
恐怖のアフターメール
起きてすぐ、今日の予約表を見る。
『0であってくれ‥』
『2名』
まだ半分眠ぼけ眼で愕然とする。
待機の10分前‥
何も出来ない、動けない、正座のまま、まんじりともせず、携帯を見つめる
鼓動と脈だけが速くなり時間だけがゆっくりと流れる
私は占い師‥
お客様との電話を切った瞬間から別の仕事が始まる。
そしてここからが本番でもあり、恐怖でもある。
通話が終わると、部屋の空気がひどく静かになる。
その静けさを押し退けるように、私は机に向かい、アフターメールの世界へ潜っていく。
アリ地獄に落ちた蟻の様に、メールの山の中でもがく毎日。
そんな中でも電話は容赦なく鳴る。
椅子から立とうとすると、鳴る。
トイレのドアに手をかけた瞬間に鳴る。
ご飯をあたためた時に限って鳴る。
明け方になってやっと冷めたコーヒーとカピカピになったホットケーキを頬ばる。
電話は呼ぶ。
お客様は待っている。
でもアフターメールはもっと待っている。
書き始めると、ふっとデジャヴのような感覚がよぎる。
あれ?
こんなに書いたっけ?
あれれ?
同じ文を昨日も書いた気がするぞ?
そして、次の電話が鳴るまでの、ほんの短い間さえも、アフターメールは私を休ませてくれない。
地震・雷・火事・アフターメール‥