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06.砂糖の歴史

    その甘さの裏に ― 砂糖の歴史と、私の選び方

    前回の予告どおり、今日は「砂糖」の話です。料理やお菓子で何気なく使う砂糖ですが、その甘さの裏には、ちょっと“重い”歴史があります。そして最後は、私がふだん使っている砂糖の選び方に着地します。

    砂糖は、かつて「白い金」だった

    いまでこそ安く手に入る砂糖ですが、かつては“白い金”と呼ばれるほどの高級品でした。そして、その甘さへの欲望が、歴史の暗い部分を動かしてしまいます。

    17〜19世紀、ヨーロッパの需要を満たすため、カリブ海やブラジルには広大なサトウキビ農園が作られました。その過酷な労働を担わされたのが——アフリカから連れてこられた、膨大な数の奴隷たちです。大西洋をまたぐ奴隷貿易は、砂糖をはじめとするプランテーションの利益と、分かちがたく結びついていました。私たちの“甘い”文化の足元には、こうした史実があります。

    砂糖産業が、“科学”を動かした話

    もう少し新しい話も。これは、はっきり文書で裏が取れている史実です。

    1960年代、アメリカの砂糖業界の団体(Sugar Research Foundation、いまのSugar Association)が、ハーバード大学の研究者たちに、いまのお金で約5万ドルを支払い、1967年に一本の総説論文を書かせました。その論文は、心臓病の原因として“砂糖”の役割を小さく見せ、かわりに“脂肪”へ矛先を向けるものでした。そして——業界が資金を出していた事実は、当時、公表されませんでした。(この経緯は2016年、UCSFの研究者クリスティン・カーンズらがJAMA Internal Medicineで明らかにしています)

    その後、長いあいだ栄養の議論は「脂肪を減らせ」に傾き、砂糖への注目は遅れた、とも言われます。(※どこまで影響したかについては「言い過ぎだ」とする歴史家の反論もあります。ただ、“業界が資金を出し、その事実が伏せられていた”こと自体は、文書で確認できる史実です)

    ——食を握る者が、語られ方まで動かす。農薬や塩の回と、根っこは同じです。

    で、私たちはどうする?

    こう書くと、「砂糖は悪だ、全部やめろ」と聞こえるかもしれません。でも、そうじゃない。怖がって全部やめることと、知って選ぶことは、まったく別です。

    砂糖は、料理にもお菓子にも欠かせない。だからこそ、“どの砂糖を選ぶか”に、少しだけ目を向けたい。

    だから、私はこう選んでいる

    ここでも効いてくるのが、いつもの「精製」という視点です。

    まっ白な上白糖(白砂糖)は、精製の過程で、もともとサトウキビにあったミネラルがほとんど取り除かれています。いっぽう黒砂糖は、サトウキビの搾り汁を煮詰めただけの、いわば“未精製”の砂糖。カリウム・カルシウム・マグネシウム・鉄といったミネラルが、バランスよく残っています。同じサトウキビから生まれても、“製法”でここまで中身が変わる——塩の話と、まったく同じですね。

    私の使い分けは、こんな感じです。

    • 黒砂糖 … ミネラルが残っていて、そのままかじれば、おやつにもなる。ただ味に強いクセがあるので、料理には向きません。

    • きび砂糖 … クセが少なく使いやすいので、お菓子作りはこれ。

    • てんさい糖やメープルシロップ … これも選択肢ですが、私は原材料が気になるので、ふだんは黒砂糖ときび砂糖を中心にしています。

    ——ただ、正直に一つだけ。黒砂糖だって、砂糖は砂糖です。 ミネラルが残っているとはいえ、「体にいいから、いくらでも」ではありません。選ぶのは“質”であって、“たくさん食べていい理由”ではない。そこだけは、勘違いしないようにしています。

    おわりに ― だから、整える

    砂糖の重い歴史を持ち出したのは、甘いものを罪悪視させたいからではありません。
    「なんとなく白い砂糖」を、「自分で選んだ砂糖」に変える。その小さな一歩に、歴史を知ることがつながればいい。

    裏を返して、選ぶ。甘さは、罪じゃない。

    だから、整える。

    次回は、少し肩の力を抜いて。毎日の“整える”の、ちいさな実践の話を。

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    参考

     
     
    がんばるのを、やめませんか。 暮らしと気持ちを整える=整活。整えば、体はあとからついてくる。 合言葉は「痩せるより、整える。」 小さな習慣をひとつずつ、やさしく届けます。 気軽にフォローしてくれると嬉しいです。

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