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倧䞋英治『小説 䜐川疑獄』読曞感想文

    描かれおいくのは、東京䜐川急䟿事件。

    䞀蚀でいえば、䜐川マネヌが政界にバラ撒かられた事件。
    それ以䞊は、実はよく知らない。

    バブルが厩壊するのず同時に、リクルヌト事件、むトマン事件などの倧型経枈事件があっお、そのうちの1぀に東京䜐川急䟿事件があっお、いずれも政治家が絡んでいるずいう薄い理解があるだけ。

    少し敎理するず。
    1992幎2月、東京䜐川急䟿瀟長の枡蟺広康は、特別背任容疑で東京地怜特捜郚に逮捕される。
    これが、東京䜐川急䟿事件。

    そしお枡蟺の䟛述により、倚くの政治家ぞの闇献金も発芚。
    囜䌚に真盞究明の堎がもたれお、これが䜐川疑獄ず呌ばれる。

    “ 疑獄 ” ずは、本来は蚌拠が乏しい事件の裁刀をいう。
    そこから転じお、政治家が絡む莈収賄事件を指すずのこず。

    それず、誀解のないように念を抌したい。

    圓時の “ 東京䜐川急䟿 ” ず、珟圚の “ 䜐川急䟿東京支瀟 ” は、なにもかも異なる。

    トラックにあったシンボルマヌクの “ 飛脚 ” も、い぀の間にかなくなっおいる。

    個人的には、䜐川急䟿には爜やかなむメヌゞしかないのも最初に付け加えおおきたい。


    倧䞋英治『小説 䜐川疑獄』読曞レビュヌ
    文庫1993幎発刊446ペヌゞ埳間曞店

    解説䜐高信
    カバヌデザむン鈎朚掋之

    倧䞋英治の本は、これで2冊目。
    1冊目は、ずっず前に読んだ『犯眪の女』ずいうドキュメントタッチの本。

    すべおの犯眪には女性が圱響を䞎えおいる、ずいうテヌマだったような。

    『犯眪の圱に女あり』ずいう䞀文だけが、頭にこびり぀くようにしお芚えおいる。

    で、この本の題名には “ 小説 ” ずあるけど、どうもそれっぜくはない。

    倧䞋英治は、週間文春の蚘者だったずあるから、小説家ずいうよりルポラむタヌずいうのかも。

    いかに小説ずいうのが、䜜者によっお予定調和が盛り蟌たれお創䜜されおいお、ある皋床は話がたずめられおいるのかを感じた。

    ずいうのは、けっこう読みづらい。
    30名、いや50名は次から次ぞず登堎しおきお、ころころず堎面も入れ替わる。

    もう誰が誰だったか、少し読むずこんがらがっおきお、ペヌゞをめくる手が止たっおしたう。

    でも、事実は小説より奇なりずいう。
    耇雑さをそのたた描いた読みづらさが、事実に近いのだろうなず䌝わっおはくる。

    あえお人物を5名に絞っお、ネタバレずしおたずめおみた。

    䜐川枅ず“飛脚業”の出䌚い

    倧䞋英治『小説 䜐川疑獄』読曞レビュヌ

    発端ずなる人物は、やはり䜐川枅。
    䜐川急䟿創業者、1922幎生たれ、新期出身。

    身長は155cmず小柄。
    子䟛のころのケンカが原因で片耳が聞こえなくお、話すずきは前のめりになる。

    8歳のずきに生母を亡くす。
    15歳で家を飛び出したのは、継母ぞの反発。

    新期から倧阪行きの鈍行列車に乗り、䜕気なく途䞭䞋車した京郜駅で法被はっぎを着お “ 飛脚業 ” を名乗る男ず出䌚う。

    圓時、1937幎昭和12幎の小口の荷物ずいうのは、駅から駅たでの配達が通垞。
    荷物を送るのも、受け取るのも、駅にいかなければだった。

    それを “ 飛脚業 ” は、荷䞻から荷物を預かるず盞手たで盎接届ける。

    䜐川少幎は、その男の䌚瀟で働くが、これが埌の䜐川急䟿の原型になるのは想像に難くない。

    やがお、城兵のため新期の実家に戻る。
    城兵怜査は、片耳が聞こえないため䞍合栌。
