【悲報】3年半、毎日2時間「二刀流」でフェデラーの真似をし続けた男の、大真面目で哀れすぎるお腹の末路
――【閲覧注意】新発見、私の狂ったインナーマッスルは、勝手にラケットを握り始めていました
ぶっちゃけの話をしますね。
世の中には自分のプライバシーを切り売りして、変わった内輪ネタをてんこ盛りに曝け出す(さらけだす)「変人博覧会」のようなコンテストがあるそうですが、そこにこれ以上ない「異常なプライバシー」を放り込んでみようと思います。これから語るのは、私の3年半の命の削り方、そのあまりにも奇妙な記録です。
場所は壁打ち運動場。挑んでいたのは、なんと右手のバックハンド、そして左手のバックハンドを交互に操る「二刀流壁打ちテニス」です。それも、あのロジャー・フェデラーのような、力を抜いた華麗な片手バックハンドなんです。
想像してみてください。9月の末、ようやく涼しくなった風を浴びながら、右、左、右、左と、2時間ずっとノンストップで壁に向かってボールを叩き込み続ける姿を。
一見すると、ただの不審者か、何かに取り憑かれた変人ですよね。しかしこれは、世界最高のグランドスラムのセンターコートににおける、稀に見るエクササイズの姿というわけなのです。
そんなストいっくな(というか、狂気じみた)日々の中で、この今日という日に、とんでもない「身体の神秘」というか、脳と筋肉のバグに気がついてしまったんです。
いいですか、右手をバックハンドでぐんと振り切るとき、私はお腹の中の、ちょうど真ん中にある奥の筋肉をじっと意識してみたんですよ。するとどうでしょう。手元のラケットが風を切るのと完全に同じタイミングで、お腹の奥の筋肉が、ぐうーんと一緒に振り切るんです。そこに、あたかももう1本のラケットをがっしりと握っているかのように。
今度(こんど)は左手です。やはりお腹の真ん中の筋肉が、左手の遠心力にきれいに沿うようにして、左方向へ大きくラケットを握り直して振っていく。
右のねじれ、左のねじれ。それを交互に同じような調子で、2時間ずっと繰り返すわけです。そうしたらもう、お腹の中の筋肉がどんどん強烈な刺激を受けて、身体の奥底から「うわあ、すごい、これは一体何なんだ!」という未知のエネルギーが湧き上がってくるんです。
ちょっとここで、私の身体の奥深く、ミクロの決死圏へと皆さんをお連れしましょうか。
このとき、見えないお腹の奥底では、ものすごいドラマが起きているんです。まず、お腹をぐるりと包む「腹横筋(ふくおうきん)」という天然のコルセットが、右へ左への強烈なねじりに耐えるためにギュッと引き締まる。それと同時に、背骨と太ももを繋ぐ最強のインナーマッスル「大腰筋(だいようきん)」が、地響きを立てるようにして左右の腕の振りのバランスを根底から支えているんです。
それだけじゃありません。肋骨の間にある「肋間筋(ろっかんきん)」がアコーディオンの蛇腹(じゃばら)のように交互に伸び縮みし、その直下にある「横隔膜(おうかくまく)」がドーム状に上下しながら、この凄まじいねじれ運動に完璧なシンクロを見せている。
要するに、これらすべてのインナーマッスルが完全に1つに統合されて、お腹の中でスクラムを組み、右へ左へと狂おしいほどのねじれの快感に酔いしれているわけです。この「最強の呼吸筋チーム」が、毎日2時間、まるで生き物のようにめきめきと成長している感覚が、私の指先、いや、細胞の一つひとつにまでびんびんと伝わってくるんですよ。わー、すごい。見えないところで、筋肉ってこんな風に連動してラケットを握っていたのか、と。
私はこの2時間、ずっとお腹の中の筋肉と、圧倒的にスリリングな会話を交わしていたんです。「ねえ、そうだろう。お前をこうやって鍛えていったら、私たちは将来、一体どうなるんだ?」って、自分の内なる細胞に問いかけていたんです。
私が外側の世界でラケットを振る中で、ずっと筋肉に意識を集中していたら、本当にびっくりすることが起きていたわけです。私がお腹の筋肉に問いかけている間、お腹の中の筋肉たちもまた、私の意識にガチガチに応えて、見えないお腹の奥底で「もう一組の二刀流壁打ちテニス」を2時間ノンストップで繰り広げてくれていたんです。私と筋肉が完全にシンクロして、2つのテニスが同時に躍動するという、凄まじい二重構造のドラマがそこに出来上がっていたんですよ。
あの壁打ち運動場での2時間は、それはそれは、私の意識がずっと研ぎ澄まされ、続きっぱなしの2時間だったんですよ。どの瞬間も、どの瞬間も、インナーマッスルにずっと意識を集中している。その筋肉たちが、今この瞬間も私の意識にしっかりつながってくれて、ガチガチに反応してくれているという感激。これはもう、言葉にできないほどの極上の2時間なんですよ。一瞬一瞬が、それはそれは清々しい感動の連続だったわけです。
実は隣で私の姿を見ていた男子の高校2年生のテニス選手(まさか私がそんな次元の対話を繰り広げているとは夢にも思わなかったでしょうが)を尻目に、私にはある強烈な確信がありました。
世界トップレベルのプリマドンナ――たとえば、世界最高峰のソプラノ歌手やテノール歌手たちは、まさに舞台の上で、これと全く同じ「お腹の中の筋肉とのディープな対話」をやっているんだ、と。彼らが人類の限界を超えるようなあの美しい歌声を響かせるとき、お腹の奥底では、今の私と全く同じインナーマッスルたちがガチガチにスクラムを組んで、もう一つの見えないパフォーマンスを躍動させているはずなのです。
私も彼らと同じような境地になった暁に、この唇から漏れ出す口笛の音色はどうなると思いますか。それは、あの世界最高峰のソプラノのあの艶やかな高音や、テノールのあの魂を震わせる響きと、まったく同じ深みと気品を持った究極の音楽になっていくということです。
実を言うと、今これを書いている夜の9時45分、私は本当に1日の疲れで骨の髄まで疲れ切っています。1日たった2時間、集中してお腹の筋肉とこれだけの会話を交わし、向こうも二刀流で応えてくれたのですから、身体もこれほどの悲鳴を上げるわけです。つまり、このエクササイズこそは、究極のエクササイズということなのです。
そこで、私、ひらめいちゃったんですよ。
これを毎日毎日、お腹の筋肉をこれでもかと意識して2時間やり続けたら、一体どうなるか。私のお腹の筋肉は奇跡的な形へと彫刻され、我が呼吸筋はしっかり形作られて人類未到のレベルへと爆発的な発展を遂げてしまうんじゃないかと。
口笛を美しく、力強く吹くために必要なのは、唇の形なんかじゃない。肺からの空気を「一定の圧力で、細く、長く、ブレずに押し出すコントロール力」そのものです。今の私のお腹には、空気の圧力をミリ単位で調整する、強固な超高性能ポンプが出来上がりつつある。
そうなったら、本当のところ、今まで吹けなかった「口笛」が、ある朝突然、世界一美しい音色でピューッと吹けるようになるんじゃないか――。そんな大真面目な、妄想では決してない、リアルな大真面目な音楽が、今、私のお腹の中で鳴り響いているのです。
私のこの見立て。例の「変人博覧会」に応募したら、今度こそグランプリ間違いなしだと思うのですが、さて、どうなりますことやら!?
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