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「坂の上で春を待つ」第十七話

    第二十九章 芽吹


    一年後の春

    満開の桜を抱え
    登り坂を登る。

    祠を整え、
    御神酒を供える。

    「……あっ!」

    切り揃えられた髪を揺らし、
    少女が笑った。

    「ねぇさん……
    咲きんしたね。」

    祠の隣。

    朽ちた切り株の脇から
    小さな新芽が二つ、
    寄り添うように芽を出していた。

    春風に吹かれ

    二つの若葉は
    同じ風に揺れていた。



    #創作大賞2026 #恋愛小説部門


    最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。

    初めて書いた小説でしたが、こうして最後まで書き切ることができたのは、読んでくださった皆さまのおかげです。

    この物語が、皆さまの心に少しでも残るものになっていたなら、とても嬉しく思います。

    またどこかで、お会いできますように。



     
     

    淡鶴

     
     
    心に留まったものを、ゆっくりと言葉にしています。

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