
【接客失敗談】人間と犬を間違えた話
スーパーやコンビニ、ショッピングモールなどサービス業で働らくに当たって大切なこととは何が思い浮かぶだろうか。
丁寧な接客?違う。(もちろん違くはないがここでは不正解)価格の安さ?違う。清潔さ?違う。
答えは商品はが存在するということ。なんだこの問題そんなの当たり前だろと思うかも知れませんが、その当たり前が中々難しいのです。
よく目をこらしてお店の中を見てほしい。売り切れ商品がかなりあると思う。
店員側にとって売り切れというのはかなりの重罪であり、調子のいい時は下手をすれば遅刻するより怒られる時がある。このように日々売り切れさせないことを目標に生きているがどうしてもその時は訪れてしまう。
では多く商品を用意すればいいじゃんって?そんな質問する人間は一旦パンチさせてほしい。お店にも倉庫の大きさに限界があり、保管場所がないのだ。
話を戻してとにかく商品を売り切れさすという罪から逃れるため日々働いている。しかし急にここにある商品全てくださいという強客だったり、海外勢による「爆買い」だったり、急な災害でお水やら紙類なり買いあさられる場合もあるのでその時は仕方ないと怒られずに済むときがある。
ここからが本題だ。売り切れは罪、でも仕方ない時もある、という考えが強くなったことで新たに
「売り切れたものはしょうがないが、売り切れてないのに売り切れているようにみえる」
という新戦力の罪が生まれた。
これは売り場の棚に商品はないが、倉庫にはあったり、よく覗けば奥に商品が隠れていたりという現象をさす。
事実としてお店のどこかに商品が存在しても、お客様から見てなければそれは売り切れと同じであるため私たち従業員は日々前進を頑張っている。
前進というのは気持ち的な意味ではなく物理的に棚の奥にある商品を前に出してお客様から見やすい位置にすることである。
ある日私はペット売り場の前進をしていた時の事だ。お恥ずかしいことに私はまだお店の全商品を覚えきれていない。ゆえに前進という作業しながら「こんな商品あるんだ」や「ここにこの商品あるのか」など新たな発見の時間でもある。
その日もペット売り場の前進しながら犬用の
「噛む歯ブラシ」という商品を発見し、こんな商品うちにあったのだと新たな発見をした。
「噛む歯ブラシ」は15センチ程度の棒状の柔らかいスティックを犬に噛ませて歯を磨くものだ。
確かにこれは犬を飼っている方からしたら便利そうだなと思い商品前進を続けていた。
しばらくすると前進作業中、お客さんに「すみません、噛む歯ブラシありますか?」と聞かれた。
なんて偶然なのだろう。正直噛む歯ブラシなど先ほど前進するまでどこにあるかどころか当店にある、いやこの世にあることすら知らず、たまたま前進した時に知ったのだ。運が良い。
私は自信に満ち溢れながら「こちらにございます」と先ほど前進した「ペット売り場」に案内した。
するとお客さんが「誰が犬ですって!?」と怒鳴り散らしてきた。
お客さんが探していたのは犬用ではなく普通の人間用の噛む歯ブラシであった。