    茞送船の船員ずなっお、新期ず朝鮮を埀埩する。

    そしお、ある晩に酒を飲みすぎる。
    翌朝の出航に乗り遅れるが、その船は間もなく撃沈されお九死に䞀生を埗るずいうダメッぷりが披露されおいる。

    終戊埌は結婚しお、ずび職を家業ずする栗和田家の婿逊子に。

    が、以前からの亀際盞手があきらめられずに、圌女ず䞀緒に新期を飛び出しおたた京郜ぞ。

    飛び出しおばかりの䜐川枅だ。

    で、残された劻のお腹には子䟛がいた。
    栗和田栄䞀ずいう。

    謎が倚い経歎

    倧䞋英治『小説 䜐川疑獄』読曞レビュヌ

    日雇い人倫の芪方ずしお党囜を転々ずする
    20代から30代前半の䜐川枅の経歎は、䞍明な郚分が倚い。

    日雇い人倫を集めた “ 䜐川組 ” の芪方ずしお、東京近郊、犏島、䜐枡、鹿児島の工事珟堎を転々ずしおいたずは刀明しおいる。

    各地の方蚀が入り混じった話し方をしおいたずいうのは、その名残かもしれない。

    そのころ、人倫が寝泊りする “ 飯堎 ” に、浮浪者同然の女性を入れ蟌んで売春させピンハネしお、創業の原資を皌いだ。

    ぀くり話かもしれないが䜐川枅だったらありえるず、埌の䜐川急䟿の幹郚から聞き取られおいる。

    ずにかく、䜐川枅は35歳で創業した。
    1957幎昭和32幎の京郜で。
    3人目の子䟛ができお定䜏を決めたから、らしい。

    運送業ずはいっおも、最初はトラック䟿ではない。
    少幎のずきに知った “ 飛脚業 ” をはじめた。

    圓時の運送業倧手の日本通運は、小口配達はやっおない。
    殿様商売に反感を抱く京郜人に、䜐川枅の “ 飛脚業 ” は受け入れられた。

    京郜倧阪間を、劻ず2人で荷物を担いで、電車に乗っお盞手先に届けた。

    250キロを担いで1日7回それを繰り返した、深倜たでやった、䌑みなくやった、怪物的な䜓力、ず倧䞋英治は蚘す。

    創業から22幎で党囜長者番付13䜍に
    ここたで、埌の倧䌁業の創業者ずなる玠逊はたったく芋えない
    ありふれた䞭卒でしかない。

    ずころが、この ダメな䞭卒の 䜐川枅の飛脚業は拡倧しおいく。
    あちこちのペヌゞをたずめるず以䞋である。

    1957幎昭和32幎京郜で創業
    1959幎昭和34幎犏井、金沢に配達゚リアを拡倧
    1962幎昭和37幎株匏䌚瀟に改組
    1965幎昭和40幎埓業員45名に
    1973幎昭和48幎幎商100億円を突砎
    1974幎昭和49幎西日本を商域ずしお確保、東京路線開拓
    1976幎昭和51幎幎商350億円を突砎
    1978幎昭和53幎幎商1000億円を突砎、䜐川急䟿はトラック運茞業界2䜍に
    1979幎昭和54幎䜐川枅は党囜長者番付の13䜍ずなる

    所埗の内蚳は、䜐川急䟿の持株䌚瀟の “ 枅和商事 ” から絊料ずしお月絊8000䞇円。
    月絊額は、党囜長者番付で断トツの1䜍ずなる。

    ほかには、関連䌚瀟の非垞勀圹員の絊料が2400䞇円。
    それに株匏配圓が利益の10%から30。

    実録モノを倚く曞いおいる倧䞋英治は、数字、ずくに金額をしっかりず逃がさずに党線で曞いおいく。
    ここが文芞䜜品ず倧きく異なっおいおおもしろい。

    巻末に挙げられおいる参考文献を数えおみるず、27冊ある。
    たた、文䞭にも情報の出所も資料も玹介されおいるので、数字には信頌感がある。

    䜐川急䟿が拡倧した手法

    倧䞋英治『小説 䜐川疑獄』読曞レビュヌ

    ひず぀には匷匕な乗っ取り
    それにしおも、ここたで䜐川急䟿が拡倧したのはなぜか
    経枈成長期ず重なったのはあるだろうけど、なぜ、䜐川枅なのか
    どのような手法だったのか

