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Photo byjunsus79

道を走ることは、誰かの生活をつなぐ軌跡を感じることである | #07

    チェーン店が並ぶ、どこでも似たような景色になりがちな国道はつまらない。なるべく、山の険しい道・細い道・なにもない道をゆく。
    やばい道に怖気づかずに行けるのも、最悪どこでも折り返しがきき、細い道でもすれ違えるバイクの醍醐味でもある。

    そもそも私のルート設定の基本は「たぬき」なので、いずれにしても辺鄙へんぴなところがゴールだ。自ずとその道程は、正規ルートでなくなることが多い。

    この一周旅で、約25,000㎞を走行して思ったことは、<道って結局、集落と集落をつなぐもの>なのだということ。

    人の生活があってこそ、その道たちは利用され、整備される。

    当たり前と言えばそうなのだが、普段、道と人の生活のつながりを意識して走っている人は、業界関係者以外そうそういないと思う。

    1回で100〜300㎞を運転するのだが、必ず工事やなにかの点検での交通規制などの場面に遭遇する。そういったものはマイナスに取られがちであるが、これだけ日本全国走ると、むしろ逆に思えてくるのだ。
    そんな<道を走るものとして、感謝しかないこと>をお届けします。


    人が住まなきゃ分断される道たち

    いわゆる旧道や山道、私は人気ひとけどころか車との遭遇がほぼない道を、走るのが好きだ。
    なぜなら、走っている間のドキドキが止まらないから!ここでガソリン切れたらどうしよう⛽️、スマホは圏外📶、落石・苔で滑る🪨、鹿・猿・野生動物との遭遇🦌🐵🐻…など、車通りの多い道では感じ得ない心配事を抱えながらの走行。でもこのスリルがたまらない。
    今までヒヤリとした経験もあり、何度も安全な道を行ったほうがいいと思える分岐に遭遇した。でも…走行中の鼓動の高鳴りはやめられない!!
    “胸が、胸が、苦しくなる💕”という現象は、まさに道を走る“Romanticが止まらない”(Fu〜Fu〜:全く世代じゃないけど名曲ですね♫)

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    グネグネすぎて線がつぶれてる、山を横断するルート

    この一周旅で、1番の酷道となった九州山地⛰️

    熊本県多良木町→宮崎県椎葉村→高千穂峡までのルートがエグかった。通行止→迂回×2、マップに表示されない道を行く。しかも山道だけで3時間という長丁場。この時ばかりは、人里に抜けた瞬間、身体の強張りが溶ける瞬間をしっかりと感じた。
    しかし、その緊張感漂う道中だからこそ、出会ったものもあった。

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    ハードな山道を越えてたどり着いた高千穂峡

    山道ラビリンスに迷い込んだ同士の、連帯感が半端ない

    1回目の通行止⚠️→迂回ルートの途中で、1台の車がミラーにチラチラと映り込んでいることに気づく。普段なら、前後に車がいるとチッと思う方だが…この今際いまわに限っては、なんでこんなに安心するの〜!と感謝しかない。
    その軽自動車は、険しい坂道を意外にも快活に、小回りを利かせて追いかけてくる。そん中、2回目の通行止に遭遇😭看板の前で途方に暮れる私の後ろから、ご夫婦が降りてきて声をかけてくれた。「この先、行けない?迂回ルート探そう」と。
    一緒に少し道を引き返し、公民館みたいなところで地元の人を発見!迂回ルートを教えてもらい、行ってみる。しかーし、この道がすごい…崩れた土砂をなんとか均して、鉄板がどどんと敷かれているだけ。一歩間違えれば、端からすぐ崖に落ちる。。こ、怖い…!と声が漏れてしまうようなスリル感が、背筋を伝う。マップには道として表示されない、まさしく“道なき道”である。

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    走行ロガーがしっかり記録!

