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AIに文章を整えてもらったら、私の言葉が消えたーユジュンに恋してースピンオフ

    今年60歳還暦
    春、韓国のアーティスト、
    ユジュンに出会い、
    ネバーエンディング青春中。

    最初はユジュンの外見に惹かれた。
    私の唯一の趣味は、家族が寝た後、
    夜中に一人で好きなスナック菓子を食べながら
    韓国ドラマを観ることだった。
    ドラマに出ているユジュンは、
    瞳からいつも私を引きつける光線を出していた。
    テレビ画面から離れられない夜が続いた。

    ドラマを最終回まで観て、しばらくはユジュンを忘れていた。
    ところが、動画配信を観ていたら、
    ユジュンが韓国のアワードで受賞した時の歌唱映像が流れてきた。
    ドラマの主人公が、そのまま現実の世界に降り立ったような感覚だった。

    そこからユジュンのバンドの動画配信を多く観るようになった。
    努力を惜しまない姿、メンバーを思いやる姿、
    最年長として素直にメンバーへ感謝を伝える姿に、
    同じ社会人として教わることが多いと思った。
    私もユジュンの努力に触発されて、
    真似をして腕立て伏せをしたいけど無理だから、
    壁腕立て伏せをして痩せた。

    自分を変えてくれたユジュンに恩返しがしたい。
    ユジュンをさらに有名にするならSNSで拡散するのが一番有効な手段だが、
    私は誹謗中傷が怖い。
    だから、文章で少しでもユジュンの役に立ちたいと思った。
    ユジュンに出会ったから、私は作家になる夢を叶えることができた。

    しかし、自分の文章に自信がなく、
    AIに文章を推敲してもらい、整えられすぎた。
    もはや、自分の文章ではなくなった作品に仕上がった。
    これからは、AIには誤字脱字と
    ネットコンプライアンスの確認だけをお願いする。
    この提案は、AIからだった。


    人間は、寝ている猫を撫でていると、
    猫と触れている部分から心がほどけていく。
    さっきピアノの上から楽譜をたくさん撒かれたことや、
    花瓶を倒されて床を水浸しにされたことも忘れてしまう。
    感情の振り幅が大きい生き物だ。

    誰もが人生は一度きり。
    それゆえに、人は本を読み、別の人の人生に触れて、
    自分の幅を広げていく。
    AIは文章を読みやすく整えることが得意。
    でも、綺麗に整えられた文章は、
    作家の生きた言葉まで飲み込んでしまう。
    オリジナルが消え、
    AIが書いたような文章へと変わってしまう。

    読者も人間。

    人間が命をかけて書いた文章には、
    心を震わせる力があるはずだ。
    書き続ければ、
    私の作品に共鳴してくれる読者が現れると信じて、
    今日も10本の指先全部が
    携帯のスクロールでヒリヒリしていても書く。

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    日本福祉大学卒。学習塾を経営。不登校の子どもと向き合った経験から、不登校や生き方についてエッセイを紡いでいます。声帯溝症と付き合いながら、言葉を届けています。

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