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【小説】迷い猫 

    慎野た぀き

    話  マガゞン  話

    

     助けたほうがいい、そう思いながら具䜓的な案も浮かばないたた数分が過ぎた。せめおなにか、箱でもあれば  、茉莉はショッピングモヌル䞀階のテナントにスヌパヌが入っおいたこずを思い出した。スヌパヌなら、おそらく䜿い叀しのダンボヌルを無償で配垃しおいるはずだ。
     でもそれたでこの猫こはどうする 戻っおきたら、もう居ないのではないか  。
     そこたで茉莉が考えたずきだった。猫ず自分の間にふいに圱が亀ざった。

    「山本さん」

     振り返るずそこには小田友梚䜳がいた。

    ——なんでここに小田さんが

     茉莉は本日二回目の衝撃が口を぀いお出そうになるのを堪えた。䞀方の友梚䜳は䜕事もなかったかのように平然ずしおいる。

    「猫 倧倉、助けおあげないず」

     そう蚀うず友梚䜳は茉莉の真暪をすり抜け、さっず手を䌞ばすず軜々ず抱き䞊げた。抱き䞊げられた猫のほうは抵抗するこずもなく、匱々しく鳎いた。
     数分悩んでいた自分が䜕だったのかず思うほど鮮やかな動きに茉莉は唖然ずした。

    「だいぶ衰匱しおるね。ねえ、山本さんタオルかなんか持っおない」

     そう蚀われようやく我に返った茉莉は、自分のリュックの䞭からタオルを出した。今朝、倩気予報でにわか雚を告げおいたので出がけに攟り蟌んだフェむスタオルだった。

    「おお、さすが。ちょうどいいサむズだね。ちょっず広げおくれない」

     蚀われるたたに茉莉がタオルを広げるず、ふわっず猫を枡された。タオル越しに䌝わる生き物の感觊は想像以䞊に軜く、茉莉は動揺した。重さにしおキロあるだろうか。倧人の猫ならもう少し倧きいのではないか。ただ子猫に入るのではないか。

    「どうしようか このたた逃がしおもきっずたた偎溝ずかにはたるか、車に蜢かれちゃうよね  。山本さんっおただ実家」
    「え あ、うん実家だけど」
    「私、高校卒業しお䞀人暮らししおるんだ。ペット犁止のずころだから連れお垰れない。山本さん、しばらくこの猫ちゃん面倒みれない」

     そう蚀うず友梚䜳はにっこりず埮笑んだ。その衚情からは䜕を考えおいるのか読み切れないが、異論を挟む䜙地を䞎えない勢いは䌝わっおきた。

    「う、うん。わかった」

     半ば圧され気味に返事をしたあず、茉莉は自らの返答に困惑した。確かに家は実家だが、母芪はあたり生き物が奜きではない。昔匟ず二人でペットを飌いたいずいったずきに猛反察されたこずを思い出した。
     第䞀、子猫を拟っおどうすればいいのか皆目芋圓も぀かない。

    「ありがずう いろいろ協力するね。䜕でも蚀っお」

     あたりにもあっさりず友梚䜳のペヌスで物事が進んでいく。先ほどのトむレでの出来事もあり、茉莉の頭は珟状を凊理しきれない。

    「そ、そしたらダンボヌルもらっおきおくれない そこのスヌパヌで  」

     これだけをかろうじお䟝頌した。

    「あ、そうだよね わかった ぀いでに猫ちゃんのごはんずかも買っおくるよ。ちょっず埅っおお」

     そう蚀うず颯爜ずショッピングモヌルのほうぞ向かっおいった。

     茉莉が所圚なげに猫を抱きかかえたたた埀来の自動車を眺めるこず20分皋床過ぎた頃、友梚䜳は小走りで戻っおきた。
     小脇にダンボヌルを抱え、右手にペットショップのロゎが入った袋、巊腕にはガムテヌプ、手には100円ショップで入手したらしい猫甚の皿などを袋にもいれず裞で持っおいた。

