メインコンテンツへスキップ
見出し画像

【創作】告りびと #毎週ショートショートnote


    「お母さんが化石好きになるきっかけの『化石は命の結晶の話』、もしかしたらお父さんがしたの」
     とお母さんに聞いた時、意味深な笑顔で
    「そういう話は全部話したら味気ないでしょう。だから内緒。お父さんにも聞いちゃ駄目よ」
     とはぐらかされたことを思い出した。

     目の前には怒った顔の美幸がいる。
    「賢治君は私のことどう思ってるの、ただの幼馴染なの」
     怒ってはいるけれど可愛いと思ってしまうのは惚れた弱味かな。告白はして無いけど、幼馴染で、家族みたいに一緒にいるのが当たり前で、大好きな女の子だ。小学5年生の時に「命」に向き合った時からずっと大好きだ。けど口にしたら味気ないというか、伝える言葉が見つけられないまま高校生になった。
    「高橋先輩と付き合ってもいいの?」
    「駄目それは絶対に駄目」
    「どうして」

     カイギュウさん、僕に勇気を!
     一陣の風が吹いた。
     僕は告りびとになり美幸を抱きしめた。
     海の香りがした。

     告白の言葉は、書いたら味気ないから内緒さ。

    (おしまい)
    #毎週ショートショートnote
    #何を書いても最後は宣伝
     拙作「化石のキセキ」のスピンオフです。本編はこちらです。





     
     
     
    noteは日常中心、TALESは創作小説を投稿していています。 創作大賞2025「黒田製作所物語」中間選考通過。第29回自費出版文化賞 小説部門「スプラウト」入選。 人間讃歌の物語に挑戦しています。

    あなたへのおすすめ