    ひず぀には “ 乗っ取り ” があった。
    買収ずいうスマヌトな方法ではなく、普通に乗っ取り。
    倧䞋英治も、乗っ取りず蚘しおいる。

    それによるず、各地に進出するずいうこずは、地元業者から荷物を奪うこずになる。

    そこで䞎しやすい盞手には「荷物を回すから」ず、䜐川急䟿の看板をあげさせお提携する。

    頃合をみお、䜕千個もの荷物を急に止めお、グッチャグッチャに経営を混乱させお、どさくさたぎれに株匏を取埗しお、圹員を远攟しお盎営にする。

    「話がちがう」ず察抗する盞手には実力行䜿。
    その䌚瀟のドラむバヌを内緒で招埅しおドンちゃん隒ぎをした結果、圹職以䞋106名が䞀斉に退職しお、い぀の間にか䜜られおいた䜐川急䟿の営業所に移ったケヌスも曞かれおいる。

    「䜐川枅だけは絶察に蚱せない」ず裁刀を続ける瀟長も実名で登堎する。

    政治献金による䟿宜
    ふた぀目には政治家ぞの献金。

    運送業をはじめるのには、陞運局ぞの蚱認可が必芁。
    トラックの増車にも申請がいる。

    ずころが䜐川急䟿は、おかたいなく各地に営業所を開蚭しおトラックも増やす。

    勝手な営業をやめさせようず、地元の運送業者は陞運局に詰め寄る。

    するず「䜐川急䟿は本省扱いなんで、ここではなんずも 」ず職員は口ごもる。
    献金が効いおいるのだ。

    党囜で、䜐川急䟿のトラックタヌミナルの建蚭ラッシュもはじたる。

    ずころが䜐川急䟿は、各郜道府県内しか茞送できない “ 区域免蚱 ” しかない。

    党囜どこでも発送ができる長距離茞送の “ 路線免蚱 ” は取埗しおいない。

    そのため、東京䜐川急䟿、九州䜐川急䟿、東北䜐川急䟿、北海道䜐川急䟿、などず別䌚瀟にしお、違反行為による行政指導の察策をしおいる。

    もし最悪、蚱認可取消しになったら、1瀟だけに留めお党䜓に及ばないようにするためだったが、結局は党囜展開できた。

    巻末の解説では「癜タク営業を囜が認めたようなもの」ず、ダマト運茞の小倉昌男瀟長の批刀が茉せられおいる。

    誰に献金したのか

    倧䞋英治『小説 䜐川疑獄』読曞レビュヌ

    䞀説には1000億ずいわれる献金があった
    献金した政治家ずいうのは誰なのか

    スバリ田䞭角栄ずなる。
    銖盞ずなる7幎前の1965幎昭和40幎に、新期繋がりで面識を埗おいる。

    埒手空拳で創業した䜐川枅を䞀目で気に入ったらしい。
    「䜐川くんは行儀はわるいが、同郷だから」ず目をかけたずのこず。

    䜐川枅は “ 挚拶料 ” ずしお盆暮れに珟金を届けた。
    これにより倚くのメリットを埗たし、話し方も田䞭角栄に䌌おきたずいう。

    ロッキヌド事件で田䞭角栄が倱脚しおからは、自民党最倧掟閥の䌚長ずなる金䞞信を䞭心に献金は続いた。

    䜐川急䟿から政治家ぞの献金は、1965幎から1991幎の26幎間で、およそ1000億円を超えるずいわれる。

    『䜐川急䟿問題』ずしお取り沙汰される
    巚額な献金の原資はどこからきたのか

    ドラむバヌは猛烈に酷䜿された、ず倧䞋英治は蚘す。

    絊料はいい。
    初任絊は幎霢に関係なく40䞇、それからは䞀気に昇絊が続いお70䞇から80䞇に跳ね䞊がる。
    店長クラスは100䞇円を超える。

    3幎で家が建぀、女の゜ヌプ男のサガワ、ずいった高絊神話も生たれる。

    その内実は、1人圓たりの仕事量を増やすこずに䞻県が眮かれおいた。

    朝6時出瀟。
    倜11時退瀟。
    それが平垞勀務。
    劎働基準法は無芖されおいるが、もちろん劎働基準局の是正勧告はない。

    で、運送業は正盎者はバカを芋るずいうずころがある、ず倧䞋英治は続ける。

    党囜の営業所では、敎備点怜、乗車蚘録ずいう安党面も遵守されおない。
    過劎も䜵せお事故が倚発した。

    䜐川枅は、ロヌルスロむスに愛人を乗せお営業所を回る。
    そこには、䜐川枅の写真がデカデカず掲げられおいた。

    統括手数料ずしお、すべおの売䞊、匷調するけど利益ではなく売䞊の10が、枅和商事に “ 侊箍 “ されおもいた。

    『䜐川急䟿のシステムは物流機構から金を巻き䞊げる䞀倧収奪機関である』などず倧䞋英治は熱くお、ここにありきたりな正矩感を振りかざされるず癜けるものだけど、それもなく緻密にも曞かれおいるので玍埗しお読めるのがいい。

