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【遊べる解説13】あの「サルの鳴き声」の正体は?不思議な楽器「クイーカ」のディープな世界

    サンバやブラジル音楽を聴いていると、必ずと言っていいほど耳に飛び込んでくる「ウッ・ウッ・ウッ」「キュッ・キュッ」という、まるでサルが笑っているような、あるいは人が鼻歌を歌っているようなコミカルな音。

    あの不思議な音の正体をご存知ですか?

    あれは「クイーカ(Cuíca)」というブラジルの打楽器が奏でる音なんです。
    今回は、リオのカーニバルを語る上で絶対に欠かせない、この最高にグルーヴィーで不思議な楽器の魅力と、驚きの発音のカラクリについてディープに解説します!

    最後に「ブラウザでそのまま遊べる自作の電子クイーカ」も公開しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。

    クイーカってどんな楽器?

    クイーカは、金属や木でできた筒の片面にだけ動物の皮(ヤギや牛など)が張られている、一見すると小さな片面太鼓のようなルックスをしています。

    しかし、普通の太鼓と決定的に違うのは「叩いて音を出す楽器ではない」ということ。
    クイーカは「摩擦鼓(まさつこ)」と呼ばれる分類の楽器で、文字通り
    「擦って」音を出します。

    リオのカーニバルのパレード(サンバ・エンヘード)では、200〜300人規模の打楽器隊「バテリア(Bateria)」の中に、「アラ・ダス・クイーカス(Ala das Cuícas)」と呼ばれるクイーカ専門の部隊が編成されます。何十本ものクイーカが一斉にうねるようなリズムとメロディを奏でる様は、まさにサンバの心臓の鼓動。クイーカがないサンバは、スパイスの入っていないカレーのようなものです。

    どうやってサルの声を出すの?(驚きの発音の仕組み)

    「じゃあ、どこをどう擦ればあんな声みたいな音が出るの?」と思いますよね。
    実は、クイーカの構造はとてもユニークです。

    皮の「裏側(筒の内側)」の中心には、カンビート(Cambito)と呼ばれる細い竹の棒がしっかりと結び付けられています。演奏者(クイケイロ)は、両手を使って全く別の動きを同時に行います。

    ① 右手:棒を濡れ布で「擦る」

    筒の中に右手を突っ込み、濡らした布(またはスポンジ)で、中心の竹の棒を上下に「ギュッ、ギュッ」と擦ります。この摩擦による振動が皮に伝わり、「ウー」という基本の音が出ます。

    ② 左手:表面の皮を指で「押す」

    同時に、左手の指(親指や人差し指)で、表面の皮の結び目付近を押さえます。皮を強く押し込むと張力(テンション)が高まり「高音」に。指の力を抜くと「低音」になります。

    つまり、右手で音を出しながら、左手で皮の張りを変えて「ドレミ」のような音階(メロディ)を作っているのです!
    文字で書くと簡単そうですが、リズムに合わせて上下の摩擦と押し込みの強弱をコントロールするのは、まさに職人技です。

    伝説のクイケイロ(クイーカ奏者)たち

    クイーカを演奏する職人のことを「クイケイロ(Cuíqueiro)」と呼びます。
    単にリズムをキープするだけでなく、メロディを歌うように奏でる彼らは、バテリアの中でも花形の存在です。

    オズヴァルジーニョ・ダ・クイーカ (Osvaldinho da Cuíca)

    「クイーカといえばこの人」と言われるブラジル音楽界の生ける伝説。
    サンパウロの名門エスコーラ「ヴァイ・ヴァイ」などで活躍し、クイーカという楽器の可能性を極限まで引き出し、ソロ楽器としての地位を確立した第一人者です。

    メストリ・マルサウ (Mestre Marçal)

    リオの名門「ポルテーラ」の伝説的ディレクター(指揮者)。
    偉大な指導者になる前は類まれなるクイケイロとして鳴らし、彼の奏でる正確無比でスウィング感溢れる音色は、後進に多大な影響を与えました。

    名門エスコーラ(マンゲイラ、ポルテーラ、サウゲイロなど)のクイーカ隊には、それぞれ代々受け継がれる伝統のフレーズや弾き方があり、その「ノリの違い」を聴き分けるのもツウな楽しみ方です。

    【体験】「世界初(自称)電子クイーカ」を作ってみた!

    ここまで発音の仕組みを解説してきましたが……
    正直なところ、「筒の中の棒を濡れた布でこする」「皮を指で押す」なんて文字で説明されても、実際にどうやって演奏しているのか全くイメージできない!
    と思われた方が大半ではないでしょうか?

    無理もありません。
    見慣れない楽器の独特すぎる操作感は、言葉や写真だけではどうしても伝わりきらないものです。

    そこで!
    「文字で伝わらないなら、実際に自分の手で触って体感してもらおう」と思い立ち、スマホやPCのブラウザでそのまま遊べる「世界初(自称)電子クイーカ・シミュレータ」を作ってしまいました!

    スマホの画面をクイーカ本体に見立てて、左手で皮を押し込み(音程を変える)、右手で上下にスワイプして棒を擦る(音を出す)ことで、誰でも本物のクイケイロの両手の動きをリアルに疑似体験できます。
    スルド(大太鼓)のメトロノーム機能もついているので、ぜひサンバのリズムに合わせてセッションしてみてください!

    さっそく鳴らしてみる!(タップで遊べます)

    上手く鳴らすコツ(スマホ推奨)

    1. 左手の親指で「1」のエリアを押し込みながら……

    2. 右手の親指で「2」のエリアを上下に細かくシャカシャカ擦る!

    3. 音程を変えたい時だけ左手を上下に動かすと、あの「ウッ・ウッ」という音が出ます。

    まとめ

    リオのカーニバルの熱狂を底支えする、少しユーモラスで哀愁漂うクイーカの音色。

    次にサンバやボサノヴァを聴く時は、その後ろで「ウッ・ウッ」と歌っているサル……もとい、クイケイロの華麗な両手の動きをぜひ想像してみてくださいね!

    【本記事の構成について】
    本ノートは、執筆者自身の長年の鑑賞経験と現地での実体験をベースに、専用のAI(人工知能)を用いた多層的な構造解析を組み合わせて作成しています。可能な限り事実関係の検証(ファクトチェック)を行っておりますが、速報性や解析のプロセス上、一部に不正確な情報や解釈が含まれる可能性があります。あらかじめ、新しい芸術の楽しみ方、あるいは一解釈としてお楽しみいただければ幸いです。

     
     
    リオのカーニバルは「世界最大の動くオペラ」。 その熱狂の裏側にある緻密な計算と狂気を解き明かす専門メディアです。伝説のパレードの構造解剖や、カーニバルの裏側を体感できる「遊べるミニアプリ」など、単なるお祭り騒ぎではない「知的なサンバの沼」へようこそ。

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