
データセンター需要は止まらない!建設・空調・電線…インフラ関連で狙う「隠れ高配当株」20選
今、市場の視線は「AIの頭脳」から「AIの住処」へ
生成AIの爆発的な普及により、株式市場では半導体関連銘柄が主役の座を占めてきました。NVIDIAをはじめとするGPUメーカーや、その製造装置を手掛ける企業への投資は、第一幕のクライマックスを迎えたと言えるでしょう。しかし、投資家として次に目を向けるべきは、その膨大な演算能力を支えるための「物理的なインフラ」です。すなわち、データセンター(DC)です。
今、日本国内では「データセンター建設ラッシュ」が起きています。政府によるクラウド・ソブリン(経済安全保障の観点から自国でデータを管理する動き)の推進や、大手テック企業(マイクロソフト、オラクル、Amazon AWS等)による数兆円規模の対日投資が相次いで発表されています。これらは単なるニュースではなく、今後数年間にわたり建設、電気設備、空調、電力供給といった関連企業に莫大な受注残をもたらす確定的な未来です。
なぜ、今「インフラ関連」かつ「高配当」なのか。 第一に、データセンターは「電気を食う巨大な熱源」です。高性能なGPUサーバーは凄まじい熱を発するため、従来の空調システムでは対応しきれません。水冷システムや特殊な空調技術を持つ企業には、価格交渉力のある高付加価値な案件が集中します。 第二に、電力供給のボトルネックです。どれだけサーバーがあっても、それを動かす電力を安定供給できなければただの箱です。受変電設備、非常用発電機、そしてそれらを繋ぐ電線・ケーブルの需要は、スーパーサイクル(長期的な需要拡大期)に入っています。
そして第三の理由が「株主還元の強化」です。建設・設備・電線セクターは、長らく「オールドエコノミー」として割安に放置されてきました。しかし、東証のPBR1倍割れ是正要請を受け、多くの企業が配当性向の引き上げや累進配当の導入に踏み切っています。つまり、「AIという最強の成長テーマ」と「高配当・割安是正」という二つのエンジンを積んでいるのが、このセクターなのです。
本記事では、誰もが知る超大型株はあえて避け、実需を直接取り込みながら、配当利回りや株主還元姿勢に優れた「隠れ高配当・好業績銘柄」を20社厳選しました。明日、ポートフォリオに組み込むべき「縁の下の力持ち」たちをご紹介します。
【免責事項】 本記事は情報の提供を目的としており、特定の銘柄への投資を推奨、勧誘するものではありません。掲載されている情報は記事作成時点(2025年12月31日現在)の推測や過去のデータに基づくものであり、将来の成果を保証するものではありません。株価や配当利回りは変動します。上場廃止や合併等の事象が含まれる可能性もゼロではありません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断と責任において行われるようお願いいたします。本記事に基づいて生じた損害等について、執筆者および提供元は一切の責任を負いません。
【空調の絶対王者】高砂熱学工業 (1969)
◎ 事業内容: ビルや工場、病院などの空調設備工事で国内トップシェアを誇る。特に産業空調に強く、半導体工場やデータセンター向けの高度な空調制御技術において圧倒的な信頼を持つ。
・ 会社HP:https://www.tte-net.com/
◎ 注目理由: データセンターの発熱対策は喫緊の課題であり、同社の持つ冷却技術は不可欠。生成AI向けDCでは従来以上の冷却効率が求められ、施工単価の上昇が見込める。受注残高は歴史的高水準で推移しており、業績の先読みがしやすい。株主還元にも積極的で、安定的な配当成長が期待できる「インフラの王道」銘柄。
◎ 企業沿革・最近の動向: 1923年創業の老舗。単なる工事業者から「環境クリエイター」への脱皮を図る。最近では、水素製造装置の開発など脱炭素分野へも注力。海外事業も拡大しており、アジア圏でのデータセンター需要も取り込む構え。
◎ リスク要因:建設業界特有の人手不足による工期遅延や労務費の高騰。資材価格の上昇が利益率を圧迫する可能性。
◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/1969
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/1969.T
【塗装システムと空調の二刀流】大気社 (1979)
◎ 事業内容: 自動車塗装プラントで世界屈指の実績を持つ一方、ビル空調や産業空調も主力。特にクリーンルーム技術に定評があり、精密機器工場やデータセンター向けに強みを発揮。
・ 会社HP:https://www.taikisha.co.jp/
◎ 注目理由: 塗装システムで培った気流制御技術をデータセンター空調に応用。PBR1倍割れ解消に向けた意識が高く、配当利回りが比較的高水準で推移しやすい。保有キャッシュが潤沢で、自社株買いなどの追加還元余地も大きい。シクリカル銘柄と見られがちだが、DC需要が安定収益の下支えとなる。
◎ 企業沿革・最近の動向: グローバル展開が進んでおり、売上の海外比率が高い。自動車メーカーのEV投資サイクルと、データセンター投資サイクルの両輪で受注を積み上げている。環境対応型塗装システムの需要も堅調。
◎ リスク要因:自動車業界の設備投資動向に業績が左右されやすい点。海外工事における為替リスクや地政学リスク。
◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/1979
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/1979.T