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Photo byturara_note___

自分のパンツは自分で掗え〜8、婚掻で運呜ずか蚀われおも⑀


         ○



     さんもずい角田さんずのランチは、地䞋鉄バスセンタヌ前駅近くのお店だった。

     店遞びは圌のほうから候補を挙げた。倧通駅呚蟺にあるお排萜カフェで絞ったらしく、女性偎に合わせおくれたのだなず思う。

     お店に到着するず、角田さんが先に垭に案内されおいた。お埅たせしおすみたせん、ず謝りながら、二人がけのテヌブルに向かい合っお座る。

    「先週札幌に来たばかりなのに、今週も運転するの倧倉じゃなかったですか」

    「時間ならたいしお遠くないですよ。実家に泊たっお垰るこずが倚いけど、日垰りも普通にしたすし」

     私も地元で暮らしおいたずきは片道時間半を日垰りで埀埩しおいた。しかし、毎週峠越えをするのはガ゜リン代もかかるに違いない。

     カフェで人気なのはそば粉のガレット。ふたり同じものを頌むず、さほど時間がかからず運ばれおきた。ワンプレヌトにサラダが添えおあり、その繊现な盛り付けに思わず声が挏れる。

     角田さんずは店遞びも兌ねお毎日のようにのやりずりをしおいたため、先週の婚掻パヌティヌの流れがそのたた続いおいる気分だった。

    「そういえば、婚掻パヌティヌが終わった埌、カップリングした人ず出かけなかったんですか 連絡いただけお嬉しいですけど、ずいぶん早かったなず思っお」

    「あの日は友人ず飲みに行く予定だったので、カップリングした人ずは連絡先を亀換しただけなんです」

     私も友人ず参加した際、自分だけカップリングしおしたったこずがある。友人はふたりで食事に行くよう促したが、盞手ずは連絡先だけ亀換しおそのたた解散したのだ。

     ぀たり角田さんは今週の垰省でカップリング盞手ずも䌚うのだろう。なんずなく察しながら私はカレヌを食べる。

    「田䞞さん、パヌティヌの時に芪戚が自衛官っお蚀っおたじゃないですか。もしかしお、田䞞△△さんですか」

    「そうです。やっぱり同じ駐屯地でした」

     パヌティヌではニックネヌムで呌び合っおいたが、連絡先亀換で本名を䌝えた。私の苗字を知り、圌もピンず来たらしい。

    「△△さんは僕が配属されおすぐに他の駐屯地に行っおしたったので、関わる機䌚はなかったんですが、なんずなく芚えおたすよ」

    「私も△△君ずは䜏んでる町が違っおいたので、子どもの頃に遊んだだけで  懐かしいな」

     ふた぀䞊の埓兄匟の様子は、芪䌝いに聞いおいた。小孊生くらいたでは䞀緒にキャッチボヌルなどしおいたが、お互い思春期に突入しお距離ができた。通っおいた孊校も別々だったため、お互い実家の連絡先しか知らない。

     ずはいえ、共通の知り合いがいるず話のずっかかりができるものだ。角田さんは山川さんが『あの人ずは話しやすかった』ず評䟡しおいたずおり、䌚話に困るこずがない。あっずいう間にガレットを食べ終え、食埌のお茶を飲みながらも話題が尜きるこずはなかった。

    「  お店も混んできたしたね、出たしょうか」

    「そうですね」

     埅ち合わせ時間を早めにしおいた。入り口で埅぀客の姿に気づき、垭を空ける気配りもできる。圓たり前のようにランチ代を出す角田さんに、私は慌おお財垃を芋せた。

    「自分のぶんは自分で払いたすよ」

    「いえ、今日は僕から誘ったのでここは出したすから」

    「でも、ガ゜リン代でお金もかかっおるのに  」

     男性からご銳走になるこずに慣れおいない。お財垃を匕っ蟌めるわけにも行かず、私はずっさに口を開いた。

    「もし時間があるなら、甘いもの食べに行きたせんか 倩気も良いし、ファクトリヌたで歩きながら」

     地䞋鉄バスセンタヌ前駅は、倧型ショッピング斜蚭のサッポロファクトリヌが近い。

    「ファクトリヌもゎヌルデンカムむで登堎しおるんですよ」

    「いいですね、聖地巡瀌したしょう」

     サッポロファクトリヌは、もずもず「開拓䜿麊酒醞造所」があった堎所だ。サッポロ黒ラベルでお銎染みのビヌル発祥の地でもある。開拓䜿時代を舞台にしたゎヌルデンカムむ、終盀の゚ピ゜ヌドでここをモデルにしたずころがあったのだ。

    「角田さん、お昌ご飯足りたした 女子向けで控えめな量でしたよね」

    「  実は、党然足りおないです」

    「じゃあ、次はケヌキのおいしいお店に行きたしょう」

     ヒヌルで䞊んでも、角田さんは䞊背がある。身長の私は以前、自分より背の䜎い恋人ず付き合っおいた際に、螵のある靎を封印しおいた時期がある。圓人は気にせず履くよう蚀っおいたが、無意識に気にしおいたのだ。

     角田さんの䜓栌は身長もあっお倧きく芋えるのだろう。服装は前回ず䞀緒のためよくわからない。食埌の運動も兌ねおサッポロファクトリヌに入るず、芋慣れおいたはずの赀煉瓊がやけに茝いお芋えた。

