
診察室に入ったら、デスノートのエルみたいな先生がいた
診察室に入ったら、デスノートのエルみたいな先生がいた。
初めて見るタイプの医者だった。
体の線が細く、黒髪はやわらかそうだった。
妙に低い椅子に、体育座りをしていた。
良く見ると、その医者はただ椅子の足置き場に足を引っ掛けているだけで、つまり彼は普通に椅子に腰掛けているだけだった。
ただ椅子がすごく低いだけだった。
その先生はずっとおだやかな物腰で、私の話す症状の相談を聞いてくれた。
第一印象に反して、その声音はずっと柔らかかった。
パソコンの横には壁掛けの風景画があった。
それは良く見ると何かのスクリーンで、ときおり絵の中の草木が風に揺られて動いていた。
先生の前にあるパソコンにはリンゴのマークが付いていた。
開業医だ、と思った。