ドイツ🇩🇪にて「多文化の中で起こる珍事件に巻き込まれる日本人」
調べてみたところ、ドイツでの外国籍者の割合は約15%で、本人または両親が外国生まれなど、を含めると全体の約30%に達し、国民の約3人に1人が何らかの形で移民のルーツを持っているらしい。
僕がドイツで最初に住んだ街は、アラブ系の人々が多く住むエリアだった。レストランや床屋、絨毯のお店だったり、アラブの人々の為のお店が立ち並ぶエリアで、唯一1軒だけ、様々な種類の魚介類を扱う魚屋があった。
ドイツの鮮魚コーナーに並ぶ魚といえば、サーモンが1番に思いつくドイツ在住者は多いと思う。
そのせいか、この魚屋はこの地域に住む日本人にとても重宝されていた。
僕もその1人で、どうしても魚を欲している時はよくこのお店に駆け込んだ。
お店の店員さんは3人のアラブの人で、その頃の僕のドイツ語より、更にカタコトのドイツ語を話す3人だった。
その日、僕はエビを頼んだのを覚えている。
氷が敷かれた上にエビやタコやタイ、サバみたいな海鮮が並んでいて、何グラム欲しいかを伝え、店員さんが計りを使い
希望した量を渡してくれる仕組みだ。
僕はその日500gのエビを注文した。
店員さんは慣れた手付きでエビを掬い、計りに置く。
毎回だが、ピッタリの重さにはなかなかならない。
少し多いか、少し足りないか、毎回そんな感じだ。
僕は少し多いエビに納得し、お金を払う用意をした。
しかしだ、レジを担当していた人はまだ新人なのか?レジの使い方がわからない様子だった。
隣に居たもう1人の店員に質問をして、その後2人は、あーだこーだ言いながら、操作方法を試行錯誤している様子を僕はボーっとしながら見ていた。
この話のポイントは、出身はわからないが、3人はアラブ系の人々だということだ。
2人が揉めている、その時だ
なんと、、、。
絨毯を片手に抱えた、3人目の店員が登場する。
3人目の男は何も迷うことなく、3畳、4畳、ほどのレジのあるすぐ近くに絨毯を敷き始めた。
まさかの礼拝の時間だ、、、。
レジ係2人の距離と、礼拝準備中の人の距離は数十センチ。
この時点で、笑いを堪えるのが大変だった。
レジでパニックになってる2人。
隣で平然と絨毯を敷く男。
エビを早く食べたい日本人。
この状況すごいな、、と余計な事を考えてる間、絨毯の男は、おそらく母国語であろう言葉でレジにいる2人に向かって強い口調で何かを言っている。
推測だが、「おい!早くしろ!礼拝の時間だぞ!」みたいなことかな?と僕は思った。
僕にとって馴染みのない礼拝がどのような意味を持ち、どれほど大切なのかはわからない。
しかしレジ係の2人は早送りのごとく、高速で手を動かしている。
そして、無理と悟ったのか?礼拝の重圧に負けたのか?
1人がレジから脱退し、2人の礼拝がスタートする。
なんだこの空間は?
皆んなそれぞれの「大切」がぶつかり合っている。
神に祈りを捧げる2人の男たち。2人にとっては何ごとにも変えがたい大切な儀式だ。
レジ係は、早くお店のためにお金を貰い、俺も礼拝しなければ!といった、店員とアラブ人の中間で、もがきつつも業務を真っ当している。
僕はといえば、北陸出身なこともあり、海鮮には目がなく、その時の僕にとってはエビこそが最重要事項だった。
また礼拝しながら1人の男は大声で何か言っている。
レジ係は既にキャパオーバーだ。
しかしようやく理解したみたいで、パニックになりながら
僕に伝えてきた値段…
思いっきりアラブ語
「わかるか‼︎‼?︎」
しかし「お前もわかれ!」くらいの勢いで何回も伝えてくる。
「わかるかよ!?焦り過ぎやろ。」
多文化に住むとはこーゆうことよね。