    私のバイクが先行していたものの先をいく勇気がなく、後続の軽カーの方に先行してもらえるよう声をかける。軽カーは躊躇なく鉄板の道を進み、すげーーぇと思いながら後を追いかけた。
    なんとか整備された道まで抜け、安堵!そして軽カーと道を違える瞬間が訪れる。ご夫婦は西に抜けて熊本市に行くらしい。私は東へ。T字路で私が右折レーンへ入って横並びになった瞬間、窓を開けて声をかけてくれた。お互い「ありがとう!!」と手を振って、険しい道のスリルを味わった同士へ別れを告げた。

    酷道をあえて走る、旅好きさんだそう。後続した時に見て取れた、車のリア面に無数に貼られたステッカーが、その証拠だ。
    全く気持ちの余裕がなくて、道中の様子も軽カーのステッカーも、写真などには何も残っていない。でも、確かにあの瞬間の連帯感はあった。

    名もなき小さな滝と、道の真ん中に鎮座した変怪へんげ「たぬき」

    Googleマップってすごく優秀。今は小さな遺跡や名所も、ほとんどマップで何かしらみつけられる。安心感はあるが、必然と先読みできてしまうため面白みが無いとも言える。
    でもこの九州山地ルートは心配を煽るほど、何も記載がなかった…そんな道中で、見つけた名もなき小さな滝⛲️自然の何気ない頂きを感じ、しばし休憩した。

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    ただただ落ちる水の飛沫を感じる

    さらに進んだ先、苔が多い細道の真ん中に、それはあった。大きめの落石🪨だと思いバイクを止ると…なんと丸まった「たぬき」じゃないか🦝!
    6月中旬、まだ夏毛でほっそりした小柄な彼奴きゃつは、私に気づくと徐ろおもむに丸まった身体を崩し、山の中へ消えていった。あの「たぬき」は絶対に、石に擬態する練習中だったと思う。完全に化かされた。人がほぼ通らない道だからの、動物たちの振る舞いであろう。笑
    ちなみにこれが、この旅で唯一の野生「たぬき」と遭遇であった。

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    某動物園の写真から拝借したイメージ。もっと岩感あったんだよ!

    山が近いエリアに住む方はわかると思うが、山道には土砂崩れは付きものである。人がよく利用する道ならば復旧も早いが、いかんせん山の奥地。通行止めのままや、長引く工事もざらだ。
    それでも小さな村に住む人が居るから、村と村をつなぐ複雑怪奇な迂回ルートが生まれる。こんな山奥でも重機が入り、道を整備してくれる人がいる。地元の人からしたら、必要な道なのだ。そういう生活の営みと、道をつくる全ての人に、感謝した。


    草刈り・枝切りが、つまるところ1番有り難い

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    フリーのイメージ写真だが、ほぼこの作業シーンに全国で遭遇する

    交通規制で意外にも多いのが、夏場の草刈り🌿・冬場の枝切り🌲
    ガードレールからモリモリと飛び出す雑草、斜面から突き出たり電線に当たりそうな木々の枝、日本全土どこであってもこの厄介なやつらはつきまとう。しかも、時間が経てばまた生えてくるという、永遠に終わりが来ないものたち!

    夏の暑い時期の草刈りは絶対に地獄的だし☀️、冬の葉が落ちてからしか切り押せない寒空での剪定もつらすぎる☃️。でもそれを、必ず誰かがしてくれているという日本って…すごいんだよ!ちゃんと税金払ってて、日本を一周できてよかったって思った。道が安全に走れるって当たり前に思っていたけど、仕事としてしてくれている人が日々たくさんいると実感したんだ。
    こういう感謝は、1年間の四季全てで一周走ったからこそ、感じられたこと。


    次回の投稿では・・・

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    「たぬき旅」で1番立ち寄ったもの、それは「たぬきケーキ」である。この一周旅だけでも、捕獲した「たぬきケーキ」は162匹!エピソードも数え切れないので、そろそろ触れていこうと思う。
    <ここで「たぬき」小噺を1つ。まずは、こんなに「たぬきケーキ」が居ることに驚喜して乱舞しよう!>という話をお届けします。


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    「たぬき」を愛し、「たぬき」に導かれて、バイク・車で日本一周 一人旅した人。 リモートワークしながら1年間で日本一周。2025年の春から旅の経験や出会った人からの紹介で、茨城県の農業ファクトリーで働き始めるも→4ヶ月でクビに!笑 再び放浪旅をしながら、旅の記録を綴っています。

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