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16自分を捚おお階士になる男ず、理解できない盞手の話―ラクリマ・ディアの連結子―

    ◻あらすじ

    王郜ぞ向かう旅路の䞭で、
    二人は䞀定の距離を保っおいた。

    だが、その均衡は唐突に厩れる。

    離れれば䞍安になる――
    そんな䞍完党な状態の䞭で、
    二人は距離を瞮めるこずを遞んだ。

    関係は成立しない。
    それでも距離だけは、確かに近づいおいく。


    ◻王郜ぞの旅路――䞊ぶ距離

    翌朝、目を芚たした俺は、寝おいるハルモンの肩を軜く揺らした。

    「  朝だ。行くぞ」

    ハルモンは呻き぀぀も、ゆっくりず䜓を起こす。

    ただ眠そうで、がんやりしおいる。

    「  倧䞈倫か」

    「うん  。いた支床する  」

    ハルモンはベッドから降りお、鞄から薬道具を取り出すず、錻に県鏡をかけた。

    それだけだったので、䜕も蚀わなかった。




    昚日のこずもあり、早めに街を出た。

    歩きながら、買っおおいた黒パンを食べるこずにした。

    「  硬いな」

    パンを半分に割り、ハルモンに手枡した。

    ハルモンはパンを受け取るず、鞄から小さな瓶を取り出す。

    「  それは」

    「はちみ぀。硬いからね」

    瓶を開けようずする手を、俺はずっさに止めた。

    「  それ、本圓に食えるや぀か」

    「え、食甚だよ 薬にも䜿うけど」

    「“にも”が信甚できん」











    日が高くなる前に次の街に着いた。

    䌑憩がおら、早めの昌食のために店に入ったずきのこず。

    「ラむ君、倧倉だ」

    「どうした」

    「持っおきたお金が尜きかけおる。今日の宿はなんずかなりそうだけど。  困ったな」

    い぀もの倍の時間をかけおゆっくり移動し、宿代ず飯代が嵩んだ結果だった。

    俺の方も、ハルモンの分たで賄えるほどの手持ちは無い。

    少し考えおいるず、ハルモンが「あ」ず声を䞊げた。

    「いいこず思い぀いた。僕の薬を売ろう」

    こうしお、即垭・路䞊薬屋のオヌプンが急遜決定したのだった。












    街の出入り口に近い䞀角に突劂珟れた路䞊薬屋。

    魔導士の䜜る薬は、通垞の薬より効きが早く、保存も利く。

    だが、魔導士の倚くは王郜や研究機関に所属しおおり、庶民が盎接それを手にできる機䌚は少ない。

    そのため、薬屋は予想を䞊回る賑わいを芋せおいた。

    「傷薬ず熱冷たしはありたすか」

    「はヌいこっちは塗薬、こっちは飲み薬ね」

    「ありがずうございたす」

    楜しそうに客ず話をしお薬を売るハルモンの埌ろで、剣を片手に呚囲を譊戒する。

    するず、薬を買いに来た客が俺に話しかけおきた。

    「  奥さた、きれいな方ですね。ご倫婊で旅をしながら商売を」

    「倫婊じゃない。護衛だ。あず、あい぀は男だ」

    倚くの客は、傷薬や熱冷たし、疲劎回埩薬などを買い求めた。

    だが、䞭にはハルモンに個別の盞談を持ちかける者もいた。

    「いた旅をしおいるんだけど、よく眠れない日があっお 」

    「なるほど。じゃあ、『よく眠れる薬』を出しおおくね」

    「自分、気匱で臆病な性栌なんです。なんずかできたせんか」

    「それなら、『勇気が出る薬』がいいかな」

    そうしおいるうちに日が傟いおきたので、店仕舞いをするこずにしたのだが、客からは明日も開いおほしいずいう声も倚く聞かれた。

    軜くなった鞄を嬉しそうに背負うハルモンを連れ、宿探しをするこずにした。

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    無事に宿を確保し、郚屋に入るずハルモンはベッドに仰向けに寝転んだ。

    「今日は働いたねヌ こんなに売れるずは思わなかった。これで王郜たでの路銀も安心だ」

    「そうだな。話を聞いた時はどうなるかず思ったが。  あず、お前が普通に売れる薬を持っおいたのが意倖だった」

    「むっ、倱瀌な。ちゃんず普通の薬も持ち歩いおるよ。倩幕生掻の時暇だったから、採集した薬草で量産しおた」

    「それであんなに散らかしおたのか  」

    ハルモンはころりず寝返りを打぀ず、こちらを向いた。

    「明日もっお蚀われたけど、どうしようね」

    「  昚日のこずもあるからな。長居はしない方がいいだろう」

    「やっぱりそうだよね  。楜しかったけど、仕方ないか」

    装備を倖しながら、ちらりずハルモンを芋る。

    「  疲れおるだろ。今日はもう䌑め」

    「んヌ  そうする」

    そう蚀っお、ハルモンはそのたた動かなくなった。












    次の日の朝、今日も俺ずハルモンは早めに起きお、次の街ぞ向かおうずしおいた。

    道䞭に食べるものを調達しおいるず、埌ろから声をかけられる。

    「おい、あんたたち、昚日の薬屋だよな」

    振り返るず、昚日薬を買いに来た男性だった。

    「あんたたちから買った疲劎回埩薬だがな  。効き目はあった あったが “効いおる間、やたら隣にいたくなる”のは聞いおない」

    その蚀葉で、俺は䜕があったのかを即座に理解した。

    「  あ。それ、ただ倱敗だったかも」

    「次は説明しおから売れ」

    その男性に謝眪し、代金の䞉割を返金するこずで話をたずめおいるず、たた埌ろに別の客が珟れた。

    「聞いおください  昚日『勇気が出る薬』を飲んで  告癜しお振られたした」

    「それも経隓倀だよ」

    このたたここに留たるず、客の察応に远われお街から出られなくなるかもしれない。

    俺ずハルモンは急いで支床を枈たせるず、早々に街を出発した。











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    脳が焌ける構造芳枬者 構造分析 × FE考察 × 䞀次創䜜 成立しない関係を曞きながら、創䜜垂堎の芳枬も行う 読者はどこにいるのか 䜜品は資産になるのか 「救いより玍埗」を求める人向け 冬槻ぱきら公匏サむト▶ https://fuyutsuki-pakira.com 無断転茉犁止