    で、いよいよになっお動いたのは野党の議員。
    『䜐川急䟿問題』ずしお運茞委員䌚で远求する。

    運茞倧臣は、運茞省に䜐川枅を呌んで口頭泚意をするが、すでに平成になっおいお業界2䜍ずなっおいた。

    枡蟺広康に぀いお

    倧䞋英治『小説 䜐川疑獄』読曞レビュヌ

    東京䜐川急䟿瀟長の枡蟺広康が、本題の事件の䞭心人物ずなる。
    ペヌゞをたたぐ経歎をたずめるず以䞋ずなる。

    1934幎昭和9幎新期生たれ。
    䞭孊卒業埌は、実家の田んがず畑の手䌝いをした。

    1952幎昭和27幎䞊京。
    タクシヌ䌚瀟に敎備工ずしお就職しお、倜間高校に通うが䞭退しおいる。

    1964幎昭和39幎『枡蟺運茞』を蚭立。
    自己資金の小さな䌚瀟で䞋請けからはじめた。

    やがお東京進出を図る䜐川枅ず出䌚い、小口配達の党囜展開ずいう発想に驚く。

    このずき、䞭卒のくせしお「立教倧孊を出お䞉菱商事で仕事をしおいた」ず倧嘘を蚀っおのけお、䜐川枅も信じおいるのがおもしろい。

    1974幎昭和49幎瀟名を 『東京䜐川急䟿』ず倉曎しお系列䌚瀟ずする。

    以降、党囜展開を果たしたのも、収益を最倧にしたのも、枡蟺の手腕が倧きい。

    いいコンビの2人に芋える。
    創業者の䜐川枅が、あれこれ考えお方向を瀺す。
    参謀、いや官僚タむプの枡蟺が、斜策しお実行しおいく。

    2人を比べるず、䜐川マネヌの出し方も、うたい具合に性向が異なっおいる。

    䜐川枅は、情に拠るようにしお、にぎやかに金を出すのが目立぀。

    芞胜人のタニマチずしお。
    バラたくようにしお金を出す。

    「経䞖䌚に25億出しおやった」ず飲み屋で隒いで金䞞信に電話する。
    湟岞戊争では、日本人救出のチャヌタヌ機の費甚も出す。

    比叡山の仏閣に20億を出しお「信長が壊したものを俺が立お盎した」ず公蚀する。

    深川神瀟にポンず10億を出しお、ダむダモンドずルビヌが散りばめられた神茿が䜜られる。

    䞀方の枡蟺は、静かに実利を取るように芋える。

    政治家や秘曞ぞ献金は、芋返りを埗れるか蚈算するようにしお金を出す。
    必芁があれば、政治ゎロにも暎力団にも右翌ぞも折衝する。

    皇民党事件の謎

    倧䞋英治『小説 䜐川疑獄』読曞レビュヌ

    少し戻る。
    3分の1を過ぎたあたりで『皇民党事件』が発生しおいる。

    いわゆる “ ホメ殺し ” により、銖盞を目前にした竹䞋登は心劎する。

    譊芖庁は、誹謗䞭傷だったらずもかく、応揎しおいる政治団䜓は摘発できないずいう。

    運動を止めさせようずした金䞞信は、皇民党偎に30億円を提瀺したが「金の問題ではない」ず即座に断られるずいった謎も倚い事件。

    倧䞋英治いわく。
    竹䞋登のために地元察策をしお死んだ者がいた。
    それに察しお竹䞋登が䜕もしなかった怒りが原因、ずしおいる。

    暎力団ず右翌にもかなりのペヌゞが割かれるが、個人的には嫌いな人たちなのでざっくりず省きたい。

    ずもかく盞談された枡蟺は、事態の収束に尜力。
    銖盞ずなった竹䞋登ず、自民党最倧掟閥の䌚長ずなった金䞞信に匷固なコネクションを持぀に至る。

    ここには、広域暎力団䌚長の助力があった。
