メインコンテンツへスキップ

なるべく動物園

    たまごまる|エッセイ

    新井田カピバラ動物園の名物動物は予想どおり、カピバラだった。

    というより、カピバラで溢れていた。

    鳥が展示されていそうな所には、鳥の被り物をしたカピバラが居た。

    それだけではない。

    象が居そうな所には、象の被り物をしたカピバラ、キリンが居そうな所には、キリンの被り物をしたカピバラが横になっていた。

    では、カピバラがいそうな露天風呂が沸いている所には何がいたか。

    そこにはカピバラの被り物を被ったカピバラがいた。

    なんでこんなことになっているのか、疑問に思った人たちがいたけれど、カピバラの愛くるしい表情や仕草を観ていたら、別に全てがカピバラな動物園があっても良いではないかと思わされた。

    そして買わされた。

    園内には被り物を被ったカピバラの被り物を被ったヒューマンがカピバラの数と同じくらい沢山存在していた。

    ここは皆が人間を忘れられる動物園、新井田カピバラ動物園。

    カピバラという最強無敵可愛動物の存在は『なるべく』という言葉ですら、カピバラに変えてしまうのだ。

    ビバ!カピバラ!


     
     
     
    エッセイ書いてます|妻とのこと、生活の中で見つけたこと|主催たまごまる杯|エール贈れる人を目指し中|noteでお馴染みの作家の岸田奈美さんが憧れ

    あなたへのおすすめ