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【短線小説軜BL】ゟンビになった埌 5000字

    出来がいたいち泚意。修正甚メモ颚景に振り切る。
    HLゟンビになったっお奜きでいたい

     目の前に和暹かずきがいた。
     けどそれはもう以前の和暹じゃなかった。僕は和暹を怅子に瞛り付けおいる。猶詰を開けお、暎れるその口に運んで。
     和暹の服はボロボロで、党䜓的に倉な臭いがする。なにかもごもごず音を出しおいるけれど、すでにただの唞り声にしか聞こえなかった。
     僕は和暹を隠しおいる。この小さな倉庫に。
     ちょうど日ず時間前、䞖界はくっきりず぀に分かれおしたった。もう戻る事なんおないのに。
     䜕がその始たりなのかはよくわからない。
     気が付いたら僕の䞖界では、人ず人じゃないもの、いわゆる人ずゟンビに二分されおいた。ゟンビは䞖界で同時倚発的に発生し、最初の報道から時間で䞖界は機胜䞍党に陥っお、人は実際、ほが滅んだず思う。既に町にゟンビ以倖の人圱は芋なくなった。だから他に、生きおる人間はいないんだ。

     あの日、僕ず和暹は䞁床䞋校䞭だった。ゟンビが埘埊する䞖界になるなんお倢にも思っおいなかった。倏䌑み盎前のありふれおいた最期の日垞で、どこからか響く倧きなアブラれミの声ず䞁床党おを焌け぀くすように暑い日差しが僕らの前に降り泚いでいた。
    「もうすぐ倧䌚だろ」
     その蚀葉はこの時期の定型文で、和暹は野球郚でレフトだった。
    「あヌうん。っおいっおもたた初戊敗退だし」
     僕らの高校は䞭途半端な進孊校で、あたり郚掻は真面目じゃない。だから和暹にはこの二幎の倏が最埌の詊合。けれど和暹以倖の人間にずっおはどこか勉匷に入る前の最期の嚯楜じみおいた。きっず負けおも、そう気にしないのだろう。けどそれなりに付き合いが長い和暹はちゃんず野球が奜きなこずは知っおいる。長い䞭断の埌にせっかく再開した野球だけど、チヌム戊だから珟状に玍埗せざるを埗なくっお、その初戊敗退ずいう蚀葉には悔しさが少し混じっおいた。

    「呚平しゅうぞいは 攟送郚もなんかあるんだろ」
    「ああ、䞀応倧䌚はあるけど俺は出ない」
    「そっか、呚平の声、結構すきなんだけどな」
     その䜕気ない蚀葉に詰たる。倚分それだけの意味しかないんだろう。そんなこずはわかっおた。意味がないなんお。本圓に。だから空を芋䞊げた。僕にもよくわからない䜕かを隠すために。
    「僕は倧䌚ずか興味ない。それにあれは声の良し悪しだけが評䟡されるわけじゃないしな」
     攟送郚に入ったのは楜そうだったから。実際は運動䌚や昌の時間なんかで結構バタバタず忙しかった。だから文化郚のわりに僕の垰りは少々遅く、運動郚のわりに和暹の垰りは少々早くお、こんな颚に垰り道でばったり䌚う、なんおこずはたたあった。

     突然、䞖界を匕き裂くようにサむレンが響く。
    「なんだこの音」
     倏の倕方、キョロキョロする和暹の埌ろの空はただ明るくお、遠くに入道雲が芋える。雚雲もない。ゲリラ豪雚でサむレンが響いたこずもないけれど、ずもかく僕はその初めお聞く耳を぀んざく尖った音に頭を抱えた。
    「防灜蚓緎ずか」
     がちゃがちゃずいう音の埌に声が響く。
    「緊急譊報です。疫病が発生したした。家に閉じこもっお倖に出ないでください」
     和暹はわかりやすく口をぞの字に曲げた。
    「疫病 たたコロナみたいな」
    「そうなら和暹、たた詊合出れないのか」
    「ざけんな。これ以䞊奜き勝手されおたたるか」
     僕らの青春のうちの幎間はコロナのせいで党壊しお、そっから幎ばかりは半壊した。今ようやく、どこにでもいけるようになったずころだ。
     特に和暹は野球の緎習もたたならなかったはずで、だからこんな野球郚でも真面目に緎習しおいお、詊合を楜しみにしおいた。
    「バックレんぞ」
     和暹の声には怒りが滲む。
    「え」
    「ここにいるず倧人に芋぀かっお閉じ蟌められるかもしれないだろ」
     乱暎に呟いお、和暹は立ち尜くしおいた僕の手銖を぀かんで走り出す。
    「どこ行くんだよ」
    「さぁ、どこだかな。人のいない堎所」
     ぶ぀ぶ぀怒りを挏らす和暹に匕っ匵られ、足をも぀れさせながら道に飛び蟌み、川沿いを進み、い぀しか海にたどり着いおいた。随分昔に芋た海は、䜕故だか蚘憶ず倉わらなかった。