    実業家を目指しおいる䌚長で、そのゎルフ堎開発の銀行融資に際しお、東京䜐川急䟿は債務保蚌をする。

    このゎルフ堎開発は成功する。
    債務保蚌が続くこずになる。

    バブルがあっずいう間に厩壊

    倧䞋英治『小説 䜐川疑獄』読曞レビュヌ

    この本は446ペヌゞ。
    半分を過ぎるころには、時代はバブルになる。
    枡蟺はバブルの瀟長を䜓珟する。

    銀座のクラブで80䞇の酒をポンポンあけお、倧物政治家には1000䞇単䜍の金を車代ずしお枡しお、運転手にはチップを100䞇。
    そこから愛人宅に盎行。

    絶頂の枡蟺は『䜐川急䟿は仕手筋』ずいわれるほどに株匏投資もしお、債務保蚌もバンバンずいったように匕き受けた。

    埌半の3分の1からはバブル厩壊ずなる。
    同時に厩壊しおいく枡蟺の苊枋の様子には、黒い心地よさがある。

    呚囲の登堎人物䞀同も、なんずかしようずしおもどうにもならずに、すべお裏目に出おダダ厩れしおいくのも正盎いっお読んでいお楜しい。

    が、ここでも特異なのが䜐川枅。
    株で儲けるのを嫌い、肉䜓劎働の本業で皌ぐのを奜んだ。
    「䜐川急䟿グルヌプは株取匕犁止」ず通達もしおいる。

    しかし、すでに東京䜐川急䟿の金融機関からの融資ず債務保蚌は3900億円に達しおいた。
    すべおが焊げ付きずなっおいる。

    粉食決枈で乗り切るが、それも行き詰たり、䞀気に東京䜐川急䟿は倒産の危機に陥る。

    突然の瀟長解任

    倧䞋英治『小説 䜐川疑獄』読曞レビュヌ

    京郜の䜐川枅邞たで出向いた枡蟺は「オダゞ、すたない」ず頭を䞋げお、3900億円の債務を詫びる。

    䜐川枅は責めるこずはなかった。

    「2人で返せばいいじゃないか。2人で぀くった䌚瀟じゃないか。䞀からやっおも5幎もあれば返せるだろう、お前はなにも心配するな」ず枡蟺の肩を抱いお2人で泣く。

    激怒するず思っおいたのに。
    ここは1ペヌゞにも満たない堎面だけど、ちょっずした感動があった。

    が、䜐川枅ず枡蟺の関係は、このあず急転する。

    原因は、䜐川枅の息子。
    異母兄匟ずなる2人の息子は、䜐川急䟿の埌継者になるべく䞻導暩争いをする。

    1人は栗和田栄䞀。
    囜鉄の職員ずなっおいたのを枡蟺が芋぀けおきお、䜐川急䟿には30歳を過ぎおから入瀟しおいた。
    優秀だず評刀がいい。

    矩匟ずなるもう1人は出来がわるい。
    倉なずころだけが父芪に䌌おいる、ず評刀もわるい。

    困ったこずに、出来がわるい子䟛ほど可愛いずいう䜐川枅の振る舞いが話をこじらせた。

    こじらせた末に、出来がわるいほうに巻き蟌たれお、枡蟺は悪者にされお疑心を抱かれる。

    1991幎。
    枡蟺は東京䜐川急䟿の瀟長を突然に解任される。

    倚くの政治家は逃れた

    倧䞋英治『小説 䜐川疑獄』読曞レビュヌ

    枡蟺にずっおの䞍運は続く。
    瀟長を解任された同幎の1991幎に、債務保蚌した暎力団䌚長が倖為法違反容疑で逮捕される。

    ここから䜐川急䟿ず暎力団の繋がりが明らかにされる。
    債務保蚌は483億に達しおいた。

    翌1992幎。
    枡蟺は、特別背任容疑で逮捕される。

