
💴12月中に退職した従業員の年末調整はどうする?:年末調整あるあるQ&A
こんにちは、バッツです。
僕は元々、高校で数学を教えていましたが、今は税理士事務所で事務員として働いています。
年末が近づくと、必ず事務所に舞い込んでくるのが「退職者の年末調整どうする問題」。
中でも、「12月ギリギリで退職した従業員さん」がいる会社では、ほぼ例外なく混乱が起きます。
「え……12月中に辞めた人って、年末調整いる?」
「在籍してないけど、今年の給与は出てるし……?」
この感覚、とてもよくわかります。
僕も事務所に入った頃は同じところでつまずき、メモ帳を2〜3ページ消費していました。
今日はそんな初心者さんの不安を、少しでも軽くできればと思います。
Q:12月中に退職した従業員の年末調整はできる?

A:原則としてできません。
理由は明快で、
年末調整は “その年の12月31日に在籍している従業員” が対象 というルールがあります。
つまり──
年末に在籍していない人 → その会社では年末調整しない。
最初は
「でも給与は払ってるし……なんかしないとダメなのでは?」
と思ってしまうのですが、制度は “在籍” で線を引きます。
この点だけ覚えておけば、判断はシンプルです。
会社がやるべきことは2つだけ
① 退職日までの給与・源泉所得税を正しく計算
これはいつも通り。
② 源泉徴収票を交付する
(原則、翌年1月31日までに)
退職した従業員さんは
自分で確定申告する
あるいは、12月中に再就職していれば新しい会社へ提出
という流れになります。
年末はバタバタしがちで、源泉徴収票の交付が後回しになりがちなので、特に注意が必要です。
ちょい知識①:12月に再就職した場合

もし12月中に次の会社へ就職していた場合、
新しい会社が年末調整を担当します。
A社は源泉徴収票を渡すだけでOK。
“年末在籍会社が担当”というルールがそのまま適用されます。
ちょい知識②:逆に…「12月に入社してきた人」はどう扱う?
ここまで「12月の退職」を扱ってきましたが、実務ではその逆パターンもよくあります。
「12月1日入社の新しい従業員さん、ウチで年末調整していいの?」
結論:できます。やるべきです。
ポイントはやはり
“12月31日に在籍しているかどうか” です。
12月に入社していても、年末に在籍しているなら、その会社で年末調整します。
ただしひとつだけ条件があります。
▶ 前職の源泉徴収票を提出してもらうこと
12月入社の方のほとんどは、年内に他社で働いていたはず。
その部分を含めて合算して年末調整する必要があります。
源泉徴収票が揃わないと、年末調整ができません。
「前の会社がまだ源泉徴収票くれなくて……」
という相談、本当に多いです。
そんなときは
「年末調整に必要なので、早めに前職へ依頼してくださいね」
とやんわり伝えてOK。
どうしても間に合わなければ、
その人だけ年末調整なし → 本人が確定申告
という対応になります。
補足・注意点:給与の支払確定と「年末調整の対象となる給与」の定義

実は、年末調整で扱う給与は「その年の1月1日〜12月31日までに“支払うことが確定した給与”」とされています。
つまり、たとえ12月分の給与が未払であっても、支払確定していればその年の年末調整の対象になる可能性があります。
逆に、前年末に未払だった給与がその年に支払われた場合は、その支払った年の年末調整対象となる、という扱い。
このあたりは、実務上「退職日 + 支払日」のスケジュールをよく確認する必要があります。
まとめ
12月退職者は原則、年末調整しない → 源泉徴収票を渡すだけ
12月入社の人が12月31日時点で在籍 → 年末調整する(ただし前職分の源泉徴収票が必須)
結局すべては「12月31日時点の在籍」「支払確定」の2点で決まる
年末の事務は混乱しやすいですが、この“在籍/支払確定”のルールを1本の軸として持っておけば、判断はずっとシンプルになります。
私も事務員になりたての頃、
このルールに救われて何度も混乱を回避しました。
次回は
「掛け持ちアルバイト → 正社員になった人の年末調整」
という、これまた多くの会社さんが頭を抱えるテーマを扱います。
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