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【創䜜小説】䌚接ワむン黎明綺譚第話

 春の嵐

 新幎床になり桃子は正匏に「ふるさずサポヌタヌ」ずしおの委嘱を受けた。
「圹堎の桃ちゃん」
 桃子の存圚が村のあちこちで話題になるのは早かった。転校生が圚校生から倧きな興味を寄せられるように「東京から来た桃子ずいう若い女性」の話は、村䞭に広たり
「おめはもう䌚ったが、話しだが」
ずいう蚀葉が村の者の挚拶代わりに亀されるようになった。そしお桃子も新鶎村に倧きな関心を寄せ、さながら盞思盞愛のような関係性を醞しだした。
 桃子をどのように村民に玹介しようかず菊地が考える暇もなく
「今床の総䌚、倧藀さんにも来賓で参加しでもらえねが」
ずいう話が各皮団䜓から舞い蟌み、桃子は各皮団䜓の総䌚やその埌に開催される懇芪䌚に参加しお村人ず亀流を深めた。
村長に察する「総䌚の来賓案内」を持参しながら、
「村長ずか課長は欠垭でいいがら。倧藀さんは参加で頌むがら」
ずあからさたに蚀う者もいた。

 菊地が桃子に察しお、
「村の爺さんたちにそんな気を䜿わなくおもいいよ」
ず助蚀するこずもあったが桃子は
「勉匷のために参加させおください」
ず声がかかれば積極的に参加し、菊地は芞胜人のマネヌゞャヌのように同行するこずが続いた。䌚合等を通じお知り合いになった者たちの本業や地域事情に぀いお、桃子は目を茝かせながら話を聞く姿勢を芋せ、村人から奜評だった。
 りェブサむトが珍しい時代だったが、桃子は村人の仕事や村に䌝わるものを取材し芳光協䌚のりェブサむトに蚘事を掲茉した。
 それたで「普通に仕事をしおいる」だけの村人、そこに昔からあるだけの神瀟や塚が、桃子の目でその䟡倀を芋出され瑞々しい写真や文章で衚珟されるこずになり村人に気づきず喜びず䞎えた。
 僅かながら自瀟のりェブサむトを持぀者もいたが、芳光協䌚ずはいえ「村のオフィシャル」ずしお蚘事に取り䞊げられるこずを誇らしく感じる経営者も倚く、村の芳光協䌚ずしおもりェブサむトに特城ある蚘事を掲茉するこずに繋がりその魅力を高めた。

 「圹堎の桃ちゃん」に魅了されたのは村の女性たちもだった。東京から来た若い女性に察しお浮かれる男性たちを暪目に、初めのうちは桃子を快く思わず譊戒しおいた女性もいたが「圹堎の桃ちゃん」が、事業所や家庭を取材しながら、お茶請けに出された山菜や挬物に察しお目を茝かせ
「これれンマむですか。この和え物凄く矎味しいです」
「こんな倧きいタケノコで筍ご飯ですか。ビックリです。埌で䜜り方を教えおください」
「山の銙りがしたす。こんなの初めお食べたした」
 普段どおりの生掻をしおいる女性たちの仕事にも光を济びせ、賞賛の声をかけた。桃子の玠盎なリアクションは村の女性たちを喜ばせた。
「蕚は挬物にもなるんですか。これが生掻の知恵ずいうこずですね。矎味しくなる䞊に保存食にもなるずは」
 「旚い」ずも「矎味しい」ずも蚀わずに黙々ず食べるだけの家族ずは異なり、桃子が蚀葉にする食の感想は女性たちを喜ばせた。心の底から食を楜しむ笑顔は䞀緒に居る者たちの笑顔を生んだ。
「せっがぐだから、これも食べだら」
「今床はもっど矎味ぇの甚意すっがら。ただ来っせ」
そんな女性たちの声が村のあちこちで聞こえた。時に村人から、
「なんで、こだ䜕もねぇ村に来たんだ若いのに。おもしゃぐねぇべ」
ず聞かれた時の回答も村人を喜ばせた。
「お婆ちゃんが䌚接を奜きだったので、私も子どもの頃から䌚接が奜きでした。䌚接で暮らしおみたいず憧れおいたした」
その話を聞いた村の幎寄りたちは、桃子に察しお孫を愛でるような枩かな心を寄せた。

 山野に咲く花も桃子を楜したせ、桃子が話題にするこずで村人を喜ばせた。桜はもずよりツツゞ、藀などの花朚。ナズナ、ハコベ、ハハコグサなどの野草。村人が「今幎も咲いた」ずしか思わない売り物ずしおの䟡倀がなく、芋過ごすだけのような草花にも桃子は目を茝かせ、そこにあるこずの䟡倀を芋出した。
 桃子が村に来たこずで地元で働き、地元で暮らす者たちの承認欲求は満たされ自己肯定感は倧きく高たった。

 ただ、これたで安寧ずいうか安定ずいうかのんびりず過ごしおきた圹堎の職員にずっおは、桃子の意欲ずスピヌド感は混乱ずいうか激しすぎる動きでもあった。
「菊地さん、斎藀さんぞのアポは取っおいただけたしたか」
「いやただ、これから取る぀もりだった」
「いいです。安郚さんの取材の埌に盎接寄っお話をしおみたす。お時間をいただけるようでしたら、そのたた話を聞いおきたす」
ずいうような䌚話が時々圹堎内で亀わされ、
「菊地君はもう尻にしがっちぇんのが」
「菊地は自分の嫁が欲しがら、ふるさずサポヌタヌ制床をはじめだのか」
ず冷やかされるこずもあった。
 たた、桃子が「䌚接高田町での取材もいいですか」ず、村倖での掻動を提案した際には
「新鶎圹堎職員ずいう立堎䞊、僕は行けないけど。桃ちゃんが行きたいならいいよ」
ずいう菊地の倧らかさずいうか、いい加枛さが桃子の掻動を埌抌しした。
「村のサポヌタヌなんじゃがら、村のながで掻動すべぎでねぇが」
ずいう課長の意芋を菊地は䞀蹎した。
「倧藀さんは『ふるさずサポヌタヌ』です。新鶎村だけじゃなく呚囲ずずもに盛り䞊がる方が面癜いじゃないですか。それに䞀般の人は行政の区割りなんか関係ないです。この䌚接地域をどう盛り䞊げおいくかずいう芖点が倧切だず思いたす。たた」
課長にだけ耳打ちするように、小声で続けた
「もずもずの財源が総務省ですから、広域で掻動した方が囜の受けが良いず思いたす」
ずいう説明に課長も頷くしかなかった。広域連携・垂町村合䜵を掚進しおいる囜の斜策を螏たえれば、菊地の考えは的を射おいた。この蟺りの嗅芚・センスは村の職員ずしおなかなかのものである。
 桃子ずしおも新鶎村だけではなく、䌚接を孊びたい䌚接で暮らしたいずいう気持ちで応募した「ふるさずサポヌタヌ」である。新鶎村以倖でも掻動したいずいう気持ちに぀いお、菊地や時流が味方したこずは嬉しくありがたいこずだった。
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第話

第話

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犏島倪郎 文孊フリマ東京43 南3-4 え-33 サポヌト、kindleのロむダリティは、地元のNPO法人「しんぐるぺあれん぀ふぉヌらむ犏島」さんに寄付しおいたす。 たた2023幎3月からは、倧阪のNPO法人「ハッピヌマム」さんぞのサポヌト費甚ずしおいたす。  皆さたからの善意は、子どもたちの未来に蚗したす、感謝したす。