    取調べには頑匵っおいたのだけど、やがお䟛述しお、倚くの政治家ぞの闇献金も発芚。
    『䜐川疑獄』ずしお政治問題化する。

    金䞞信は5億円が明らかになり、議員蟞職。
    竹䞋登は “ 蚀語明瞭・意味䞍明瞭 ” ずいわれる答匁で远求を逃れた。

    人は顔で刀断しおはいけないず、぀くづく思った。
    人が良さそうな顔をしおいる竹䞋登の裏金モンスタヌぶりが、この本ではよく描かれおいる。

    ラストの6行

    倧䞋英治『小説 䜐川疑獄』読曞レビュヌ

    ラストの6行は、逮捕盎前の枡蟺が、芪しい瀟長に挏らしたずいう蚀葉で終わる。

    「政治家から頌たれるんだよ。『瀟長、どうしおも金がいる、なんずか頌む』ず。最初は断っおいた。が、断れなくなった。実際、汗氎垂らしお働いた金を湯氎のように䜿ったっお䜿えないものだ。だけど、どうしようもないんだ。1回出すず歯止めが効かなくなる。政治家は恐ろしい集団だよ。おれは金が遅れお政治家が催促しおきたずき『銬鹿野郎ダメじゃないか』ずいっお政治家を怒鳎り぀けるのがずおも嬉しかった。そうなるず、もうだめだよ。おれはタニマチの䞊に “ バ ” が぀くタニマチだったよ」 

    その埌の『䜐川疑獄』

    倧䞋英治『小説 䜐川疑獄』読曞レビュヌ

    巻末の解説は䜐高信。
    そこたで含めお、1993幎7月でこの本は終わる。

    その埌の『䜐川疑獄』はどうなったのか
    面々はどうなったのか

    気になっお、ネット䞻にWikipediaで調べおみるず、議員蟞職したあずの金䞞信は、政治資金芏正法違反で眰金20䞇円の略匏呜什ずなっおいる。

    ちょっず埅っおくれ、ずいいたい。
    5億の闇献金で眰金20䞇なのだから。

    さすがに、これには䞖論の批刀があったからか。
    そうなるず、䞖論の喝采を济びたくおたたらない東京地怜が動くようでもある。

    この本が発刊された1993幎8月に、金䞞信は10億の脱皎容疑で芋事に逮捕されおいる。

    盎埌の1993幎12月。
    田䞭角栄は死去しおいる。
    75歳没。

    金䞞信は保釈されおから「政治にはカネがいる」ず無眪を䞻匵しお裁刀を続ける。
    が、脳梗塞で死去しお公蚎棄华ずなる。
    1996幎、81歳没。

    竹䞋登は、以降も うす汚い老害 元気に政治家を続けおいる。
    が、病気で政界を匕退するず、気力が途切れたのか急激に䜓が匱っおいったずいう。
    2000幎に死去、76歳没。

    䜐川枅は、政治家ぞの献金の匵本人ずされたが、䜓調䞍良を理由に囜䌚の蚌人喚問も拒吊。
    䌚長職は退くが、倧株䞻ずしお圱響力を振るう。
    2002幎に急性心䞍党で死去、80歳没。

    枡蟺広康は、2003幎に最高裁で懲圹7幎が確定。
    が、病気のため刑の執行停止ずなる。
    翌2004幎に死去、69歳没。

    このずきには、䜐川急䟿の䌚長は栗和田栄䞀ずなっおいる。
    䜐川枅を旧経営陣ずしお、その圱響力を䞀掃しおいる。

    2006幎には、SGホヌルディングスが蚭立され、瀟颚も䞀新。
    シンボルマヌクの飛脚は倖された。

     
     
     
    䞭卒。 4幎の受刑生掻䞭に曞いた読曞録に少し加筆しおUPしおたす。 すべお【ネタバレ】なのでご泚意ください。 珟圚は真面目にやっおたす。