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Photo bysub_marine_417

「変わりたいと言いながら、私はずっと逃げていた。」


    \noteの創作大賞に挑戦します/


    いつもと少し違う文体で書きました。
    これは創作大賞への挑戦作です。
    読んでいただけたら嬉しいです。


    「変わりたいと言いながら、私はずっと逃げていた」


    気づけば今日も、
    誰かに気を遣って一日が終わっていた。

    仕事では空気を読み、
    家では夫や子どもたちの様子を見ながら動く。
    やることに追われて、自分のことはいつも後回し。


    それなのに、心のどこかでそっと思っていた。
    ——このままで、私の人生は終わるのだろうか、と。


    発達特性のある子どもたちとの暮らしは、
    予想通りにいかないことの連続だった。

    同じことを何度も伝えて、うまくいかなくて、
    つい強い口調になってしまう日もある。

    そのあと、自己嫌悪でいっぱいになりながら、
    台所でぼーっと立ち尽くす。
    水を出しっぱなしにしたまま、冷えていく手の感覚だけが、やけにはっきりしていた。


    夜、一人になったとき、ふと涙が出ることがある。

    「なんで私は、こんな人生になったんだろう」と。

    こんなことを思う自分が嫌で、
    また自己嫌悪に落ちていく。
    でも、これが正直な気持ちだった。

    愛しているから、苦しいのだと今はわかる。
    でも当時の私は、そう思ってしまった自分を
    責め続けていた。


    周りを見れば、子どもがたくさんいても、
    みんな自立していてしっかりしているように
    見える。

    それに比べてうちは−−−

    どこかへ出かけるにも「場所」と「子どもの特性」を常に考える。
    ここは刺激が強すぎないか。
    帰ってから崩れないか。
    いつの間にか、「行きたいところ」ではなく、
    「行けるところ」を選ぶことが当たり前になっていた。


    いろんな場所に連れていってあげたい気持ちは、
    いつもある。
    でも、「そのあと」を考えると、体が重くなる。

    疲れ果てて、家族みんながぐったりして帰ってくる姿が、なんとなく見えてしまうから。

    その矛盾が、子どもたちへの申し訳なさになって、自分への情けなさになって、またそっと涙になる。


    夫だって、人間だから、感情が出るときがある。

    子どもたちが癇癪を起こせば、空気がピンと張り詰める。誰かが悪いわけじゃない。

    それでも、常に周りの空気を読みながら動かなければならない毎日は、じわじわと心を削っていく気がした。


    それでも私は、この家族のことが好きだ。
    この暮らしが、私の人生だ。


    ただ——「このままで、私はどこへ向かっているんだろう」という問いだけが、ずっと心の隅に残っていた。


    考えることは、いくらでもできた。
    でも、動くことはなかなかできなかった。

    はじめましての人は少し苦手で、新しいことに
    踏み出すのも怖かった。

    だから私は、「いつかやろう」と思いながら、
    何も変えない日々をそっと選び続けていた。


    ——そしてある日、気づいた。

    変わりたいと言いながら、私はずっと、
    変わらない理由を探していたのかもしれない、と。


    怖かったのだと思う。変わってしまったら、
    今の自分じゃなくなる気がして。

    失敗したら、
    今よりもっと自信をなくしてしまいそうで。
    だから「このままでもいいかもしれない」と、
    どこかで自分に言い訳をしていた。


    それでも、やっぱりどこかで思っていた。

    変わりたい、と。

    大きくじゃなくていい。少しずつでいい。
    今の自分のまま、一歩だけ前に進めたらいい。


    そう思って、私は書き始めた。 

    誰かのためと言いながら、本当は
    ——自分自身のために。
    自分の気持ちを、ちゃんと自分で受け止める
    ために。

    もがきながらでも、迷いながらでも、それでも
    進みたいと思ったから。


    私は、種をまく人🌱

    この言葉が、どこかの誰かの心にそっと触れたとき、ほんの少しでも、何かのきっかけになれたらいい。そんなことを思いながら、今日も私は、書いている。

    #創作大賞2026 #エッセイ部門

     
     
    発達凸凹育児中|自営業家庭|40代🌱 『家族を大切にしながら、自分の人生も大切にしたい女性へ』 育児・働き方・夫婦・お金・自分の心と向き合い、小さな挑戦を通して、自分の人生を少しずつ耕しています🌱 「私のことは、あとでいい」から 少しずつ抜け出す記録です。

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