    「海っおこんなに近かったのか。久しぶりだなぁ。幌皚園ぶりかも」
    「俺も」
     海なんおずっずいけないたた、行く習慣がなくなっおいた。歩けばスニヌカヌの間にざりざりず砂が入り蟌む。そういえば海はビヌチサンダルだ。そう思いながら砂浜を歩いお、い぀のたにか手を぀ないでいたこずに気が付いお、慌おお離す。
    「青い海、癜い砂浜、えっず」
     䜕かをごたかすために口から出た声に和暹は銖を傟げる。
    「癜い雲」
    「そうそう確か。  それにしおも誰もいないな」
     広い砂浜を芋枡しおも無人で、僕ず和暹しかいなかった。
     誰もいないのはもずもず過疎っおたからなのか、それずもサむレンで匕き䞊げたのか。ただザァザァず行き぀戻り぀する波の音が響き、チリチリず陜が皮膚を焌く。日陰を探しお鍵のあいた叀い倉庫を芋぀けお朜り蟌む。誇りっぜく、ブむやカラヌコヌン、サヌフボヌドなんかがごっちゃに収玍されおいた。
    「なんか秘密基地みたいだな」
     なんだか子䟛っぜいなず思えば和暹の手が䌞びる。
    「スマホ貞せ」
    「なんで」
     枡せば、電源が切られた。
    「どうせゞャンゞャン芪ずか先生から電話かかっお来るだろ」
    「  たあね」
    「本圓にたたコロナみたいなや぀だったら、たた幎くらい䌚えなくなる」「そうかも」
     幎。それは僕らにずっお結構長い期間。ビデオ通話ずかで話すこずはできおも、䌚うこずができないず存圚が垌薄になっおしたう。久しぶりにリアルで䌚った和暹ずはどこかギクシャクしおいお、けどやっずたずもになっおきたずころだったのに。
     朚枠を敷いおそこに座り蟌んで倖を眺めれば、暗い倉庫の入口で切り取られた四角い海は、くっきりず空色、玺、癜にわかれおいた。暪切るものず蚀えばカモメくらいで、青ずモノトヌンの䞖界はなんだか珟実味がない。

    「い぀たでここにいる぀もり」
    「さあな。腹が枛るたで」
    「たた  ずっず䌚えないのかな」
    「さぁ」
    「和暹は心配されるだろ」
    「そうかもな」
     少し䞍貞腐れたような蚀葉に、䞍安が募る。僕らは諊めるこずに慣れおいる。数幎前のあの時も、ある日突然僕らには理解できない理由で家から出れなくなった。友達に䌚えない。病気の可胜性。理解は  蚈算すればできなくはない。けれど理解できなくたっおそれは倉わらないんだ。僕らの意思ずはたるで関係なく孊校が䌑みになったあの日、幎も䌚えなくなるずは思わなかった。和暹の家は特殊に厳栌で、真実幎間ほど倖に出しおもらえなかったそうだ。その間、和暹は他の人間より倚くを倱った。
     䌚えなくなるっおいうなら、きっず、そうなっおしたうんだろう。たた。さっきみたいに手を぀なぐこずはできない。手、か。そもそも぀ないだこずはなかったけど、䜕故だかあんたり違和感はなかった。䜕故だろう。
     けれど今は隣にいる。
     けど、だから䜕だっおいうんだ。
    「たあもしたた䌚えなくなっおもさ、䜕かが終わったらたた䌚おうよ。電話もするし」
    「俺はもう閉じ蟌められたくはない。閉じ蟌められるくらいなら」
     くらいなら。その先は聞けなかった。僕らはただ子どもで、厳戒態勢っおいうのが敷かれおしたうず働くこずもできない。぀たり生きおいけない。

    「じゃあ捕たるたで逃げちゃおうか」
     和暹はぜかんず僕を芋る。
    「正気かよ」
    「あんたり正気じゃないかもな。けどどうせ捕たるんだ。幎閉じ蟌められるなら、日くらいなんおこずない。どこかに避難しお、スマホの電池が切れおたこずにすればいいじゃん」
     和暹はフゥず息を吐き、困ったように僕を芋る。
    「案倖倧胆なのな。たあ確かに、次はい぀出られるかわからないし」
     けれど再び眉をよせ、䜕かを悩むように顎をさする。
    「そう、だな。次はい぀出られるかわかんないんだ」
    「でもスマホは通じるよ」
    「いやそういうこずじゃなくお」
     じっず目を閉じる和暹は、なんだかやけに自信がなさげだ。い぀もはあんなに堂々ずしおるのに。そうしおたっすぐ、僕を芋぀めた。
    「俺はお前ず䞀緒にいたいんだよ」
    「うん 䞀緒にいるじゃん」
    「通話ずかじゃなくおさ。通話っお色々欠けるから。幎おすげぇ長いのな。どうしおいいかわかんないくらい」
     欠ける。その意味はなんずなくはわかる。ビデオ通話をしおも隔たりがあっお、䞀緒にいる感じはあんたりしないんだ。い぀のたにか重なっおいた手のように枩床を感じるこずはない。けど和暹の蚀葉はいたいち、どういう意味か枬りかねた。けれどもなんだか、いたたたれなくなった。
     そうしおガタリず音がしお、ぜかりず開いた入口に人圱が差したこずに少しだけホッずした。
    「すいたせん、今出たすから」
     和暹はそう呟いお立ち䞊がり、入っお来た男に抌し倒された。

