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谷英美 写真館@ファンパーティ『淋しいおさかな』編 2025.4.11

    毎年4月11日、金子みすゞのお誕生日に川越のトライシクルカフェで、ファンパーティを開催。

    その日は、谷英美応援団の発足日でもあり、感謝を込めてエミネンスLive【谷英美 劇場】をお贈りしています。

    今年は、別役実の『淋しいおさかな』を軸に【谷英美 水族館】と題して、いろんなお魚をご覧いただきました。

    『淋しいおさかな』のハイライトシーン、よかったら見てやって下さいまし<(_ _)>


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    広い野原の真中に一人
    小さな女の子が住んでおりました。



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    星の光る夜は
    一晩中お空を見ながら



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    遠い海のことを考えました。



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    或る日、大急ぎで走ってきた風に聞いてみました。
    「ねえ、淋しいってどういうこと……?」



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    「淋しいっていうのは
    恐らく寒いってことと同じようなことじゃないかな」



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    「そうねえ……」
    「淋しいって、どういうこと?」と聞かれたお月さまは、長いこと考えて
    それからやっと答えました。



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    「もしかしたら、お月さまを見たいなあっていう気持ちと同じですよ。」



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    海まで行って、淋しいおさなかに会ってこようと旅に出た女の子は
    足に豆を作って、少しびっこをひかなくては、歩けなくなっていました。



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    その上、雨でびしょぬれになって熱を出し
    野原の中に一本だけポツンと立っている大きなカシの木までようやくたどりつくと



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    そのままそこに、ぐったりと寝こんでしまいました。



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    「起きるんだよ。こんな所で寝ちゃいけないよ」
    声がするので目をあげると
    風が心配そうに女の子のまわりをまわっておりました。



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    「元気をお出し。海はもうすぐそこだよ。
    ほら、さっきひとっ走りして匂いを運んできてやったんだよ」



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    風が大きく手を広げると
    何かさわやかな匂いが女の子をつつみました。



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    「これが、海なのね」


    別役実といえば、電信柱とベンチの出てくる不条理劇ですが…
    こんなファンタジーも書いているのです。

    やっと海にたどり着いたのに、もうそこには淋しいおさかなはいなくて…女の子は、淋しいとはどういうことかを知ります。

    よく分らない物語なのに、なぜか心惹かれて…

    淋しいおさかなは、なぜ泣いてるんだろう?

    演ってみたら分かるかなと思ったのですが、分かりませんでした💦

    なので、淋しいおさなかを探して、もう少し旅を続けてみようと思います。

    今年の東北ツアーは、これを持って行きます。

    公演タイトルは【なんのはなしですか】にする予定!

    谷川俊太郎追悼でもなければ演りにくい『なんでもおまん〇』も入れるつもり。

    攻めるなーーー谷英美www


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