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Photo byprometheus1966

黒幕甲子園/毎週ショートショートnote

    てみ


    「もう決勝戦まで来てしまった。いったい黒幕は、誰なんだ」

    キャッチャーの伴宙太ばんちゅうたは焦っていた。甲子園での高校野球が終わるまでに黒幕を見つけなければ、殺される。

    疑わしい人物はだいだい、分かった。まずサインを送る両監督、そして、審判の5人、そして最も怪しいのは、目の前でボールを投げるピッチャーだ。奴も俺の出すサインに首を横に振る時が多い。頷く時が黒幕に送るサインなのかもしれない。
    そうだ、監督からの指示だと言って
    みんなを集合させる羽村も怪しい。俺は、仲間を信じたい。まさか、この仲間の中に黒幕がいるなんて信じたくない。
    ここまでやって来た仲間なんだ、
    俺は猛烈に感動しているんだ。
    伴はタイムをしてマスクを取り涙を拭った。

    「はっ!もしかして!?」

    後方の上、旗が掲げられているポールに目をやった。

    「いた!やっぱりいた!!」

    星飛雄馬のねえちゃんがポールに隠れるように試合を観ていた。

    なんてことだ。ねえちゃんが黒幕なのか、しかし、なぜだ、
    なぜ、ねえちゃんが

    『はっ、巨人の星』が復活するのか。
    俺は、俺は何も知らずに...』

    伴宙太は涙が止まらなくなった。
    その時、

    「キャッチャー交代のお知らせです」

    と館内放送が流れた。

    「この、バカタレ!お前はまーた、黒幕ごっこをしやがって、まったくお前って奴は」

    監督にこっぴどく叱られた伴宙太なのであった。

     
     
     

    てみ

     
     
    書くことが好きです。映画感想文、読書感想文、短歌、小説、体験談、エッセイなど書いています。宮沢賢治、新美南吉の童話好きです。柳田國男の「遠野物語」は大好きです。初noteは、20240222です。

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