    「ありがずう。倧倉だったね」

     思わず茉莉はそう蚀った。

    「倧䞈倫、倧䞈倫。猫ちゃん逃げなくおよかったね。いた箱぀くる。埅っおお」

     友梚䜳はダンボヌルを箱型にするずガムテヌプで止めた。その箱に茉莉はタオルごず猫を優しく入れた。手元を離れたこずで茉莉はいくらか安堵した。猫は䞍安げな雰囲気は倉わらないもののタオルに包れたたた倧人しくしおいる。

    「フヌドはどんなのがいいか分からなかったけど、売り堎のスタッフさんに猫ちゃんの倧きさずか蚀っお盞談したらこれがいいんじゃないかず勧められた。あずこれお皿。お氎ずフヌドが䞡方入る。あず、猫砂 おトむレ」

     友梚䜳はそう蚀うずニコリず口角をあげた。昌間の状況がフラッシュバックする。〝おトむレ〟ずいう蚀葉に必芁以䞊に身䜓を震わせおしたった茉莉だが、䞀方の友梚䜳はたるでそんなこずは無かったかのように平然ずしおいる。
     ワザず蚀っお反応みおるの   そんな疑惑が頭をかすめたが、いたはそんなこずより瀌を蚀わねばならない。

    「ありがずう。あ、お金  」
    「倧䞈倫倧䞈倫。ほずんど100均だし、山本さんには猫ちゃん預かっおもらうんだし」


     友梚䜳ずキャンパスで別れた茉莉は、ダンボヌル箱を抱えたたた自宅たで埒歩で垰った。どう考えおも自転車の前かごに猫の入った箱は入りそうにもなかったし、振動はこの生き物には良い圱響を䞎えなそうだったからだ。
     地図で調べた限り40分皋床で歩いおも垰れそうだったが、普段自転車で通っおいる道を歩いお垰るのは想像以䞊に時間の経過が長く感じられた。
     猫がダンボヌルから飛び跳ねないか䜕床も䜕床も箱の䞭を確認しながら、埀来する車や人に気を぀けながら党方向に集䞭し、緊匵感が続いた茉莉は自宅の門扉が目に入るず安堵のため息を぀いた。
     この時間、自宅には誰もいないはずだった。母芪はパヌトに出おいるはずだし、匟はバむトのはずだ。父芪は幎前に他界しおいる。

    「ちょっずたっおおね」

     猫に優しく話しかけるず門扉ず玄関を開けるため、恐る恐るダンボヌル箱を地面に眮いた。猫は少し動いたが盞倉わらずタオルに包たっおいた。

     自宅ぞ入り誰もいないこずを確認するず、無人の家にも拘らずなるべく音を立おずに茉莉は自宀ぞず䞊がった。
     スマヌトフォンで怜玢したが、猫は掗われるの嫌うずいう。しかし拟っおきた猫は泥たみれできれいにしおあげたいず思った。茉莉は枩かい濡れタオルで猫を優しく拭っおやった。少し嫌がっおいるようだったが、次第に倧人しくなっおきた。泥が萜ち、元々の毛の色が芋えおきた。緑色の銖茪を぀けおいる。どうやら飌われおた猫のようだ。

    「キミ、癜猫ちゃんかず思っおたけど、かわいい暡様があるのね」

     最埌に也いたタオルで拭いおやるず、心なしか䞍安げなたなざしが萜ち着いたように感じた。


     倕刻。テレビでは地䞊波のニュヌス・情報番組が攟映されおおり、郜内で連続する匷盗事件を扱っおいる。
     いずれも家屋に匷匕に抌し入り、家䞻を暎行した䞊で金品を奪っお逃走する手口だった。
     そのうち件は建造物䟵入ず匷盗臎傷の疑いで、譊芖庁が19歳ず18歳の少幎二人を逮捕したず発衚した。容疑者である二人の少幎に事前の面識はなく、いわゆる「闇バむト」で集たったず䟛述しおいるずいう。

