
雨の日、JKがタオルを持って来てくれた話。
接客業で働いていたある雨の日の出来事。
その日昼間は晴れていたのにも関わらず、夕方から急な土砂降りに襲われた。
私のお店は店内はもちろん、店の外にも什器にトイレットペーパーなどの商品を展開している。これはトイレットペーパーの中でも比較的安くて人気な商品を外に並べることでたまたま外に歩いていたお店に用がない人にも興味を持ってもらい来店させる作戦だ。
いわゆる看板商品的な立ち位置にいるトイレットペーパーだが、雨にとてつもなく弱いのが弱点だ。
この夕立の中とてもじゃないが外には出せない。
ということで私はアルバイトの女子高生と2人でトイレットペーパーが並べてある什器を店内にしまう事にした。
什器は横に2メートル、縦に1.5メートル厚さ60センチとちょっと太めの自動販売機を横にした大きさと想像してもらいたい。
自動販売機とは違いあくまでただの紙が乗っているだけなので思ったより軽く女子高生アルバイトですら1人で運べるレベルだ。
しかしこの夕立、風がとてつもなく強く念の為2人で運ぶ事にした。
トイレットペーパー什器の上には屋根があり、ある程度は濡れないようになってはいるが横殴りの雨のせいで什器の左側だけどうしても雨に濡れてしまう。
30歳独身男性である私は当然雨に濡れてしまう什器の左側に行き、女子高生アルバイトには雨に濡れない什器の右側に行って持ってもらった。
女子高生アルバイトからしたら先輩を濡れる方にしてしまうという罪悪感もあったと思うが30歳独身男性なんて一番濡れていい存在であり、対してJKアルバイトなんて雨に濡れちゃいけない上位の存在なのでそこは罪悪感に感じずむしろ当たり前だと思ってくれていい。
何とか什器を運び終えたが私はちゃんと濡れてしまった。
すると一緒に運んだ女子高生アルバイトが
「大変!濡れてしまいましたね!」
と行ってお店の奥からタオルを持ってきてくれた。
なんていい子なんだろう。
正直私は自分が濡れようが大して気にしなかったがその女子高生はわざわざタオルを持ってきてくれたのだ。たまにはその優しさに甘えよう、私は濡れている人の中で一番温かい気持ちになった。
しかしその女子高生アルバイトは私ではなく濡れたトイレットペーパーを拭き始めた。
店員として当然の仕事をしたわけだ。
女子高生に拭いてもらうなんて期待していた私はもっと雨に打たれてきた方がいいのかも知れない。