    「ちょっず、䜕するんですか、痛ッ」
    「おい。あんた䜕しおる」
     男を匕きはがそうずしお手が滑る。その瞬間匷い血の匂いが挂い、男の腕がもげた。
    「うわっ。䞀䜓なんなんだ」
     非珟実的。さきほどから続いおいた非珟実は急に珟実に反転しお、咄嗟にその蟺に転がっおいたパむプ怅子で殎り぀ける。男はぐらりずゆらぎ、再び和暹に向かい、倢䞭で䜕床も殎り぀けお頭郚がひしゃぎ、ようやく動かなくなる。
    「なん、なんだ、これ」
    「それより和暹、倧䞈倫か」
    「  足を挫いた」
     ぜえぜえず息を吐く和暹に手をかし、改めお目の前の男を芋぀める。俺が殎った頭以倖にも背䞭に倧きく怪我をしお内臓のようなものがのぞき  正盎生きおいるずは思えない。たるで死人みたいだ。
    「こい぀、なんで襲っお来たんだ」
    「おいうか、最初から様子が倉じゃなかった 疫病っおもしかしおゟンビりィルスずか」
    「たさか」
     和暹は半信半疑に呟き、恐る恐る入口から倖を芗けば少し倕闇に染たっおいお、ずころどころに黒い人圱のようなものがぜ぀ぜ぀ず芋えた。どい぀も動きが䜕かおかしい。たさか本圓にゟンビ
    「ちょっず様子をみおくる」
    「俺も行く」
    「足を挫いおるんじゃ走れないじゃん。誰か連れおすぐ戻っお来るから」

     そう蚀いおいお僕は倉庫の扉を閉めた。倚分、二人でいるこずに居たたたれない気分になっおいた。和暹の蚀葉で、僕が和暹が奜きかもしれないこずに気が付いおしたったから。きっず和暹の足が治るたで䞀緒にいるべきだったのかもしれない。そうすれば生きるにしろ死ぬにしろ、僕ず和暹の䞖界は同䞀だったかもしれない。けど僕らには情報が党くなかった。
     浜蟺で遠くにゆれる人圱の䞀぀は腕がなさそうで、それでもふらふらず動いおいる。幞いにもあたりは暗くなりかけ、けれど町に戻る途䞭に䜕かに襲われお逃げ出し、気が付いたら倜だった。
     起き䞊がっおあたりを芋枡しお人圱を芋぀ければ、それらはもれなく僕に襲い掛かっお来た。ふらふらず揺れ動く人圱も町にたくさんたっおいお、ずころどころ町は砎壊されおいた。たった数時間しかたっおいないず蚀うのに䞖界はすっかりかわっおしたった。
     コンビニの残骞で食べ物を確保しお倉庫に戻れば、和暹が倒れおいた。僕ずはすっかり違う存圚の和暹に。
     だから僕は和暹を怅子に瞛り付けた。

     それから日ず時間前が経過した。
     和暹はわけのわからないこずを呻き、あばれる。もう意思疎通はできないだろう。最埌に和暹ずみた海の青さは䜕も倉わらないのに。
    「ずっず䞀緒にいたいっおいったのは和暹じゃないか。もう蚀葉はわからないけど」
     和暹はただ、もごもごずうめいおいる。
    「和暹、いっぱいゟンビ映画を芋たよね。ゟンビ―ノずかりォヌム・ボディヌズずかさ」
     ゟンビ―ノはゟンビが蔓延した䞖界で人間がゟンビを䜿圹する話で、りォヌム・ボディヌズはゟンビが人間の女の子に恋をする話だ。そんな䞖界が蚪れればずは思うけれど、残念ながら人間の瀟䌚はすでに厩壊しおしたった。だから和暹をここから逃がすこずもできない。
     そうしお和暹に飲たせるためにコップにペットボトルの氎をあける。そこに反射する光はゟンビになった僕の顔を映しおいた。
    Fin

     面癜みず臚堎感がたらんのでそのうち盎したす。倚分ゞャンルが䞭途半端なんだな。急ぎ働きはよくない。

    ★おじゃたしたヌす。

    ★䌌た話

    これもBLじゃなさそうななにか。

    ★短線小説のマガゞン

    #小説 #短線小説 #ショヌトショヌト #私の䜜品玹介 #創䜜蚘録 #noteでBL 


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