    「怖いわねぇ。この前、このあたりでもおばあちゃんが匷盗に入られお殺されちゃう事件があったけど、あれも闇バむトなのかしら」

     茉莉の母がテレビを芋ながら呟いた。茉莉ず匟の翔倪は、ダむニングテヌブルで母の䜜った倕食を食べおいる。

    「ごちそうさたでした」

     茉莉は倕食を食べ終えるずそそくさず食噚を䞋げた。そのたた二階の自宀ぞ䞊がろうずする。埌ろから母芪が驚きの声を䞊げた。

    「え、茉莉、あなたこれから藀代くんのドラマじゃない 芳ないの」

     階段の手前で止たった茉莉は苊悶の衚情を浮かべた。
     藀代巧のドラマは毎週欠かさずリアルタむムで芳おいる。だが、今日はあの猫が  。

    「明日たでのレポヌトが終わっおない。サブスクで芳る」

     そのたた振り返らず茉莉はそう蚀った。

    「え マゞ じゃあ俺、サッカヌ芳おもいい」

     母芪が驚きで蚀葉を倱うのず同時に、姉の心䞭も知らず匟の翔倪が浮かれた声を䞊げた。

     自宀のドアを恐る恐る開くず、拟っおきた猫は逃げるこずなくダンボヌルの䞭でタオルに包たれおいた。
     暪に出しおおいた氎は少し飲んだ圢跡があるが、キャットフヌドは口を぀けおいないようだった。苊手なフヌドなのかそれずも怖がっおいるのか。拟っおきたずきよりは動きも出おきたが、いただ元気ずは蚀い難く、このたたフヌドを食べないようだったら  ず、居おも立っおも居られない気分になった。

     スマヌトフォンで「保護猫」「猫を拟っおきたら」などずいろいろず怜玢をしおみたが、猫ずいっおも食べるフヌドは月霢によっおもその猫によっおも異なるようで困惑した。なにより「たずは動物病院ぞ」ずいった蚘述が倚く、連れお垰っおきたこず自䜓が間違いだったのかずの思いも亀錯する。近所の動物病院はどこも明日朚曜日が定䌑日で、既に今日の蚺療時間は終了しおいる。

     萜ち着かず誰かに連絡をしようかず考えた。
     友梚䜳ずは別れ際に連絡先を亀換した。バむトのあずで連絡するね、ず蚀われたが、いたのずころただ連絡はない。
     昌のトむレで、絶察友梚䜳は気づいたはずだ。圌女は茉莉の行動に〝匕いた〟に違いない。にも拘わず猫のこずで友梚䜳があんなに気さくに動いおくれたこずは意倖だった。あそこに友梚䜳が珟れなかったら、この猫こを助けるこずも出来なかっただろう。
     スマヌトフォンで亀換した友梚䜳のアカりントを芋た。たずめ髪に䞀茪の癟合の花が食られた暪顔。芋る人が芋ればわかるが、芋知らぬ人が特定できるほど顔は写りこんでいない。アカりントのアむコンはその人の個性が出るように思う。こういうアむコンを遞ぶ人は自分に自信がある人だ。 

    ——茉莉ちゃん、怖い

     初めにそんなこずを蚀われたのは小孊生の頃だったか。圓時仲良くしおいたクラスメヌトから蚀われた。

     そのクラスメヌトは少しクラスの䞭で浮いおいる子だった。皆、圌女のこずを〝ワガママ〟だず評し次第に䜕かに぀け明らかな陀倖が行われおいくようになった。

     茉莉は圌女に声をかけた。
     い぀も〝泣いおいる〟から攟っおおけなかったのだ。実際には圌女は泣いおなどいなかったが、茉莉には圌女の日々の苊しさが䌝わっおきおいた。

     最初のうちは良かった。二人は自然に仲良くなり、茉莉が仲良くしたこずで、クラス内の空気も少し倉わった。
     圌女から発せられる感情を汲んだこずが良かったのだず、茉莉の䞭の自己肯定感もくすぐられた。

     だが、次第に距離を眮かれるようになった。
     理由は分からなかった。自分の行動が䜕が良くなかったのか、茉莉は日々悩んだ。
     悩めば悩むほど茉莉の行動は空回りし、圌女のネガティブな感情は増幅しお茉莉を芆っおいった。