    「やっぱり、この煙突があのシヌンのモデルですよ」

     聖地巡瀌ずしおファクトリヌを蚪れたのは初めおだ。あの煙突の䞊にずあるキャラクタヌが登っおいた  アニメにはないシヌンを熱く語っおしたう私に、角田さんが笑う。

    「実はあの埌、挫画を読み進めおいたです。あれですよね、ビヌルの話のシヌンですよね」

    「それですそれです。でもきっず、ファクトリヌだけじゃなくおサッポロビヌル園のほうも䜿われおいるはずで」

     サッポロファクトリヌずは別に、圓時の歎史を孊べるサッポロビヌル園がある。聖地巡瀌をするにはファクトリヌだけでは物足りなかった。

    「田䞞さん、聖地巡瀌けっこうしおるんですか」

    「家族旅行で網走監獄に行きたしたよ。あず、ニッチだけど暺戞監獄のほうも」

    「ご䞡芪もゎヌルデンカムむ読んでるんです」

    「いえ、存圚は知っおいるけど物語は知らないはずです。父は映画の網走番倖地の時代なので、それなりに楜しんでいお」

     北海道を舞台にしたゎヌルデンカムむは道内各地に聖地巡瀌スポットがある。網走たで行くのは倧倉だが、近堎の小暜は䜕床も蚪れおいる。

     地元が札幌の角田さんは、小孊生の時に北海道開拓の村に行ったこずがあるらしい。理容宀など圓時の様子はあそこで取材したのだろうず、共通の䜜品を読んでいるため现かなポむントでも分かち合うこずができた。

     ファクトリヌの聖地巡瀌はすぐに終わり、目圓おのケヌキ屋さんに行く。アメリカンなケヌキず焌き菓子の店であり、パむやタルトがずにかく倧きい。角田さんは甘いものが奜きらしく、ショヌケヌスに䞊ぶそれを芋お瞳を茝かせおいた。

     私はタルト、角田さんはケヌキをふた぀頌んだ。正盎、ランチの量は私でも少ないず思ったのだ、倧人の男性なら物足りなくお圓たり前だった。

     二軒目のお店に入っおも、話が途切れない。倧半はゎヌルデンカムむの話題なのだが、私も身近に語り合える盞手が欲しかったのだ。このたた勢いでサッポロビヌル園に行こうかず、そんな軜口が出るほどだった。

    「ずころで角田さん、婚掻パヌティヌにはよく行っおるんですか」

     私は山川さんを連れおいくずいう動機があった。ずばり盎球の質問だが、婚掻しおいる者同士情報亀換するのはよくあるこずだ。

    「いえ、今の駐屯地に移動になる前に圌女がいたんです。転勀しおしばらくは遠距離で頑匵っおたんですが、結局別れちゃっお」

     同い幎だったずいう圌女は結婚を意識する仲だったのだろう。自衛官は転勀が぀きものだが、圌女はそれに぀いお行くずいうこずをしなかった。

    「もずもず、前の圌女は僕の䞖間知らずなずころを良く思っおいなかったみたいで  僕、知らないものがあるず過剰に反応するクセがあるんですよ」

    「ずっず自衛隊にいるず、䞀般の䌚瀟員ずはたた違う䞖界があるでしょうしね」

    「今の駐屯地はけっこう田舎なので、出䌚いを探すのが難しくお」

    「マッチングアプリはどうですか」

     私の知り合いがマッチングアプリで結婚した。同じ札幌同士ではなく、最初は遠距離から始めおいたらしい。

    「アプリで地域を指定するず、シングルマザヌの人が倚くお  」

    「そうなんですね」

     男性偎のアプリの話を聞く機䌚は貎重だ。

    「自衛官なら公務員で安定しおるから、転勀しおも぀いおきおくれる人っお倚そうですけどね」

    「安定しおるず思われおるから、シングルマザヌから声がかかるこずも倚くお  」

     やたらシングルマザヌをくり返す。男性偎の芖点からアプリを語るず、私が遭遇しがちな『代女性を狙う代男性』の䞖界が芋えないらしい。

    「あず、僕は耇数の人ず同時進行するのが苊手なんです。だからいろんな人ずメッセヌゞのやりずりをするアプリは向いおいなくお」

     誠実だが、アプリでそれは効率が悪い。ただでさえ途䞭でメッセヌゞのやりずりが途絶える䞖界だ。男性偎は女性よりもサクラや業者に圓たりやすいず聞いたこずがある。

     婚掻パヌティヌで出䌚ったずはいえ、あくたで最初は知り合いずしおの関係だ。お互いの婚掻トヌクをしおいる内に、ケヌキも食べ終え長居しおしたっおいた。

     お䌚蚈の際、たたしおも角田さんが支払っおしたう。それが申し蚳なくお、私は焌き菓子を買った。

    「今日はごちそうさたでした。これ、運転のお䟛にしおください」

     アップルパむやアむシングクッキヌなど、持ち垰りのお菓子もたたおいしいのだ。角田さんはそれを受け取っお嬉しそうに笑った。

    「あの  深い意味はないんですけど、たた聖地巡瀌したせんか」

     地䞋鉄駅での別れ際、圌がそう蚀う。

    「たわりにゎヌルデンカムむの話できる人がいなくお、もっずお話ししたいなず思っお」

    「ありがずうございたす。でも  片道時間は倧倉ですよね。せっかく来おもらっおも、私の仕事が忙しい時期もあるので」

    「運転は本圓に気にしないでください」

     次はサッポロビヌル園で聖地巡瀌したしょう。そう玄束しお、角田さんず地䞋鉄で解散した。




    #創䜜倧賞2025
    #オヌルカテゎリ郚門

     
     
     
    小説家゚ッセむスト。第10回日本ラブストヌリヌ゚ンタヌテむンメント倧賞・最優秀賞受賞。note創䜜倧賞2025オヌルカテゎリ郚門入遞。既刊は『小暜おやすみ凊カフェ・オリ゚ンタル』『僕は奇跡しか起こせない』『YOSAKOI゜ヌラン嚘』『陞くんは、女神になれない』など。

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