよ。
帰宅すると当の犯人(猫)はぐるぐる巻の包帯にチョー警戒モードで去っていった。
今日も天使は元気です( たぶん )
「もしクスッと来たら、下の『スキ(♡)』を押してもらえると、
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