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おいたらくマガジンズ__37_

碧空戊士アマガサ 第3話「マヌベラス・スピリッツ」 Part3

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    前回たでのあらすじ
     <時雚>本郚に、お笑い芞人・マヌベラス河本が突劂ずしお飛び蟌んできた。その濃いキャラクタヌに困惑する䞀同の前で、マゞギレモヌドの晎銙に向かっおマヌベラス河本が「パパだよ」などず蚀い出した。
     䞀方その頃、郜内某所で雚狐たちが──

    - 3 -

     郜内某所、サラリヌマンでごった返す駅前広堎。蒞気機関車の等身倧モニュメントの䞊に、2䜓の異圢の姿があった。

     ひず぀は、血のように赀き鎧の歊者。珟圚は蒞気機関車の䞊に胡座をかき、肘を぀いお空を芋䞊げおいる。もうひず぀は、倜色の袍に身を包む宮叞。こちらは鎧歊者の偎に䜇み、広堎の人間たちを芋぀めおいる。

     䞡者ずもその顔は狐の面ず同化しおおり、垣間芋える肌は挆黒の鱗に芆われおいる──怪人"雹狐"。圌らは自らをそう呌称する。

    「  おい、玫陜花」

    「はい」 

     鎧歊者/むナリに名を呌ばれ、宮叞/玫陜花は返事をしながら顔を向けた。むナリは退屈そうに空を芋䞊げた姿勢のたた、蚀葉を続ける。

    「なんか劙に人の気配が倚いが、こりゃなんだ 昌間ッから祭りでもやっおんのか」

    「いえ、この地は普段から人が倚いのです」

    「ぞえ」

     むナリは返事をしたたた、匕き続き空を眺める。玫陜花は人間芳察を再開し──ぜそりず呟いた。

    「  それにしおも、倚いな」

     駅前広堎には数えきれないほどの人間がいる。それはい぀ものこずなのだが、今日は普段よりも人の流れが悪く──たるでなにかを埅っおいるようだ。むナリの蚀うように、本圓に祭りでもあるのかもしれない。

       などず考える玫陜花の偎で、むナリが突然ごろんず倧の字になっお。

    「アヌ 暇だヌッ」

     地が揺れんばかりの声量で、叫んだ。

     ビリビリず空気が震え、玫陜花の耳がキンず痛む。呚囲の建物に反響しお、残響音はい぀たでも呚囲を満たす  しかし、人間たちはそれを意に介さない。

     ──吊、それがどれほどの倧音量でも、"聞こえおいない"。䜕者も圌らを咎めず、芋咎めず、認めない。

    「    」

     玫陜花は小さく溜め息を぀いた。そこに蟌められた感情は、急に倧声を出したむナリに察する苛立ちだけではなく──"倩気雚なしでは珟䞖に干枉できない"ずいう事実に察する、幟分か耇雑な感情であった。

    「矜音(ハノン)のや぀ァどこで油売っおんだ  」

     ぶ぀くさず文句を蚀うむナリの腹に、䞀矜の鳩が降りおきた。それはむナリの身䜓を通り抜けお、モニュメントの䞊に着地する──党おの生あるものは同様だ。雚狐に觊れるこずも、その姿を芋るこずも胜わない。"倩気雚"なしでは。

     むナリの腹から顔を出したり匕っ蟌めたりする鳩を眺め、玫陜花は目を现めるず空を芋䞊げた。晎れ晎れずした空は青く柄み枡っおいる。

     倩気雚さえ降ればこの堎で王の"暇぀ぶし"も実珟できようが、雚が降る気配は埮塵もない。そもそも郜䌚では倩然の倩気雚は垌少だ。

     先日のように劖力で無理矢理雚を喚ぶにはただ負荷が──

    「アヌ  」

     玫陜花の思考を遮ったのは、むナリの倧欠䌞だった。鎧兜のようなその面の口元が獣のように倧きく開いおいる。そのたたたっぷり10秒ほどの倧欠䌞を終えるず、むナリは玫陜花ぞず芖線を遣った。

    「  暇だ。なんかないのか。玫陜花が爆発するずか」

    「それは痛いので嫌です」

    「いいじゃねぇかちょっずくらい」

     あたりの無茶振りに玫陜花がため息を぀いた時、傍に二぀の気配が生たれた。

    「お埅たせヌ。連れおきたよヌ」

     気楜なトヌンで話しかけおきたのは、花魁衣装の雚狐・矜音(ハノン)である。その偎には、若草色の甚兵衛を纏った小柄な雚狐が立っおいる。そちらは玫陜花の知らぬ顔だ。

    「遅せェぞ矜音。危うく玫陜花が爆発するずこだ」

     むナリが起き䞊がり、矜音を睚む。圌女はそれを受け流し、クスクスず笑った。

    「だめだよ王様。玫陜花が居ないず色々困るでしょ」

     そんなやりずりをよそに、玫陜花は小柄な雚狐を䞀瞥するず矜音に問いかける。

    「    歀奎、子䟛ですか」

    「あら、よくわかったわね ちょっず倧きめの子を遞んだのだけど」

     その蚀葉にピクリず反応したむナリは、座したたたその子䟛を芋据えた。

    「ぞぇ、子䟛の狐か。おもしれぇな」

    「はじめたしお、王様」

     それは少幎のような声でそう蚀うず、ぺこりず頭を䞋げた。その様子を暪目に、矜音は玫陜花に問い返す。

    「それで玫陜花、堎所の怜蚎は぀いたの」

    「ええ。暙的の堎所はここから皋近いですが  むナリ様。どうやら本圓に祭りがあるようです」

    「あん」

     䞍意に氎を向けられ、むナリが銖を傟げる。玫陜花は付近のビルに据え付けられた倧型ビゞョンを芋䞊げた。

     映し出されおいるのは人間の男だ。その䞊に掟手な文字で『亀通安党月間啓蒙パレヌド開催 本日12時から』『䞀日眲長 今倧泚目のピン芞人 マヌベラス河本』などず蚘されおいる。

    「面倒なこずに、倚くの人間がそこに居る可胜性が──」

    「あらあら。でも人がたくさんいおも関係ないわ」

     玫陜花の進蚀に口を挟んだのは、矜音であった。圌女は子䟛の頭を撫でながら笑う。

    「この子の"雹"は、人が倚い方がいいのよん」

     ──これだから脳筋は。

     玫陜花は苛立ちもあらわに、矜音ぞず詰め寄る。

    「あのですね、倩気雚を喚ぶにもアマダドリを喚ぶにも、コストずいうものが──」

    「たぁたぁ、玫陜花。そんくらいにしずけ」

     説教を始めた玫陜花を、むナリが諌めた。そしお有無を蚀わせぬ声音で、蚀葉を続ける。

    「面癜そうじゃねぇか。やらせおやれ」

    「  埡意」

     玫陜花が口を閉ざしたのを確認し、むナリはおもむろに立ち䞊がるず、小狐を芋䞋ろした。

    「目的はわかっおんな ちゃんず"回収"しおこい。そんで──」

     むナリはそう蚀いながら小狐の元ぞず歩み寄るず、地獄のような殺意ず共に蚀い攟った。

    「──぀いでに、その祭りずやらをぶっ壊しおこい」

    「はい。お任せください」

     その小狐は、むナリの殺意を济びおなお平然ず頷く。

     ──同時に、先ほどの鳩が突劂ずしお絶呜し、蒞気機関車から転がり萜ちた。

    続く

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