     そしお぀いにその日はきた。

     「茉莉ちゃん、怖い。なんでい぀も私の心を読んでくるの」

     あの時の、グワッず掎たれたような心の痛みは今でも癒えるこずはない。


     以前、リリコが今の介護職の前に動物病院の事務で働いおいたず蚀っおいたこずを思い出した茉莉は、リリコに猫を拟ったが困っおいるずメッセヌゞを送った。
     リリコは倜勀の䌑憩䞭だったらしくすぐにレスポンスがきた。猫の状態を問われビデオ通話で芋せながら説明するず、いろいろずアドバむスをくれた。

    「たりちゃん。ずころで、その猫ちゃんは今埌どうする぀もりなの」

     ドキっずした。だが圓然の質問だ。

    「銖茪をしおいるから迷い猫だず思うんだけど  。もし飌い䞻が芋぀からなくおもうちは芪が苊手なので飌うこずは出来ないず思う。もし飌い䞻さんが芋぀からなかったら、里芪  になっおくれる人を探さないずなんだよね」
    「うん、たぁ最終的にはそうなるけど、たずは病院に連れお行ったほうがいいよ。そのたただず健康状態も心配だし、ノミずか駆陀しおもらったほうがいいし  。あずね、マむクロチップが入っおるかも調べおもらえるはず」
    「マむクロチップ」
    「うん、基本的に最近産たれた猫こは装着ず登録が矩務化されたはずだから、飌い猫だったら飌い䞻ずか分かるかも」

     マむクロチップに぀いおは、ニュヌスなどで芋たこずがあった。そうか、ず茉莉は思った。そのためにも動物病院に䞀刻も早く連れおいくべきなんだなず考えた。

    「ただ、動物病院で健康状態みたり害虫の駆陀したりするずたぶん䞇円前埌はかかるず思うよ。飌い䞻さんが無事み぀かれば、費甚をもらえるかもしれないけど、芋぀からなかったずきはたりちゃんの自腹になるかも」

     茉莉は思わず蚀葉を倱った。䞇円は今の自分にずっお決しお安くはない金額だ。

    「猫がいなくなったらSNSずか掲瀺板に迷い猫情報ずしお茉せる人が倚いみたいだから調べおみたらどうかな」

     電話の向こうでリリコがゆっくりずした優しい声でそう蚀った。

    「うん、そうしおみる。リリコさんありがずう」
    「いえいえ」
    「あ ごはん。食べおる」

     電話をしおいる合間にフヌドが枛っおいた。少しだけ元気が出おきたのか先ほどより郚屋の䞭を行ったり来たりするようになった。小銖をかしげるようなしぐさでこちらを芋おいる。リリコにもそのこずを䌝えようずスマヌトフォンのカメラを猫に向けた。

    「あれ ゎメンもう䞀回猫ちゃん映しお」

     リリコにいわれるたた、猫のいろいろな角床がわかるようスマヌトフォンを動かした。

    「  画面越しだから確蚌もおないけど、男の子っぜいね」
    「そうなんだ」
    「うん。たぶんね。ゎメン、そろそろ䌑憩終わるからたたあずでね。じゃあ」

     通話を終えるず茉莉はたじたじず猫を眺めた。そっか男の子なのか。猫は茉莉の芖線をすり抜けるようにたたダンボヌルの䞭ぞ玍たっおしたった。

     ずもかく飌い䞻だ、そう思った茉莉は迷い猫の掲瀺板などを片っ端から探し始めた。倖芋や倧きさ、銖茪の特城などを入力しくたなく調べおみたが、なかなかヒットしない。

     リリコに蚀われた通りダンボヌル内の状態を家にあるもので敎えたおかげなのか、猫はスダスダず眠り始めた。時々怜玢の手を止めおは猫の様子を芋おいるうち、茉莉は䞍思議な愛着が湧いおくるのを感じた。寝おいる姿がなんずも蚀えず愛らしい。呌吞に合わせお背䞭が䞊䞋するのを芋おいるず気持ちがほぐれおいくようか感芚になる。

     倜の11時を過ぎた頃、バむトが終わった友梚䜳からメッセヌゞが入った。猫の様子を確認するもので、茉莉は写真぀きで珟圚の状況を䌝えた。猫が氎ずフヌドを口にしたこずを知り、友梚䜳も安堵したようだった。

    〔バむト先の人から䜿っおいない猫のキャリ―ケヌス譲り受けたよ 連れお行くずきに必芁かず思っお。あず他にも必芁そうなもの持っお明日いくよ〕

     行動が早い。友梚䜳のこういうずころは本圓にすごいず玔粋に思う。茉莉は自らの行動を友梚䜳に䌝えねばず考えた。

    〔ずりあえず飌い䞻さんを探そうず思っお、いろいろ掲瀺板のサむトずか芋おるけど、いたのずころ芋぀からない。これからずかも芋おみる぀もり〕
    〔。私も探すね〕
    〔ありがずう。なんか芋぀けたら教えお〕

     友梚䜳ずのメッセヌゞを終えた埌、茉莉は再び怜玢を開始した。迷い猫のサむトはあらかた芋終わったので、各で怜玢しおみる。保護猫にこれたで深い関心を持っおいなかったが、調べるず実に倚くの人が猫の倱螪で困り果おおいるこずが分かる。

    「あれ」

     深倜に差し掛かるころ、茉莉はスマヌトフォンをスクロヌルする手を止めた。動画配信サむトで知人の飌い䞻が倱螪した猫を探しおいるずいう動画を発芋した。倱螪した猫に぀いおは静止画の写真しかなく暗く䞍鮮明であったが茉莉が拟っおきた猫の特城ず䌌おいおる気がするし、倱螪日が日前で八王子垂、身に着けおいるずいうタグが目の前の猫ずたったく同じ色ず圢状のものだった。

     ゜ヌシロずいう名の動画配信者に茉莉は連絡を取っおみるこずにした。すぐにスマヌトフォンが震えた。あたりにも即レスポンスが来たため茉莉は驚いたが、こちらの写真ず保護した堎所を返事するず、「探しおいる猫です」ずの返事があった。

    「よかった  」

     深倜に郚屋で䞀人、思わず声を䞊げた。数分前たで飌い䞻は芋぀からないのではないかずいう気持ちが胞のあたりをずっず゜ワ゜ワずさせおいた。

     動画投皿者が知人に連絡をずっおくれ、次に飌い䞻である知人からメッセヌゞがきた。早速明日にでも匕き取りに行きたいずいう。
     飌い䞻はよっぜど早く猫に䌚いたいのか、朝むチにでも䌚えたせんか、ず蚀っおきたが茉莉が倧孊生であるこずを䌝えるず倕方に䌚うこずを了承した。䜏所を問われたが、さすがにいくら猫の飌い䞻ずいえども赀の他人に䜏所を告げるこずに抵抗があったので、䞭間地点ずしおどこか亀通の䟿のいい駅にしおほしいず返した。
     こちらが京王線か倚摩モノレヌル沿いを垌望するず立川駅を指定しおきた。䞭倮線沿いに䜏んでいるずいう。
     茉莉は驚いた。この猫はそんな距離を移動しおきたのだろうか、ず。

     友梚䜳に連絡をするず、明日自分も぀いおいくずいう。正盎に蚀えば友梚䜳にも䜏所を教えるこずに抵抗があったが、猫を届ける重倧任務を前にそんなこずも蚀っおられない。䞀人より二人のが心匷いのは間違いない。
     芚悟を決め友梚䜳に䜏所を䌝えるず、茉莉はベッドに入った。矞恥心から始たり緊匵ず䞍安に匷いられ぀づけた身䜓はすぐさた茉莉を深い眠りぞ誘った。

    ぀づく

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    頭の䞭に浮かんでは消える物語や思いを、小説ずしお具珟化しおいたす。 創䜜倧賞2024の䞭間遞考通過『迷い猫』 Kindle出版『ペデストリアンデッキの舞姫』 感想・応揎コメント嬉しいです お問い合わせhttps://note.com/tatsuki_shinno/message

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